第164話:理論原価を把握出来る方法 | 本田承太郎

本田承太郎

飲食店開業を目指す為に学ぶべき知識。
スキルと資金・経験を積んで
自分の城を持つ為にやるべき10の事。

前回までのあらすじ:
本田承太郎は藤堂物産で働くサラリーマン。
研修から戻った承太郎と部下の前田は
人事部の倉持の所へ講義を受けに
やってきました。


第164話:理論原価を把握出来る方法

倉持の講義ではレシピの原価計算を
行って原価率を簡単に把握する方法
エクセルシートを使い説明しました。

そして、

商品一つ一つの原価率を出せるように
なると実際に商品が何個売れたか
集計するだけで

「理論原価」が把握できるように
なります。

理論原価については
前に説明した通り

理論上

「売上げた商品の個数に応じた売上額」

の事なので実際の売上金額とは
誤差が出るものです。


全く完璧にロスなく営業できる店や
商品などでも試作や味見、まかない、
商品開発・サービス品などで
食材を使った瞬間に

理論上の原価率とは誤差が出ます。


つまり、

飲食店における
実際の売上に対してどれだけ食材で
商品以外のロスがあるのかを
把握出来ると言う事です。

ではどのように理論原価を管理して
把握するのか表を作って
説明していきます。

メニュー原価

エクセルにこの様なシートを
作ります。

メニュー一覧で
メニュー名、価格、原価、原価率、販売数
販売数売上、販売数合計原価の欄を
作成します。

ここにメニュー毎の売れた個数を
入力していくと商品に実際掛った
金額や平均原価率が解ります。

この金額や原価率が理論上の
売上と原価になります。


PL表で計算された原価や
原価率と誤差がある場合は
その差し引かれた数値が
ロスとなります。


ここで、正確に把握したい方は
PLの勘定科目に
商品開発費やサービス金額、
まかない費用などの各項目を
追加して経費として計上すると
それ以外のロスがより
現実的に見えてくると思います。

飲食店などでは
人的ミスによるロスや
歩留まりなどのロスも
考えられるので不確定要素が
大きく把握し辛いかもしれませんが
この様に帳票を整理すると
より分析し易くなるので

ロス計算表などの準備をして
対策を立てられるようにする事

必要かもしれません。

棚おろし表などにこの様な
理論原価を把握出来る方法
加えておくと便利です。

前田
「歩留まりって何ですか?」

前田は倉持に質問しました。

倉持
「それでは次はロスについて
考えて行きましょう」



そう言うと倉持は
飲食店のロスについて
話し始めて行きました。



つづく