NHKの取材を受けました 【 「やまなし」の授業 】 | 一歩一歩 前に前に(小学生バレーボールチーム 矢口タートルズVC)

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明日のNHK総合テレビ「ニュースウォッチ9」でマインドマップを活用した授業をしていることを全世界に向けて紹介していただけることになりました。今日は午前中にその取材で、スタッフさんとカメラマンさんが教室に来てくださいました。ハイビジョンカメラがやってきたので、ひそかに盛り上がっていた機械好きな私です。

実は昨日、今日の撮影のために新しいネクタイを買ったわけで。意外にミーハーな面もあるんです、私。


さて、今日は「宮沢賢治に関することをマインドマップで分析しよう」という大テーマの下、5つの小テーマに分かれて全員がマインドマップを使って自分の考えを広げていくという学習を行いました。

実はたくさんのエピソードが生まれたのです。けっこう私にしか分からないような子どもの変化がありました。残念ながらここまで奥深いことは放送されないでしょう。
なので、ここで紹介しておきます。

(1)頭の切りかえ
子ども達、カメラが入る前はけっこう“のんびりムード”で取り組んでいたのですが、カメラが教室に入った瞬間に脳のスイッチオン!カチッと音がするかのように頭の切りかえが起こりました。そしてマインドマップを描く個人作業に入った時には完全なフロー(集中)状態。
何というのでしょうか、場を読む力とでも言ったらいいのでしょうか。この集中モードに入っていける状態というのは、日頃マインドマップを描いている習慣が育てたものなんだろうなと思いました。よく保護者の方々から、
「家でマインドマップを書き始めた時の集中力がすごいです。こちらが何か声をかけようものなら子どもに怒られてしまうほどです。」
という声を聞きますし、子ども達の話でも、
「先生、このマップ見てよ!昨日2時間も集中して描いちゃった!これ描きながら思わずいろんなことをつぶやいたり、叫んだりしちゃったぁ!」
というようなことを聞きます。
『集中力』を伸ばすマインドマップ力、再確認しました。

(2)発想の枝
「クラムボンとは何か?」という答えのないテーマにチャレンジしていたグループで、大人では考えられないような気づきがたくさん生まれました。
クラムボンを分析していくうちに、子ども達はクラムボンの「重さ」や「手ざわり」にまで発想の枝を伸ばしていったのです。私の浅はかな教員生活の中では初めて出会う発想です。クラムボンに関する言葉を分析しているうちに、
「クラムボンは2~3gくらいで、手ざわりはヌメヌメしているんじゃないか」
とか、
「いやいや、泡だとしたら体重は感じないよ。」
などと意見を広げ、最後にはその正体はもしかしたら「お母さんなのではないか」ということまでたどりつきました。この作品にはお父さんは出てくるがお母さんが出てこない。お母さんが何ものかに殺されたのだとしたら、子ガニの恐怖は文面以上に強いものになる。このグループの子ども達、今後の授業でそれ以上に発想の枝を伸ばしていくことでしょう。
実はこの「クラムボングループ」にリポーターのAさんが入って一緒にマインドマップを描いていましたが、子ども達がものすごい勢いで発想の枝を伸ばしていくのに圧倒されていた感じでした。

(3)授業の加速化
実はテレビ収録があるということで、8~10時間の授業時数が必要なこの単元を、半分の時間で数倍の内容をこなしてみようとチャレンジしてみました。結論からすると、できちゃいますね、授業の加速化。
まずはとにかく知識を注入するために「やまなし」と「イーハトーヴの夢」を通して読みました。意味の分からない言葉は子ども達から質問を受けて解説をし、その質問の中で「学習問題」に使えると判断できるものは課題として意識させました。
その後一晩、脳内で情報を寝かして、今日はテーマ別にマインドマップ化です。
例えば、「宮沢賢治の理想」についてまとめていた子は、たった30分の間にA3サイズの紙にギッシリ情報を書き切りました。これまでの授業方法だと3時間(45分×3)はかかっている内容を30分間でやってしまったのです。

(4)自分の言葉で話せる
子ども達の発表で、書いたことを読むだけというやり方が「つまらない」と私は感じます。原稿を読むだけだと生きた言葉にならない感じがしています。
今日の授業の中では、自分で描いたマインドマップを見ながら発表すると「自分の言葉で話せる」ことが証明できたと思っています。
ディレクターさんからも、
「マインドマップを持って話すと、みんな話せるようになるんですね。」
という感想をいただきました。
マインドマップには「キーワード」しか書きません。文章にはなっていないので、棒読みすることができないのです。それでも自分の思考が整理されているので、子ども達でも自分の言葉で発表することができるのです。
実はこれ、大人でも同じ効果があります。どこかでプレゼンテーションをする機会があったら、マインドマップで話す内容を考えておくと、生き生きしたプレゼンができるはずですし、同じ内容を何回もくり返すような聞き苦しいプレゼンにはならないはずです。


取材の最後に私自身もインタビューを受けました。

・子ども達の思考を整理することができる。
・描くことが楽しいので、学習することが楽しくなる。
・楽しむ習慣が身につき、クラスが明るくなる。
・たくさん描いていくと脳神経が良く変化してくる。つまり頭が良くなる。
・考えていることを表現しやすいので、相互理解が深まり、人間関係が良くなる。
・「学び方を学ぶ」という日本教育界の大きな課題に明確な答えを出している。マインドマップは単なるノーツ術ではなく、最新の脳科学にもとづいた自己開発ツールである。
・「問題解決能力」を大きく伸ばすことができる。ひとつの問題に対して非常に多くの角度から解決法を考え出すことができるようになる。
・日本の子ども達の学力は確実に上がる!

たしかこんな内容の話をしたかなぁ。


さあ、NHKさんの仕事は速いから、明日には放送ですよ。
どんなニュースになるのかワクワクしますね!

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