剥脱性口唇炎 ~それぞれに異なるケアの方法~ | 大阪弁天町の漢方薬局「廣田漢方堂薬局」のブログ

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当店では剥脱性口唇炎の悩まれる方の相談件数が比較的多い。

 

急性口唇炎などになってしまって皮膚科を受診し、ステロイドなどの薬を使えば、ほとんどの方はすんなりと治ってしまう。

 

だから剥脱性口唇炎になってしまった人たちも、最初はあまり深く考えずに皮膚科を受診し、通常の治療を行う。

 

しかし何が悪かったのか、ここで治りきらずに唇の状態がどんどんおかしくなって剥脱性口唇炎になってしまう。

 

剥脱性口唇炎になってしまうと、今度は治療法が確立されていないため、皮膚科に行ってもよくならずに路頭に迷う人が結構多いのではないかと思う。

 

そして頼るべきはインターネット。。。

 

自分の状態をネットで検索し、医師からの診断も下っていないが、自己判断で「自分は剥脱性口唇炎だ!」と思い込む人も少なからずいる。

 

厄介なのはここから。

 

自己判断で剥脱性口唇炎と思うのは問題ないのだが、今の自分の唇の状況が、一体どんな状況なのかを知る判断基準を持っていないため、唇のケアについてはネットで検索して、ほとんどの人が自己流で行ってしまっている。

 

一部の人は皮膚科や薬局へ行って、指示を受けているようだが、専門家であれ、剥脱性口唇炎に対しての知識を有しているかどうかはまた別の話。

 

これまでいろんな人にケアの方法をどのようにしているのか確認してきたが、本当に皆さんバラバラ。

 

リップやワセリン、ステロイドやアズノールなどなど、外用薬を塗布する人もいれば、一切何も使用しない人もいる。ひどい場合は、化膿しているのにほったらかしているケースもある。。。

 

急性口唇炎から剥脱性口唇炎へと移行してしまった場合、剥脱性口唇炎の状況に応じて、ケアの仕方がコロコロと変わってしまう。

 

唇の皮というのは非常に弱く、脆い。

 

また唇のすぐそばにある口腔内にはたくさんの常在菌がいるため、唇に傷がついてしまうと容易に細菌感染を起こしたりする。細菌感染を起こさなくても、たとえば強い紫外線を浴びて急性口唇炎に逆戻りしたり、急にリンパ液が漏れたりしてくることもある。

 

常に状態は一定ではないことに注意が必要。

 

そのため、時と場合に応じてステロイドを使いこなしたり、ワセリンで保護したり、何も塗布しないで様子を見たりする必要があり、その判断はなかなか自分ではできない。

 

僕たちはこれまでの経験から、今どのようなケアが必要かについてもアドバイスを行っている。

 

そういうアドバイスがあると、相談者自身も「今はこうすべきなんだ」という基準ができるため、安心してケアすることができるようになる。さらに適切なケアができると、たとえ急性口唇炎が再発しても、細菌感染を起こしても、リンパ液が漏れても正しく対処できるため、悪化を食い止めることができる。

 

当店にはほかの医療機関にかかっている方が、明らかにケアの仕方を間違って指導され、ひどい化膿を起こした状態で相談に来られるケースも少なからずある。

 

大切なことは、今の状態を正しく判断し、その時々に応じてケアの仕方を指導してもらえるようなアドバイスをきちんともらうことにある。インターネットなどの情報に頼ったケアは間違っていることが多いので、専門家にきちんと相談してほしい。