時雨洗紅葉（しぐれもみじをあらう）
何年ぶりでしょうか。
「茶道体験」をしてきました。
マンションの一室とは思えない
四畳半の空間。
和の世界を味わってきました。
学生時代、
茶道を習っていましたが
あれはおままごとレベルでありました（笑）
今日招かれた場所の
床の間の掛け軸に
冒頭の言葉（禅語）がありました。
無知なわたしに、
亭主の方がゆっくりと
そのことばについて語ってくれます。
掛け軸を眺めながら
涙があふれたのは
はじめてかもしれません。
このところ
色んなことがありすぎました。
今日の天気はまさに時雨。
朝方は雨が降り、
昼頃から晴れ間が見えた今日。
茶室にむかう時分は
雨で紅葉が綺麗に洗われ、
木の葉はより一層、光輝く風景でした。
おもいがけず出会った掛け軸を前に
悲喜こもごもなこの頃の世界と
交差し、自然と涙が溢れました。
「茶花」はホトトギス。
「今日はすべてがよく開いていて
とてもきれいだったのです」
ホトトギスは一本の茎から分岐して咲く
いくつもの花が、
同時にすべて満開の状態は
非常にめずらしいそうです。
お茶をいただいた時間は
非日常でありながら、
日常をより豊かにするエッセンスで
満ち溢れている。
たくさんの気づきをもらった
午後のひとときでした。
今宵は新月。さそりの位置でおこりました。
静かに、そして自分の奥深いところで
何かがゆっくりと力強くはじまりそう。
その足音が聞こえるこの感覚を
大切にしてゆきたいなと思います。
伊野華絵ブログ ヘルメスの丘
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