沈まぬ太陽・・・・・小倉寛太郎さん | 一歩一歩 前に前に(小学生バレーボールチーム 矢口タートルズVC)

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写真は『沈まぬ太陽』主人公・恩地元のモデルとなった小倉寛太郎さんの直筆サイン入り書籍です。


昨日、映画『沈まぬ太陽』を鑑賞しました。トータルで200分を超え、映画の途中で10分間の休憩が入るという大変な力作です。

どなたもご存知のことと思いますが、山崎豊子さんの小説を映画化したものです。
時間の制約がある映画ですから、小説の内容をすべて網羅するのは到底できない話です。原作がそれほどの大作な訳ですから。
まだ読んでいない方には「是非とも読んで下さい!」と強くお薦めします。特に下記に画像を貼り付けました第三巻「御巣鷹山篇」は日本人として知らなくてはいけない内容だと私は感じています。

沈まぬ太陽〈3〉御巣鷹山篇 (新潮文庫)
山崎 豊子
新潮社

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さて、映画『沈まぬ太陽』を鑑賞し終わり、あらためて目を通したくなった一書があります。
↓こちらです。
自然に生きて
小倉 寛太郎
新日本出版社

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小説「沈まぬ太陽」が発刊されて、そのすぐ後に書かれた主人公・恩地元のモデルである「小倉寛太郎」さんの著書です。実は私、この「自然に生きて」が発刊される1ヶ月前に小倉氏にお会いして、ご本人から直接この本を購入したのです。だから写真にありますように、小倉さんのサイン入り書籍です。今となれば「私の宝」です。

映画を鑑賞した方、小説を読まれた方、どちらにもお薦めします。
この本は小倉寛太郎さんが2002年10月に亡くなる前の2002年1月に発刊されたものです。そのタイミングから思えば遺言のようなものにも思えてきます。

さらに、小倉さんの最初で最後となる「小学生向けの講演会」である「東アフリカの動物たち」を勤務校でお聞きすることができ、自分の心に小倉さんの楽しそうに子ども達に語りかける姿を焼き付けたことも思い起こされます。

この本には「沈まぬ太陽」発刊に向けてのエピソードが書かれています。

山崎豊子さんが「今度はこういう話を書くつもりよ」と言ったら、出版社はみんな尻込みして逃げてしまった。大航空会社を相手にしたらつぶされる、運輸省や政府ににらまれる。そこで山崎さんが「自費出版をすれば、日本の出版社はいかに腰抜けばかりかということが国民の方に分かってもらえる」とまで言っておられたそうです。
しかし新潮社の山田彦彌さんという取締役の方が命がけで出版にこぎ着けた。ベストセラーになった小説「沈まぬ太陽」が150万部売れたことを部下が報告すると、「よかったなぁ」と言って数日後に亡くなられたそうです。


この『沈まぬ太陽』という小説には、あまりにも大きな人間模様、人間ドラマ、そして関わった人たちの「思い」が込められていると感じます。



ちょっとだけ自分の裏話をしますと、実は教師という仕事に行き詰まって、『沈まぬ太陽』を熟読して自分を勇気づけていた時に、マインドマップとの出会いもあったんです(笑)。