大阪弁天町の漢方薬局「廣田漢方堂薬局」のブログ

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現代社会では、鬱などの精神科疾患が増加傾向にある。

 

僕自身も精神的にタフではないため、過去に何度も鬱になったことがある。

 

そんな経験を経て、ようやく鬱にならないためには何が必要かがわかった。

 

だいたい鬱になる前には、必ず何らかの負の感情の蓄積がある。

 

そう何かに対する不平不満が。。。

 

社会・会社・家庭・配偶者・仕事・金・趣味・子供・親・自身のことなど、その原因は多種多様である。

 

実は心も身体と同様に、感情の流入(食事)と排泄(排尿・排便・発汗)のバランスがとても大切。

 

でも鬱になる場合には、感情の流入>排泄という形で、心の中に感情が溢れてしまい、そのオーバーフローに耐えきれなくなって、精神的におかしくなってしまう。

 

本来なら、感情の流入が過度になってきたなら、その分、うまく排泄すればいいのだが、そこには大きな問題があり、なかなか排泄できない人がいる。

 

その問題とは、「理性」である。

 

本心では、感情の排泄をドバーっとしたいのに、理性がそれを邪魔して感情の便秘を起こし、言いたいことが言えずにため込んだり、本当に言いたいこととはズレたことを言ったりする。

 

理性のために、時には何に対して不平不満を抱いているのか、自分でもわからないようになってくることすらある。

 

たまりにたまった感情を一気に排泄するためには、理性というリミッターを完全に外して、無意識下にある自分の本心・本音を吐き出すことが必要なのだが、これが難しい。

 

理性というリミッターを外し、本心や本音で負の感情を排泄するために、人は酒を飲んだり、趣味に没頭したり、友達と遊んだりするのだろうが、それでもリミッターを外すことができない真面目人間は、感情の流入が限界を超えるまで耐えるので、結局ノックアウトされてしまう。

 

僕の場合は、感情の流入が限界を超え、極度のうつ状態になったとき、記憶がなくなるほど酒を飲んでしまう。そのときに家族に普段なら絶対に言わないような仕事や家族に対する不平不満を静かに語り出すらしい。

 

「らしい」というのは当の本人は全く記憶にないので、覚えていないのである。

 

理性というリミッターが外れたとき、人間は本性を現すのだが、僕の場合は怒鳴ることもなく、暴力をふるったりすることもなく、淡々と語りかけるらしい。

 

さて、ここからが不思議なのだが、全く記憶がない僕は、翌日起きたとき、昨日までは極度のうつ状態だったのに、なぜか妙に心が軽くなっていることを感じる。当然、酒の影響が残っているので身体はしんどいのだが、心は軽いのだ。

 

そして昨日までの憂鬱さがウソのように、いつものように明るく過ごせるようになっているのである。

 

何をしたのかさっぱり分からないのだが、心が軽くなっている違和感を感じ、それを家族に話すと、上述のように数時間皆で話をしたと聞かされるのである。

 

自分自身は全く記憶がないから、感情を排泄した感覚が全くない。でも実際に心は軽い。

 

これは、覚えている覚えていないに関わらず、感情の排泄を本心で行ったため、その分知らず知らずのうちに心に余裕を作ればいいんだとその時初めて理解した。

 

このような経験をすると、憂鬱な気分やうつ状態から離脱するためには、蓄積した感情の流入以上の感情の排泄をすることが何よりも大切で、そのときには理性というリミッターを外し、自らの本心・本音を吐き出すことが必要となる。

 

ただし、理性というリミッターを外すと自分の本性があらわになるため、普段大人しい人が暴力的になったり、大声で暴言を吐いたりすることも当然出てくることに注意しなければならない。

 

全ての人がこれで心が軽くなるとは言えない(浮の感情の流入が起こる原因が継続する限り、それがなくなることがないため)が、うまく感情の排泄ができれば、たとえ一時的であったとしても、心が軽くなることは自己の経験上間違いない事実だと思うのである。

20代 関東地方の男性

 

新型コロナウイルスの影響もあり、こちらに来て直接相談することのは得策ではないと判断し、特例で初回から電話相談。

 

当初は剥脱性口唇炎の漢方相談ということで最初はそのための漢方を処方したが、2回目の相談時に胃腸の調子が悪く、もともと機能性ディスペプシアを患っているので、そちらの漢方に切り替えてほしいという希望があり、主訴を切り替えることとした。

 

胃腸は消化不良感はそこまで強くないものの、胃もたれやゲップ、胃重感などがあり、調子のよいときと悪いときの波があるという状況だった。

 

