【教務主任通信(5)】「百年後のふるさとを守る」(5年国語)でPISA型読解力を鍛える | 一歩一歩 前に前に(小学生バレーボールチーム 矢口タートルズVC)

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6月の研究授業では5年生が「百年後のふるさとを守る」(伝記)という中心教材を活用して、「自分の生き方を考える」というキャリア教育のねらいに直結する研究をしてくれます。

この教材、あまりにもタイムリーな内容です。浜口儀兵衛という紀州藩の商人が、1854年に起こった安政の南海地震(M8.4)による津波で壊滅的な状態になった故郷・広村の再建に、私財をつぎ込んでいく。そして100年後の大地震に備えるために、大堤防を築きあげます。そして1946年の南海地震の時に、この大堤防のおかげで津波をくいとめることができたという内容です。

この単元では、ぜひともPISA型の読解力を鍛え上げてほしいと思います。もし私が授業をするとしたらと考えて、概略を紹介します。

(1)解釈
・中心教材文を読み、浜口儀兵衛の業績・考え方、周囲の人々への影響などを整理した上で読解する。
・この伝記の書き方は、「物語文」「史実」「筆者の考え」に分かれていることを指導し、文章構成の学習を深める。

(2)熟考
・読解したことを元にして、「自分の生き方・考え方」という基準を見つめながら、浜口儀兵衛の生き方と比較し、感心したことやこれからの生き方の参考になることは何かを熟考させまとめる。仕事というのは自分のためだけでなく、みんなのためを思って取り組むことが大事なことなのだと気づかせたい。(利他の精神)

(3)評価
・熟考したことを元にして、自分の生き方を再度見直す。
・自分にとって大切なことはなんなのかを判断する。
・さらに他の伝記を読むための選択基準を考える。

(4)発信
・学習の中で考えた自分の生き方や考え方を発信(発言や作文)して、友だちとの学習交流をする。
・友だちの意見を聞いて、自分の中で「解釈⇒熟考⇒評価⇒発信」の流れを繰り返す。

こうすることによって、学び合うことの楽しさを味わえるこどもたちに育てることが、今年の本校の研究かなと考えてみました。

何かの参考になれば幸いです。



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