ハワード・ジョーンズ(Howard Jones/出生名:John Howard Jones/1955年2月23日~)は、イギリスのミュージシャン。1980年代に隆盛したエレクトリック・ポップ、シンセポップの代表的アーティストである。

 

 

 

1955年2月23日、ジョン・ハワード・ジョーンズが、英国イングランドのサザンプトンはハンプシャー(Southampton, Hampshire)で生まれる。

 

7歳からピアノを弾き始めた。

家族の仕事の関係で、イギリスとカナダを1年ごとに往復する生活送った。このため友達がなかなかできず、音楽にのめり込んで行ったという。

その後、ミュージシャンとして成功する夢を抱くようになり、十代の頃からバンド活動を始め、主にプログレッシブ・ロックを演奏していたが、パンク・バンドに入っていたこともある。

 

王立北部音楽院でクラシックを専攻したものの中退し、工場の労働者やピアノの講師などをしながら地道な音楽活動を続けた。

 

 

1983年、WEAレコードとメジャー契約にこぎつける。
8月19日、シングル“ニュー・ソング”(New Song)でデビューし、全英3位の大ヒット、米音楽誌『ビルボード』(Billboard)の総合シングル・チャート「Billboard Hot 100」(以下「全米」)では27位に入る。

 

11月18日、2ndシングル“ホワット・イズ・ラヴ?”(What Is Love?)をリリース、全英2位・全米33位をマークし、2曲続けて大ヒットとなる。

 

 

1984年2月10日、3rdシングル“Hide and Seek”が全英12位とヒットを連発した。

 

3月、1stアルバム『かくれんぼ』 (Human's Lib)を発表、同アルバムは全英1位に輝き、『ビルボード』誌の総合アルバム・チャート「Billboard 200」(以下「全米」)59位にランク・インした。

 

5月17日、デビュー・アルバムからの4枚目シングルとして"Pearl in the Shell"をリカット、全英7位を記録した。

 

7月にはプロモーションのために初の来日。

8月3日、次のアルバムからのリード・シングル"Like to Get to Know You Well"をリリース、全英4位。

 

9月には日本で初ライヴを行っている。なお、この時のNHKホールでのライヴは、ビデオ『ハワード・ジョーンズ・イン・ジャパン』として発売された。

なお、初期のライヴは、ハワードが一人でシンセサイザーを演奏し、パントマイム・ダンサーのジェド・ホイルがパフォーマンスを繰り広げるというものであった。

11月26日、自身初のベスト・アルバム『The 12" Album』をリリース、全英15位をマークした。

 

同年暮れの全英ツアーあたりから、ドラムにトレヴァー・モレイス、ベースに実弟のマーティンを迎えるなど、バンド編成になった。

 

 

1985年2月1日、2枚目のアルバムから先行シングル第二弾“オンリー・ゲット・ベター”(Things Can Only Get Better)をリリース、全英6位をはじめ、全米でも第5位を記録する大ヒットとなる。

 

3月11日、2ndアルバム『ドリーム・イントゥ・アクション』(Dream into Action)を発表、全英2位・全米10位を記録した。

 

4月12日、"Look Mama"をリカット、全英10位。

 

6月17日、"Life in One Day"をリカット、全英14位・全米19位。

 

当時最先端のシンセサイザーを駆使しながら、決して尖らずポップで親しみやすいサウンドを作り出し、第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンの波に乗って世界中で人気を博す。日本でもアイドル的な人気があった。

 

 

1986年3月3日、アルバム『ドリーム・イントゥ・アクション』からのリカット・シングル“悲しき願い”(No One Is to Blame)はフィル・コリンズと共演した楽曲で、全英では16位に終わったが、全米では自己最高となる4位をマーク、『ビルボード』誌の「アダルト・コンテンポラリー・チャート」では1位に輝いた。

 

9月22日、"All I Want"を先行リリース、全英35位・全米76位をマーク。

 

10月13日、3rdアルバム『ワン・トゥ・ワン』(One to One)をリリース、全英10位をマークした。

 

11月17日、"You Know I Love You... Don't You?"をアルバムからの2枚目シングルとしてリカット、全英43位を記録し、本国より早く10月にリリースされたアメリカでは全米17位をマークした。

