サラ・マクラクラン(Sarah McLachlan/1968年1月28日~)は、カナダのシンガーソングライター。

 

 

 

1968年1月28日、サラ・マクラクランは、カナダのノバスコシア州ハリファックスで生まれる。

 

幼少時からピアノやギター、クラシックの声楽を学び、後にはニューウェイヴ系の音楽に傾倒。バンド活動をしていた17歳の時にソロ・デビューの話を持ち掛けられるが、両親の勧めに従い高校に通い続け、卒業後は地元の美大に1年間在学した。

 

その後、バンクーバーに移る。

 

 

1988年10月11日、1stアルバム『タッチ』(Touch)でデビュー。本国カナダで61位に入り、米音楽誌『ビルボード』(Billboard)の総合アルバム・チャート「Billboard 200」(以下「全米」)で132位を記録。ここからのシングルは、“ボックス”(Vox)がカナダ90位、"Steaming"が米ダンス・チャート(以下「米ダンス」)38位に達した。

 

 

 

1989年には『タッチ』が世界中で発売、日本では“ボックス”がCMに起用され、話題になった。

 

 

1991年6月29日、2ndアルバム『Solace』を発表、アメリカでは全米チャート167位ながらセールス面では67.1万枚を売り上げ、カナダではチャート20位に到達した。ここからは、"The Path of Thorns (Terms)"がカナダ24位、"Into the Fire"がカナダ30位、"Drawn to the Rhythm"がカナダ56位に達した。

 

 

 


1994年10月22日に発表された3作目『エクスタシー』(Fumbling Towards Ecstasy)は全米最高位50位に終わったが、200位以内に62週間チャートインし続け、全米だけで500万枚を売り上げる大ヒットを記録。ここからは、"Possession"がカナダ26位・全米73位・米ダンス30位、"Good Enough"がカナダ9位・全米77位をマークした。

 

 

 

1995年、アメリカのコメディ映画『The Brothers McMullen』のサウンドトラックに"I Will Remember You"を提供。本曲はカナダ10位・全米65位・『ビルボード』誌の「アダルト・コンテンポラリー」チャート(以下「AC」)20位をマークし、全米レコード協会(RIAA)ゴールドを獲得した。

 

 

1997年2月、自身のサポート・ドラマーであったアシュウィン・スード(Ashwin Sood)と結婚。

7月5日、マクラクランが提唱した、女性主導型ライヴ・イベント「リリス・フェア」(Lilith Fair)の第1回目が開催。同イベントには世界中の女性アーティストが賛意を示し、エミル―・ハリス、ジュエルやシェリル・クロウ、ナタリー・マーチャント、トレイシー・チャップマン、ポーラ・コール、ショーン・コルヴィン、ジョーン・オズボーン、リサー・ローブ、スザンヌ・ヴェガやインディゴ・ガールズらが賛同、1997年を皮切りに1999年まで、全米およびカナダ各地で開催され、大成功を収めた。

7月15日、4thアルバム『サーフェシング』(Surfacing)をリリース、全米2位を記録し、米国だけで800万枚、世界中では1000万枚を超え、ダイアモンドに認定される大ヒット作品となり、グラミー賞では最優秀女性ヴォーカルパフォーマンス部門を含む三部門を受賞した。

 

アルバムからのリカット・シングルは、“Building A Mystery”がカナダ1位・全米13位・AC28位、"Sweet Surrender"がカナダ2位・全米28位・AC27位・米ダンス6位、 “Adia”がカナダ3位・全米3位・AC5位・RIAAゴールド、“Angel”がカナダ9位・全米4位・AC1位・RIAAゴールドと、いずれも大ヒット。中でも“Angel”は様々なアーティストにカヴァーされ、ライヴでも必ず披露するなど、サラの代表曲の1つとなっている。なお、“Adia”は同出身国の歌手であるアヴリル・ラヴィーンがMSN Liveでカヴァーしている。

 

 

 

 

 

1998年に公開されたアメリカ合衆国の恋愛ファンタジー映画『シティ・オブ・エンジェル』(City of Angels)で、“Angel”が挿入歌として起用された。

同年、音楽業界における女性のキャリア推進に貢献したことで、Elizabeth Cady Visionary Awardを受賞。


1999年5月3日、Deleriumのシングル"Silence"にフィーチャーされ、豪州6位・アイルランド1位・オランダ33位・全英73位をマーク、さらにリミックス・ヴァージョンが翌2000年にカナダ5位・全英3位・米ダンス6位を記録した。同曲はその後もヴァージョンを更新し手リリースされ、そのたびにチャートに顔を出した。

 

6月15日、ライヴ・アルバム『ミラー・ボール~ライヴ』(Mirrorball)を発表、この作品もカナダ1位・全米3位を記録し、200万枚を超えるヒットとなる。ここからはシングルとして、"I Will Remember You" (Live)がカナダ10位・全米14位・AC3位、"Ice Cream" (Live)がカナダ9位を記録した。

 

 

同年、リリス・フェアの最後のツアーが終了。以降は、子育てや家庭に専念する。


2001年、ブリティッシュコロンビア勲章を受章した。

同年、リミックス作品集『RE-MIXED』をリリース。

12月公開の映画『アイ・アム・サム』 (I am Sam) のサウンドトラック・アルバム『アイ・アム・サム』 (I am Sam) にて、ビートルズ(The Beatles)の“ブラックバード”(Blackbird)をカヴァーしている。

