
矢口自然農園。
豊かな学校内自然環境は、矢口渡地域の皆さんの和(なごみ)にもなっています。
それは人だけでなく、鳥や昆虫などの生き物たちにも憩いの場所となっているのです。
これからも長い間、守っていかなくてはならない学校の宝物。
もしかすると、東京の宝物といってもよいかもしれません。
この矢口自然農園が作られたのが2010年度(平成22年度)です。
新プールが建設されたことに伴って、旧プールの場所が空き地になり、ここに当時の八木校長先生が中心になって、地域の方々のご協力もいただき、矢口自然農園が造成されたのです。
2021年度(令和3年度)の今年、12回目の「お米プロジェクト学習」が始まっています。
本校5年生の最大の特色ある教育活動です。
昨年度は新型コロナウイルス感染症防止のための臨時休校が5月末まで続きましたので、田んぼ学習の最大のピンチでありました。
しかし、矢口のお米作りの灯を消してはならないという、教員の思い、現6年生たちの頑張りもあって、何とか伝統をつなぐことができました。
その努力の上に、今年度の「お米学習プロジェクト」は成り立っていることを、現5年生は忘れてはいけません。
そして、このお米作りの灯を、持続可能な教育活動(ESD)にするためにも、一歩レベルのあがった取組にしていきたいところです。
今年度の学習については、学年主任と様々に相談をしておりますが、「体験学習」に踏みとどまることなく、「探究型体験学習」にしてほしいことを指示しております。
総合的な学習の時間の目標は、
(1)探究的な学習の過程において,課題の解決に必要な知識及び技能を身に付け,課題に関わる概念を形成し,探究的な学習のよさを理解するようにする。
(2)実社会や実生活の中から問いを見いだし,自分で課題を立て,情報を集め,整理・分析して,まとめ・表現することができるようにする。
(3)探究的な学習に主体的・協働的に取り組むとともに,互いのよさを生かしながら,積極的に社会に参画しようとする態度を養う。
となっています。
これを「お米プロジェクト学習」にあてはめると、
(1)お米を育てる中で、課題や問題を見つける。または、生じた問題を解決すべき課題とする。
(2)解決に必要な知識・技能を身に付ける。
(3)何のためにお米作りをするのかをはっきりさせ、探究的学習の魅力を十分に感じ取る。
(4)地域や社会の状況も知り、自分なりの課題を立て、情報収集→解釈→熟考→評価→まとめ→発信のサイクルをくり返す。
(5)仲間と共に活動し、協力することの意義を感じ取り、さらには地域社会からの協力を得、子どもだけでは実現できないお米作りの難しさに挑戦する。
(6)自分たちの学んできたことを客観的にまとめ、次の学年に「学習財産」を引き継いでいく。
このような学習過程になるでしょう。
今年、例年の活動から一歩高めたことのひとつに、「種の発芽から観察する」ということを加えました。
もっと高めていく予定もありますが、それは当サイト上で折々にお伝えしていきます。