最近、小説が行き詰まってきてしまったので気分転換にBIG BANGのMVストーリーを自己流小説にしてみたいと思います!
MVのイメージが崩れてしまう方は見て頂かないほうがよいかと思います。
まずは第一弾「ハルハル」
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「急性白血病です。」
それはなんでもない日での出来事だった。
最近、疲れやすく体調も悪かった為病院へ行った。
血液検査の結果を今日は聞きに来たのだった。
先生は酷な宣告に慣れているのか、顔の表情を変えずに丁寧に話してくれた。
「…な…おる…んですよね?」
やっと出た一言がこれだった。
「残念ながら……もって一年間かと…」
頭が真っ白になるという表現はこの事だろう。
その後医者から細かな説明を受けたが、全く頭には入ってこなかった。
…とりあえず…きょうは…かれが…くる。
カエラナキャ…。
どうやって家まで辿りついたのかはわからない。
わかるのは、私はもうすぐ死ぬということだけ。
「…ーい!おーい!サラ聞こえてる?」
「…タプ…。」
玄関でボーとしていた私を何度も呼んでいたらしい。
「すっごい雨だったね。こんなにびしょ濡れになって、天気予報見てなかったの?」
タプに言われて、自分が初めてずぶ濡れだと気づく。
タプは小さい頃からの幼馴染。
一つ上のお兄さんみたいな存在だ。
「…あれ?ボクサーは?」
ボクサーとは私の飼っている犬。
犬種はボクサー。
名前をつける時、候補がありすぎてそのままボクサーになってしまった。
「そうだ…私。ボクサー散歩していて……」
あろうことか、可愛いペットを病院へ忘れてきてしまった。
「ちょっと待って。」
ボクサーを迎えに行こうと玄関のドアを開けるのをタプが止めた。
「サラ…なんかあった?」
今まであった出来事を言っていいのか戸惑った。
どうせバレるのに。
「……ボクサーはどこにいるかわかる?」
「………総合病院。」
「病院?………
とりあえず迎えに行ってくる。」
その時だった。
急に視界がグルグルして、立っていられなくなった。
「サラ?!!」
タプの声と共に気を失った。
夢を見た。
「彼」と一緒にいる夢を。
夢の中の私たちはとても幸せそう。
誰か声で目が覚める。
「サラ?!!」
私の事を呼ぶ人物が視野に入る。
「……ジヨン。」
「ヒョンからサラが倒れたって聞いて…大丈夫?」
「うん…平気。最近体調悪くて、今日病院から薬貰ったから。」
横になっていた体を起こす。
部屋の入り口にはタプも立っていた。
「そっかぁ~…よかった。マジで俺死ぬかと思ったよ」
死ぬ…
「……そんな訳ないじゃん。大げさね、ジヨンは。」
「今日はもうゆっくり休んでて!体調良くなったら買い物行こう♪」
「うん…。ゴメンね?ジヨン…」
「そんな悲しい顔するなよ!また会えるんだから!」
私のおでこにチュっとキスをするとジヨンは可愛い笑顔ではにかんだ。
「おいおい…そうゆうのは人のいないところでやれよ。」
「へへへっ~♪」
ジヨンは最後にこちらに手を振って部屋を出て行った。
「……で?なんか言う事あるんじゃない?」
タプは鋭い目線で私を見据えた。
「………白血病だって…。」
「はっ…けつびょう?」
「しかも、あと一年は持つかどうかって言われちゃった」
私はカラ笑をした。
「な…にヘラヘラしてるんだよ!」
いつも怒鳴らないタプが叫んだから、少しびっくりした。
しばらく沈黙が続く。
「手術しても治らないのか?」
「骨髄が見つかれば…違うのかな…」
自分の事だけど、自分の事じゃない言い方をした。
私には両親がいない。
兄弟もいない。
頼れる親戚もいない。
簡単にはドナーは見つからないと思っていた。
「…ジヨンは?…この事…知ってるのか?」
「………知らない。」
「まず、ジヨンに言わないとダメだろ。」
「……言わない。」
「はっ?!」
「ジヨンにはこの事は言わない。」
「!!っいつかバレるだろ!」
「……バレなきゃ……いいんでしょ?」
「……言ってる意味が…わからないんだけど?」
「タプ。お願いがあるの……」
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ジヨンと知り合ったのは家から10分の所にある公園だった。
「ボクサー引っ張らないでよ~」
ボクサーを飼い始めたばかりでいうことを聞いてくれない。
今日に限ってタプはお仕事で男手もいなかった。
ボクサーは私をお構いなしで1人で暴走してしまった。
「行かないの~ボクサー泣」
「うおっでかっ!」
ボクサーが走って行ったであろう先から声が聞こえる。
急いで行ってみると、犬を散歩中の男の人に絡んでたみたいだった。
「こっこら!ボクサー!!すみません!大丈夫ですか?」
「ボクサー?」
いきなり男の人が笑いはじめた。
「えっ…と…」
「あっごめんごめん。ボクサー犬なのに名前がボクサーだったから」
顔が紅潮するのがわかった。
初めて自分のセンスのなさに恥じらいを感じた。
「…サラさんだよね?」
「えっ?」
顔を見ても初めて会う人だった。
「俺、タプヒョンの後輩なんだ。いつもサラさんの事はヒョンから聞いてるからすぐわかった。」
「タプの後輩だったんですね!あの…サラで大丈夫です。」
「そう?じゃサラよろしく!俺はジヨン。ジヨンって呼んでね。」
