これからの国語教育と書くこと (落合第五小・研究発表会に参加して) | 一歩一歩 前に前に(小学生バレーボールチーム 矢口タートルズVC)

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今日は担任する子ども達には、午後の2時間、自習で頑張ってもらい、私は昼食も取らずに「新宿区立落合第五小学校」の研究発表会に参加させていただきました。

この学校は新宿区教育委員会の研究指定を受けて、国語の「書く」という指導に関して平成20年、21年と2年間研究を進めてきたそうです。研究テーマは「書きたい!書けたぞ! ~意欲が増し、どの子も書ける指導の工夫~」です。

なぜ私が他区の研究発表に出向いたのかというと、理由はこちらの記事に書いてあります。

研究主任になった教育実習生


昔、全力育成した後輩の教員が、研究の中心になって活躍している。それを応援したい。それが研究発表会に参加した私の本音です。

その後輩の授業を見せて頂きました。

落合第五小学校で、子ども達が書くことを楽しむために取られた工夫が以下の10項目です。

①指導の焦点化
②語句・語彙を増やす時間の確保
③書くことの活用
④文章表現過程に即したねらいの明確化
⑤書きたくなるような題材設定
⑥相手意識・目的意識の明確化
⑦文例提示の工夫
⑧付箋の活用
⑨用紙の形式の工夫
⑩修正の仕方の工夫


この10点の中で、私自身の指導にも取り入れていることがあります。

①指導の焦点化
 1時間の授業で「どんな力を身につけるのか」を明確に示すように努力している。「ゴール意識」というものです。

③書くことの活用
 私の場合はブログに書かせることで、「学校の学習財産になる」という活用の仕方をしています。第五小学校では他の教科に役立つ意義付けをしているようです。

⑥相手意識・目的意識の明確化
 第五小学校では友だちに伝えるとか、下級生に伝えるという形で「相手意識」を持たせています。私はこの相手意識のことを「外部意識」という言葉に置き換えています。人類65億人すべてが相手だというグローバルな意識を育てようと思っています。

⑧付箋の活用
 元アメリカ副大統領のアル・ゴア氏は、ご自分のオフィスで「付箋」と「マインドマップ」を活用されています。「付箋」は思考と文章校正には必需品だと私は思っています。
 ちなみに私が本を読むと、その本は付箋だらけになります。一昨日、付箋だらけの私の本を6年生の子ども達が目にして、非常に興味深く見ていました。「井上式読書法」を子ども達に教えちゃいましょうかねぇ(笑)

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さて、6年担任、私の後輩のK先生は、「わが街の自慢を紹介しよう ~アドマチック中井・落合~」という単元を独自教材として立ち上げ、以下の視点で指導を重ねてきたそうです。

授業を見せて頂き、ここでは良かった点と反省点を書いておきましょうか。

【良かった点】
①今日の授業は「街の自慢を紹介する」という授業でしたが、全員が自分なりの自慢を紹介することができた。
②クラスの友だちに紹介するという相手意識が育っていた。
③書いている文章は、文例を十分参考にしており、紹介する理由を「4つあります」という前置きをしてから話していたので聞きやすかった。
④「アドマチック中井・落合」という題名の通り、書きたくなるような題材設定はできていた。
⑤付箋を使って感想や意見を書こうという意欲が見られた。

【反省点】
①研究発表会の本番であったことで、担任の「緊張しているね」という言葉かけが10回以上もあり、実はその言葉かけが緊張を増強していた。
②授業の中身を欲張り、本来ならば2時間はかかるであろう内容を1時間で行ったところに無理があった。
③授業を急ぐあまり、主活動である「付箋を使った交流」をしていく時間がなくなってしまった。そして付箋をゆっくり書く時間がなくなっていた。
④文章の書き方の良さを見つけることが課題なのか、発表者の話し方の良さを見つけることがねらいなのか、子ども達は把握できなかった。
⑤本時の活動のメインとも言える「自己評価活動」をする時間がなくなってしまった。


授業を見ていない方には、ほとんど理解できない文章になってしまい、申し訳ありません。完全に私個人の日記、授業観察記録になってしまっています。




文章が長くなってしまいました。
しかし、今日の発表会で講演をしてくださった京都女子大学教授の吉永幸司先生のお話が大変素晴らしい内容だったので、記事を新しく起こします。

ぜひご一読くださいませ。