
マインドマップで行った読書発表会。
この発表者の中に中国から日本に来て1年半、日本語の語彙も少なく、元々あまり人前では話したくないタイプの子がいた。これまでの発表のときは何を言ったらいいのか友達に聞きながら、ポツリポツリと単語を話す程度が精一杯だった。
能力はとても高く、中国語でマインドマップをかくとレベルの高いマップに仕上げることはできていた。
今回、友達にも協力してもらい、日本語のマインドマップで自分が読んだ本をまとめることができた。
発表会では聞こえるか聞こえないかの小さな声で説明を始めた。
これまで2~3語だけ言葉を話したら終わるという発言しか聞いたことのなかったクラスの子どもたちも指導している私も、この日も当然、発表はすぐに終わるものだと予想していた。
ところが話は終わらなかった。
マインドマップを指しながら、ポツポツト語り続けること約1分間。
しだいに教室内の空気が発表者に集中していく。
おそらく聞いている人全員が、
「○○ちゃん、話しているっ!」
と心の中で叫んでいたのだろう。
話し終わった瞬間、教室は大きな拍手に包まれた。
「○○ちゃん、すごい!」
「話が続いていったから、私、涙が出そうになっちゃったよ!」
そんなつぶやきが聞こえてくる。
奇跡???
いや、そうではなく、頭の中が整理されて、見通しを持って発表できたのだ。
これまでとはちがって、少しだけ自信があったのだろう。
教室はドラマがたくさん生まれる場だ。
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