電話相談であったため、体表観察をすることができず、いまいち病理のメカをきちんと掴むことができなかったが、舌では膩苔などなく、水滞が関与している可能性は低いこと、脹舌で舌は全体的に張っていたため、気滞傾向があること、またやや淡紫舌で瘀血傾向があることなどから、気滞と瘀血が胃腸に影響を与えている可能性が高いと判断した。

 

胃の調子は良くないものの、小腸や大腸の異変、つまり便通異常などはないことから、広範囲にわたってフォローする必要なく、あくまでも心下の気滞血瘀を改善させればよいと判断し、前回の症例と同じように四逆散をベースに処方を組み立てた。

 

今回の症例では四逆散に少量の芍薬甘草湯、また枳実と厚朴の薬対を用いて、より気滞に対して処置をしておいた方が良いと感じたため厚朴単味エキス剤を加味。御多分に漏れず、機能性ディスペプシアでは必須の折衝飲と三稜莪朮製剤を併用し、服用していただくこと2週間。

 

本人はもうすっかり治ってしまったかと思うほど、調子よく過ごせており、胃もたれやゲップ、胃重感などが激減して快適に過ごせているということであった。

 

剥脱性口唇炎はあまり変化していないが、胃腸の調子が良いのでとてもうれしいということだった。このまま同処方を1か月程度継続し、調子が良ければ、改めて剥脱性口唇炎の漢方療法に切り替えるかどうかを検討することになった。

 

機能性ディスペプシアもかなりいろいろな症例を経験しているが、昨今の人間は運動不足、ストレス、食べ過ぎで胃腸の血流が悪く、そのせいで気滞や水滞が生じ、結果として、胃もたれ・消化不良・ゲップ・呑酸・胃重感・胃痛などの症状を引き起こすようになっているのではないかと考える。

 

それに対し、アコファイドなどの神経系を調節する薬では、神経を調節して筋肉の運動を改善しようとするものの、筋肉が動くための栄養・エネルギー・酸素また老廃物の排泄に深く関与している体液・リンパ・血液の循環を調節することができないので、全く効果がない症例があると考えると理解がしやすくなる。

 

残念ながら西洋医学には血液循環動態、瘀血や活血といった意識に乏しいので、それが原因で症状が出ている人たちには、あまり奏功しないのだろうと考えている。しかも薬学を専攻していれば、各薬物は血液循環の流れに沿って患部に到達する物質なのだから、患部局所の血行不良があれば、その分、血中濃度も低下し、効き目が減弱することも容易に想像できるはずである。

 

だから漢方療法を行い場合でも、たとえ瘀血所見がなかったとしても、患部の血行を促進し、四逆散などの主薬が患部に届きやすい環境を作ることで、より切れ味鋭い薬効が発揮できると考えている。

 

まぁ、こういう考え方が中西医結合和漢薬学理論の一端でもあるわけだ。

 

でも実際、効いている人が多いのだから、教科書的にはそんなこと言われていなくとも、臨床上、それが正解なのである。

いくら真面目に勉強して臨床能力を高めても、お客さんが来てくれないと話にならないです。

 

それならば、どうやってお客さんを集めればいいのか??

 

大抵の人は、そういう悩みからマーケティングに手を出すんですね~。

 

多分に漏れず、僕も過去にたらふくマーケティングの勉強をしてきました。

 

僕の場合は、勉強し始めると徹底的に追及したくなるので、それこそ三桁万円くらい使ったな・・・

 

「モノを売るな、価値を売れ」とか、「体験を売れ」とかね。

 

今で言ったらありがちなやつね。

 

まぁ、他の人はどうなのか知らないけれど、僕は、うまくいっていない人ほど、「藁をもつかむ心境」でマーケティングに手を出す印象があります。

 

最初は目新しい情報、今まで知らなかったこと、他の人が実践していて成功している事例などを目の当たりにして、明日が光り輝くのではないかという希望を持つのだが、現実はそううまくいきません。何も変わりません。(苦笑)

 

そこから泥沼にはまって、「何がいけないのか」とそっちの世界にのめり込んでしまうことが多いですよ。

 

実際、自分も何をしていいかわからなかった時代は、自分の技術を棚に上げて、そんなことに没頭していたな~。

 

でもね~、ぜんぜんだわ。

 

結果なんて出ないっす。

 

何て言うかね~、そういう上っ面だけの情報提供って、リアリティがないからね。お客さんも含めて誰も信用してくれないです。

 

だから経費ばかりがかかって、実にならない。

 

 

こういう経験からわかった仕事で一番大事なことは、

 

「自分にウソをつくな。自分の本質に正直に仕事をすることで、最高のパフォーマンスを発揮する」

 

ということですわ。

 

とにかく自分にウソをつきながら仕事をしたらストレスでいつか必ずパンクします。

 

僕の場合は、ハッキリ言って接客が好きではないし、人が好きではない。むしろ人間が嫌い。できればずっと一人で考え事をしていたい。家族も含め、できるだけ誰とも話さずに1日中無言で過ごしたい性格です。

 

そんな人間が接客業やって、マーケティングの手法を真似して、色々頑張って結果出ると思います??