 

ハワード・ジョーンズは英米両国で人気を博すミージュシャンであり、ライヴエイドにも参加した。なお、『ローリング・ストーン』誌で1986年度のベスト・キーボード・プレーヤーに選出された。

 

 

1987年3月、『ワン・トゥ・ワン』からの最後のシングル"Little Bit of Snow"をリリース、全英70位。

 

 

1989年2月20日、次のアルバムからのリード・シングル"Everlasting Love"をリリース、全英62位・全米12位となる。

 

3月20日、4thアルバム『クロス・ザット・ライン』(Cross That Line)をリリース、全英64位・全米65位をマーク。本作まではテクノポップ路線を踏襲した。

 

5月22日、"The Prisoner"をリカット、全英98位・全米30位を記録した。

 

 

1992年4月、5thアルバム『イン・ザ・ランニング』(In the Running)をリリース、ここからのシングルは、"Lift Me Up"が全英52位・全米32位をマークした。本作以降はピアノやギターといった生の音を重視したアコースティク路線に変更。だが、これ以後は主要チャートとは縁遠い存在となった。

 

 

 

1993年6月29日、ベスト・アルバム『ベスト・オブ・ハワード・ジョーンズ』(The Best of Howard Jones)を発売、全英36位。ここからは、ドナルド・フェイゲンのヒット曲"I.G.Y. (What a Beautiful World)"をカヴァー、ドイツでチャート入りした。

 

 

この後、メジャー契約が打ち切られた。その精神的なショックから仏教徒に改宗、創価学会インタナショナルのメンバーとなる。

以降のアルバムは主に自身が主宰するDtoxレーベルからリリースし、現在も地道に活動を続けている。

 

 

1994年、アルバム『ワーキング・イン・ザ・バックルーム』(Working in the Backroom)をDtoxからリリース。

 

 

1997年、アルバム『エンジェルズ&ラヴァーズ』(Angels & Lovers)を日本限定でポニー・キャニオンからリリース。

 


1998年、アルバム『People』をArk 21からリリース、日本限定盤『エンジェルズ&ラヴァーズ』の国際盤。ここからは、"Tomorrow Is Now"がドイツ99位、"Let the People Have Their Say"が全英99位・ドイツ85位をマークした。

 

 

 


2001年7~9月、リンゴ・スター率いる「リンゴ・スター&オール・スター・バンド」(Ringo Starr & His All-Starr Band)第7期の一員としてツアーに参加。この時のラインナップは、イアン・ハンター、グレッグ・レイク、シーラ・E、ハワード・ジョーンズ、ロジャー・ホジソン、マーク・リベラ。

 

 

2003年9月20日、ロンドンでデビュー20周年の記念コンサートを開き、デビュー当時の古い機材を使用したレトロ・セット、ピアノ演奏を主としたアコースティク・セットを含む、四部構成の長時間にわたるライヴを敢行。ジェド・ホイルとも久しぶりに共演し、パフォーマンスを繰り広げた。

同年、インスト集アルバム『Piano Solos (For Friends and Loved Ones)』をリリース。文字通りジョーンズのピアニストとしての側面を聴くことができる。

 

 

2005年、アルバム『レヴォリューション・オブ・ザ・ハート』(Revolution of the Heart)をKOCHからリリース。

同年、Mohitoにフィーチャーされた"Slip Away"が全英82位・英ダンス・チャート23位・豪州96位をマークした。

 

 

2007年、インスト集アルバム第二弾『Piano Solos 2 (For Friends and Loved Ones)』をDtoxからリリース。
 

 

2008年9月、14年ぶりに来日し、東京や大阪、福岡でライヴを行った。

 

 

2009年、アルバム『オーディナリー・ヒーローズ』(Ordinary Heroes)をDtoxからリリース。

 

 

2015年、アルバム『エンゲイジ』(Engage)をDtoxからリリース。

 

 

2019年、アルバム『トランスフォーム』(Transform)をDtoxからリリース、49位で60年ぶりに全英チャート入りした。

 

 

 

2022年、アルバム『Dialogue』をリリース。

 

 

2023年、デビュー40周年を迎える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(参照)

Wikipedia「ハワード・ジョーンズ」「Howard Jones」

 

 

 

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