一目惚れだった。
少し寂しげな雰囲気をもつ彼は、笑うと可愛らしい、相手の心の癒すことの出来る不思議な人だった。
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「本当に……それでいいのか?」
タプがこれを聞くのは3回目だった。
「うん。………最後くらいは私の好きにさせて。」
あまり時間はない。
私はジヨン以外のいつもの4人を集めた。
皆、私の話を聞いて声にならないようだった。
ヨンべ「でも…その選択肢でジヨンは喜ばないと思うよ。」
ヨンべは彼と小さい頃からの大親友。
テソン「…あまりにも残酷すぎます。」
スンリ「俺は反対だ。」
テソンとスンリはジヨンの後輩だ。
「皆には無理言ってると自覚してる。……でも、私を想ったままいなくなったら……ジヨンがどうなるか…想像するだけで嫌なの。」
どこか寂しげな雰囲気の彼。
彼は小さい頃、お母さんに捨てられた。
男がいないと生きていけない人だったらしく、ジヨンを置いて出て行ったと聞いた。
タプ「皆、サラのわがままはいつも聞いてるんだ。いつもどうりに今回も聞いてあげよう。」
スンリ「タプヒョンはいつもそうやって甘やかす!」
「みんな、本当にごめん。ありがとう。」
決行は近日。ヘマは出来ない。
車の中で辺りの様子を伺うスンリ。
スンリがブレーキランプを踏んだら作戦開始の合図。
彼の楽しそうな声が遠くから聞こえる。
目をつぶって決意を固める。
私はこれから残酷な事をする。
彼の声が近づいてきたのを確認すると、タプがサラの髪を触れる。
通りかかったジヨンが当然それを目の辺りにして、動きを止める。
「っなっ?」
互いの手をとるサラとタプ。
「なん…で、あいつら…」
一緒にいたヨンべとテソンも見ていられず、目を逸らすばかりだった。
サラは何かを決意したかのように静かにため息をつく。
そして左手の薬指にはめてあった指輪を抜き取りタプに渡す。
タプは少し驚いた顔をするもの、それを受け取った。
それだけで全てを悟ったジヨン。
信じていた彼女の裏切り。
信頼していたアニキの裏切り。
その二つ現実が重なったジヨンは左手薬指の片割れを触れることしか出来なかった。
指輪を渡すとサラはジヨンを背に歩きだす。
タプもまたジヨンを背にサラの後に続く。
それを追いかけるジヨン。
「おい!」
ジヨンの呼びかけにも答える様子のないタプ。
「おい!待てって!」
なかなか振り向かないタプの肩をつかむ。
「今のどうゆう事だよ?」
「どうゆう事ってその目で見ただろ?」
「見ただろじゃねぇ!ちゃんと説明しろって言ってんの!」
「冷静になれジヨン。説明してどうする?サラが指輪を外した。それでわかるだろ?」
ヨンべ「おい。二人ともやめろって!」
二人の輪に入って止めに入るヨンべ。
「あぁ!これで分かったよ。前からサラの事ずっと好きだったんだろ??」
「はっ??」
「好きだったけど、気持ち伝えても上手くいかないって自分で分かってたんだろ?」
「……」
「どうゆう弱味を握ってサラを落としたのかは知らないけど、弱虫で卑怯者だな?」
ジヨンが暴言吐いても仕方ないとわかってるタプ、じっとジヨンの話してるのを聞くだけだ。
「サラもサラだ!あんな女だと思わなかった。二人ともくたばれ!」
「くたばれ」という単語にタプもキレた。
忍耐の緒もキレ、ジヨンをつけとばす。
「いい加減にしろ!くたばれだ??言っていいことと悪いこともお子様だからわからないのか?」
「はっ!やっと本性出したか!」
「頭の中もお子様だとおもったら、目も節穴か?救いようがねぇな!俺が彼女を狙ったんじゃない。彼女が俺を選んだんだ!」
テソン「ヒョン!やめてください!」
タプの言葉に何も言えないジヨン。
「悔しかったら、殴ってみろよ?」
その言葉を合図にジヨンはタプを殴る。
スンリ「ヒョン!やめて!」
その返しにタプもジヨンを殴る。
二人とも殴り、殴られるを繰り返した。
地面に倒れこむタプ。
そのタプの胸ぐらを掴むジヨン。
「あいつは俺の女だ。」
一向に喧嘩をやめない2人。
それを止めに入るヨンべ達。
怒りを抑えられずに近くにあったゴミ箱を蹴るジヨン。
そのままジヨンはみんなに背を向けて歩き出した。
テソン「ヒョン!大丈夫?」
ヨンべ「ちょっとやりすぎじゃないのか?」
「悪い。ちょっと熱くなりすぎた……」
それはヨンべ達に言ったのか、ジヨンに言ったのかはわからない。
去って行くジヨンの後ろ姿をタプは見ていた。
家に戻って彼女と撮影した動画を見るジヨン。
むしゃくしゃした気持ちは収まらない。
どうして?
あんなに幸せだったのに……
彼女にとって、所詮俺はその程度の男だったのか?
イライラから今度は深い悲しみへと変わる。
自然と涙が流れ落ちる。
ジヨンはその涙を乱暴に拭き取ると、シャワールームへと向かった。
涙は止まらない、怒りも収まらない。
こんな気持ちになるなら一層、彼女と出会わなければよかったのに…
裏切られた彼女、憎いはずなのに思い出すのは彼女との幸せな日々。
彼女だけは…簡単に忘れられない…
こんなにまだ愛してるのに…
自分の気持ちをクリアにしたくて、目の前に写る鏡の自分を殴る。
鏡はヒビが入り殴った跡がつく。
「ああああぁぁぁぁあ!!!」
ジヨンは子供のように泣いた。
大声を出しても気持ちは晴れることはなかった。