 

出ないっすよね~、当然。

 

しかも逆に自分の本質からズレたことやっているからストレスたまりまくるし。。。

 

だからね。止めたんです全部。これ、僕のやりたいことじゃないって思って。。。

 

で何をしたか。

 

ブログを使って、暇があるときに、漢方の臨床例をアップしたり、自分の考え方をアップしたりしてきました。

 

はい。これだけです。

 

僕は人が好きじゃないし、接客業には全く向いていないけれど、それをフォローしてくれるスタッフに恵まれたこと、それからクソ真面目に興味を持ったことには寸暇を惜しまず勉強できること、常に疑問をもって課題に取り組むことができることが強みです。

 

人のことは嫌いだけど、人の身体の中で起こっている病気のメカニズムを中医学という手法を使って1つ1つ謎解きをしていくことに少しだけ長けているので、その長所をブログで延々と書き綴ってきました。

 

あまり同業者のブログなどは閲覧しないですが、僕のような視点のブログはそんなに多くないはずです。

 

そしてブログを書く視点は、あえてお客さん向けではなく、専門家向けにしました。

 

なぜなら、そっちの方がよりリアリティがあるから。

 

だからできる限り、病気のメカニズムと考え方、方剤名まで載せるように心がけてます。

 

不思議なもので、最初は、こんな考え方をしている漢方家がいることも知ってほしいと思って書き連ねてきただけでしたが、それがだんだん専門家に知られるようになり、薬剤師や鍼灸師、時には医師が店に話を聞かせてほしいと訪れるようになったり、相談者として漢方相談に来るようになったりし、そのうちに不快症状で悩む一般の方自ら、漢方相談してほしいと問い合わせていただけるようになりました。

 

マーケッターに言わせれば、「それが自分の強みをアピールできた」ことになるのでしょうが、結局は教えてもらったのではなく、何となく自分らしくやろうと持っていたことが、そうだったってだけです。

 

だからマーケティングなんていらないですよ。

 

答えはすべて自分の中に在ります。そこに自分で気づくのか、他人に気づかれるのか。

 

ただそれだけの違いです。

 

それからもう1つ。僕は他の漢方家と極力接しないようにしています。勉強会も色んなところでありますが、全く参加しません。

 

なぜ参加しないのか。それは、勉強会ではレベルの違う人たち全てに分かりやすい、薬局の商売的漢方テクニックについての講義が多く、参加し続けることによって自分らしさが曇ってしまうと感じたからです。

 

それから、たまに自分の臨床能力に自信があるのかどうか知らないですけど、マウントを取ってこようとする漢方家がいるので、とてもめんどくさい。同じ理論土台で臨床を行っていないのに、無理やり自分の世界観でゴチャゴチャ言われても、「そんなん知らんがな」ですし、僕は僕の世界観で勉強してきた自負があるので、今更、他流派の臨床に興味すらないです。

 

東洋思想は多様性を認めているので、色んな流派がいて当然なのですが、それを使っている人自身がうっとおしい性格のことがあるので、人が嫌いな僕はそういう人と接することに興味がないのです。

 

そうやって自分の世界観を汚されることなく突き詰め、どれだけ臨床で難儀しても、どれだけ自分の無力さに嘆いても、誰も助けてくれない、誰も変わってくれない漢方相談を必死になって続けることで、壁を乗り越えて、より正確で高度な臨床を実践することができるようになってきます。

 

そして1つ1つブログを通じて記録しておくことで、悩んでいる人たちの目にとまり、それが自分の仕事にまたつながっていくのです。

 

マーケティングを実践したり、悩みを解決したいからと色んな人と接触して、いろんな話を聞くことも悪いことではありませんが、他人はあくまで他人。自分ではありません。

 

悩んでいるのは自分。だから答えは自分の中にあります。

 

その自分の中にある答えにどう気づくのか?

 

気づけばあまりにも簡単なことですが、気づくまでの道のりが遠く険しいから、難しく感じるんですよね。

 

とにかく「第一にお客様のために」、ではなく、「自分らしくあるために、お客様とどう接していくのか」を考えると、違った視点から観察できると僕は思います。

 

人間嫌いを公言する僕でも、こんなコロナ禍の真っただ中であるにもかかわらず、僕を必要としてくれて、連日漢方相談が続いているのですから、大丈夫です。

 

自分らしさを追求すれば、自ずと道は開けてくるはずです。