 


2002年4月6日、長女インディア・アン・スーシル・スード(India Ann Sushil Sood)を出産。


2004年11月4日、5thアルバム『アフターグロウ』(Afterglow)を引っ提げて復活。カナダ1位・全米2位・全英33位をマーク。アルバムは初週だけで30万枚、以降200万枚を超えてダブル・プラチナ・アルバムに認定され、グラミー賞にノミネートされた。

 

『アフターグロウ』からのリカット・シングル“フォールン”(Fallen)が全米41位・AC12位・米ダンス3位・全英50位・RIAAゴールド、"Stupid"がカナダ9位、"World on Fire"が米ダンス2位・全英72位と充分なヒットにこそならなかったが、シングルカットされていない収録曲“Answer”がファンや批評家の評価が高く、ジョディ・フォスター主演の映画『ブレイブ ワン』の主題歌となっている。

 

 

 

 

さらに、カナダ勲章(オフィサー)を受章。

 

 

2005年、リミックス・アルバム第二弾『BLOOM』を発表。

 

 

2006年10月17日、通算6枚目のスタジオ・アルバムであり、自身初のクリスマス・アルバムとなる『ウィンターソング』(Wintersong)を発表、カナダ1位・全米7位に達した。ここからは、"River"がカナダ2位・全米71位・AC8位、ジョン・レノンのカヴァー"Happy Xmas (War Is Over)"がAC5位、"Have Yourself a Merry Little Christmas"がAC6位を記録した。

 

 

 

 


2008年6月22日、次女タージャ・サマー・スード(Taja Summer Sood)が誕生。

9月にアシュウィン・スードと離別したことを公表した。

10月7日、コンピレーション・アルバム『Closer: The Best of Sarah McLachlan』をリリース、カナダ3位・全米11位を記録した。ここからは、"U Want Me 2"がカナダ11位・AC18位をマークした。

 

 


2009年10月、翌2010年夏にリリス・フェアが再開されることを発表。


2010年2月12日、バンクーバーオリンピック開会式に登場し、“オーディナリー・ミラクル”(Ordinary Miracle)を歌唱した。同曲は、映画『シャーロットの贈りもの』(Charlotte's Web)の主題歌にもなっており、カナダ66位・AC18位に達している。

 

6月15日、7年ぶりの7thスタジオ・アルバム『ロウズ・オブ・イリュージョン』(Laws of Illusion)を発表。前作のゆったりした曲調とは違い、ドラムやシンセイザー、エレキギター、コーラスなどの新しい音源を使用した曲が多いのが特徴。今作からは、ドラマーがアシュウィン・スードからマット・チャンバーレインとなった。アルバムは初週で95,000枚をセールス、初動は前回作に及ばなかったが、全米3位を記録、米国内で20万枚以上の売上を記録した。

 

『ロウズ・オブ・イリュージョン』からのリード曲“ラヴィング・ユー・イズ・イージー”(Loving You Is Easy)はカナダ51位・AC14位を獲得。また、スーザン・イーナンのクレジット曲“Bring on the Wonder”も収録された。このアルバムからの2枚目シングルとして“Forgiveness” をリリース、カナダ71位を記録した。

 

 

 

なお、リリス・フェアでもこのアルバムから“Illusion of Bliss”、 “Forgiveness”、 “Heart Break”、“Loving You Is Easy”が選曲されている。

 

 

2014年6月15日、8thスタジオ・アルバム『Shine On』をリリース、カナダ1位・全英71位・全米4位。ここからは、“In Your Shoes"がAC21位を記録した。

 

 

 

2016年10月21日、9thスタジオ・アルバムであり、2枚目のクリスマス・アルバムとなる『Wonderland』をリリース、13の伝統的および現代的なホリデー・クラシックのカヴァーが含まれる本作は、カナダ12位・全米56位を記録した。

 

11月24日、マクラクランはメイシーズ感謝祭パレードに参加。

11月30日、NBC恒例のロックフェラーセンターのクリスマス特別番組に出演した。

11月28日、ABCのCMAカントリークリスマス特別番組『ライブ・ウィズ・ケリー!」にも出演した。
12月、シングル"The Long Goodbye"をリリース。

 

 

2019年1月、マクラクランが2019年のジュノー賞の司会者として発表された。
2月のインタビューでマクラクランは、当時のツアー中に「Wilderness」というタイトルの新曲を初披露する予定であると述べた。


2023年、彼女はセリーナ・ライダーのシングル“What I wouldn't Do”のオールスターレコーディングに参加し、このシングルは若者のメンタルヘルスのためのKids Help PhoneのFeel Out Loudキャンペーンを支援するチャリティーシングルとしてリリースされた。
12月、彼女はFumble Towards Ecstasyの30周年を記念して、2024年に30都市を回るツアーの予定を発表した。彼女はツアーで他の曲に加えてアルバム全体を演奏する予定である。

 

 

 

 

 

 

 

 

(参照)

Wkipedia「サラ・マクラクラン」「Sarah McLachlan」「Lilith Fair」

https://www.sarahmclachlan.com/

 

 

 

 

(関連記事)