食=呪術 | ヘルメスの丘 ~In Tune with Hermes~

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伊野華絵(いのはなえ)の世界へようこそ。
ヘルメス(水星)が誘う、人生を楽しむ術。

『文字を食らう』 は、昔から使われる原始的呪術だよ。

 

 

昨年、ルーン文字好きな友人と話していた時に聞いた言葉。 

 

 

ピコーン♪ 

 

 

これは面白いことを聞いた、といろいろ温めていたのですが 今日少し思ったことをまとめてみたいと思います。

 

 

 

「食」は、「人を良くすると書く」とよく言われますが、この漢字は、食器に盛られた食べ物を表しています。

 

 

「人」の部分は は食器に盛られた食べ物の上の蓋(ふた)であって、諸説ありますが 象形文字とされています。

 


また、「良」の文字ですが、これも象形文字であって、由来は

 

 

『穀物の中から とりわけ良いものだけを選び出すための器具』 の形から この文字が生まれたとされています。

 

 

 

「食」=食べること。 しかも、選び出された良いものを取り込むというメッセージがこの文字にはこめられています。

 

 

食べること、しかも何をどのように食べるかの意味がいかにわたしたちにとって大切か、この一文字からも伺い知ることができますね。

 

 

わたしは 「食」の文字を 「自分にとってよきものをよき状態で取り込むこと」 のシルエットとしてとらえています。

 

 

 

ところで、わたしたちは、身体に物質的栄養を取り込むとき、それが食べ物であれば通常は 「口」を通して行います。

 

 

この「口」という漢字は、わたしの縦書きブログで書きましたように、実に霊的な文字であります。

 

 

https://inohanae.goat.me/dDJeXxMPJu

 

 

口は 何かが出入りするところ。外側から内側へ何かを取り込む。内側から外側へ何かを吐き出す。

 

口とは内と外の境界線です。

 

 

「食べること」は 通常、口を活用しての行為ですから、口自体が 非常に重要な関所なわけです。 そして口とは非常に霊的ポイント。

 

 

したがって、話すことも、歌うことも、呼吸もそして食べることもすべてが霊的行為ともいえます。

 

 

食べることは取り込むこと。

 

 

では取り込むこととは 具体的にどいうことでしょうか?

 

 

 

その対象を受け入れ、それと 「一体化」すること です。

 

 

普段、何気なく食事をしていたとしても、その何もかもを 自分が受け入れて取り込んで、そして一体化しているんですね。

 

 

あらあら、毎日食べているものに かなり鈍感になってしまっているわたしたちがいそうですね・・・?キョロキョロ

 

 

ここで最初に触れた言葉 「文字を食らう」 でありますが、

 

 

食べることが その対象と一体化することならば、「文字」を食物に見立て、それを食する行為によって

 

その文字がもつエネルギーを取り込むことができるであろう。

 

 

これが「呪術」であります。

 

 

呪術とは、神秘的な力を借りて 自分あるいは現象を好ましい状態にもっていくことでありますが、呪術の中でも 「食べる」行為を使うのは非常に原始的なのだそうです。 原始的、とは 根本的あるいは古くから長らく使われているということです。

 

 

この類のものは、神事・儀式、等々それ以外でも日常のいろんな機会に わたしたちは結構取り入れていたりするものです。

 

 

ただ、呪術として行うには、「意識的にそれを行う」ほうが、効果を強めます。

 

 

"文字を食らう"呪術ならば、例えば、文字の形をかたどったクッキーを焼くなり、クッキーの上にその文字を描くなどして

その文字を象ったものを意識して食べるのです。

 

 

「形」というシンボルでの食なら使われすぎてわたしたちが無意識になっているほどです。たとえば、ハート型クッキーとか、ね。

 

 

また、食べなくとも、「空気で飲み込む」という形での行為でよく知られたものがありますね。

 

 

「大勢の人の前で話をする際、緊張を防ぐために「人」という字を手のひらに指で書き それを飲み込む行為を何度かしておくと、落ち着ける。」

 

 

実際にやってみたことはありませんか? これも立派に 「呪術」です。 優しく言えば 「おまじない」。

 

 

そんなの子供騙し~?  いやいや、まじめにやればやるほど、それは真に「呪術」になり、効力があります。

 

 

ちなみに わたしのような改名をしている者の場合、改名を縦書きにしたものを、毎日何度も 意識的に取り込んでいます。

 

手を使って書き、そしてその文字を「目」から取り入れる。 目で食している、ともいえます。

 

 

この行為を 敢えて 五感媒体を変更し、目(視覚)ではなく「口」を通して 「食べました」と自分に刻印することで呪術的要素を強めるのです。

 

 

 

これは 文字だけでなく、たとえば 「色」 でも使えます。

 

 

実はこのことを強く認識したのが、昨日参加した「お茶会」です。

 

 

昨日は 友人から思いがけず、表千家流のあるグループのお茶会へお招きいただきました。

 

 

有難くも、この季節の変わり目に、しかも由緒ある大阪のある神社でのお茶会。

 

 

うす茶のお点前の際の干菓子は 「五色豆」でした。

 

 

色とりどりの五色豆をひとつぶずついただきながら、わたしは "超・意識的に" 五色の色を取り込みましたヨ。

 

 

完全に 「色を食らう」という呪術的行為です。 

 

 

そして、このような呪術は、時と場の力も借りるのが非常に効果的なのです。

 

 

節分を前にして、有難い機会をいただきましたので、今年は 食べることを通じての呪術の力にも気づいてゆけたらと思っております。

 

 

 

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