アトピーにNMFが少ない理由 | 32歳で”肌年齢24歳”美肌になる方法

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元アトピー肌、32歳にして”肌年齢24歳”インナーコントロール開発者のお肌について真面目に考えるブログ

角質細胞の中には、NMF(天然保湿因子)という皮膚が自ら作り出す保湿成分があります。

このNMFは主にアミノ酸からできていて、水を取込んで離さない性質があるため、

皮膚を乾燥から守る働きがあるのです。

このNMFとセラミドを含む細胞間脂質の2つによって、皮膚のバリア機能が保たれています。

それでは、このNMFは何からつくられるのでしょうか。


NMFの主成分はアミノ酸なので、タンパク質を分解すれば作ることができます。

肌の中でも実際にタンパク質が分解され、ペプチドを経由することでNMFが作られています。

このタンパク質を「フィラグリン」といいます。


ところが、最近の研究で、一部のアトピー患者にはフィラグリン遺伝子に変異があり、

フィラグリンを肌で作ることができないか、少ししか作られないことがわかりました。

フィラグリンが肌で作られなければ、それを原料とするNMFも作られません。

その結果、肌が乾燥し、バリア機能が低下してしまうのです。


フィラグリン遺伝子異常の治療薬はまだ開発されていませんが、研究は進んでいるようです。

そのような薬ができれば、アトピーの治療法もステロイドなどの対症療法から

根治療法に変わっていく可能性があります。



ただ、フィラグリン遺伝子異常は、アトピー患者全員にあてはまるわけではありません。

フィラグリンを持っていても、皮膚の炎症があれば、ターンオーバーが乱れ、

NMFや細胞間脂質がが作られなくなり、バリア機能が低下します。


いずれにせよ、現時点では、アミノ酸やセラミドの入った保湿化粧品や、

抗炎症力のある薬や保湿剤でスキンケアを行うことが、バリア機能低下を防ぎ、

アトピーの症状を抑えるために大切なことだと思います。