公立学校の現場には「授業時数を守る」という責務があり、たとえば総合的な学習であれば私の受け持つ3年生では年間105時間(週3時間)、道徳であれば年間35時間(週1時間)の授業をしなくてはなりません。
私の今年の学級経営は特殊な例となっています。
道徳の授業はすでに32時間行っています。35時間を軽く越えそうな勢いです。
先日、道徳の研究会が本校であり、終了後に「道徳を専門に研究している先生方」との懇親会も持たれました。その時に、道徳の先生がどの程度の力量を持っているのかなぁといじわるな質問をしてみました。
「道徳の専門家の皆さんですから、年間35時間は死守しているのですか?」
私の期待通り、
「35時間できる人はなかなかいませんねぇ・・・」
という答えが返ってきました。
今年、私自身は道徳教育に力点をおいたことで、ひとつの確信を得ました。
「道徳の授業に力を入れたら、子どもたちは100%良くなる」
道徳の授業をこれほど楽しいと思ったこともありません。教員生活も中間地点を迎えたところで、多くの教員が苦手としている道徳で自分流を作ることができた。これは非常に大きな心の財産です。
担任するやんちゃな3年生の子ども達に感謝するばかりです。