
勤務校の学区域に「伊藤左千夫」さんのお墓があるとは知りませんでした。
場所は3丁目の「普門院」さんです。
![]() | 野菊の墓―他四編 (岩波文庫) 伊藤 左千夫 岩波書店 このアイテムの詳細を見る |
伊藤左千夫さんの書かれた「野菊の墓」は、私が高校生の時に読み、美しい川の風景や悲しい時代拝見を脳裏に思い浮かべながら、マサオさんとタミさんのプラトニックラブに自分自身を重ね合わせて涙した記憶が強く残っています。
「マサオさんはリンドウのような人だわ。」
「タミさんは野菊ののうな人だ。」
この投げかけ合いは、少年・井上の心をグラグラ揺さぶりました。
自分にとって、タミさんは○○さんだ。
○○さんはブリっ子で、まるでタンポポのような人だ。
では自分は何のような人なんだろう?
17歳の少年は、伊藤左千夫の世界に酔っていたのです。
さらにこのような気持ちに拍車をかけたのが、松田聖子さんが主演した、映画「野菊の墓」でした。
![]() | 野菊の墓 [DVD] 東映ビデオ このアイテムの詳細を見る |
私は松田聖子さんが大好きだったんですよね。
この映画、今思い返せば、かなり素人演技なわけなのですけれども、当時の私には大ヒット作品だったのです。
高校生の私は、かなり変な人間だったかもしれません。(今も同じか・・・笑)
真田広之さんにあこがれて、高校の近くにあった皇居の石垣をかけのぼるトレーニングをやっていましたし、予備校生でもないのに、○大予備校や○数学館の授業にもぐりこんで勉強をしていたり。
部活でやっていた卓球でも、夜にあちらこちらの体育館に一人出向いて、見ず知らずの人たちに「試合をしてください!」と道場破りのようなことをしていました。その中には東京都の大学の強豪校選手もいたりしたので、無名校にいた私でしたが何となく名を知られていたわけです。
本当に楽しかったなぁ、高校時代。
伊藤左千夫さんのお墓から、思わぬ方に話題が飛んでしまいました。
お恥ずかしい限りです。