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「誰を信じていいか」

新聞記事より

「誰を信じていいか」
計画避難区 福島の飯舘  
    農作業続ける夫婦


新緑が山を彩り始めていた。福島第1原発の事故で空気中や土壌の放射線量が高く、全村が「計画的避難区域」となった福島県飯館村。すべての農作物を作付けしないことが決議され、土を耕すことも禁じられた。「誰を信じていいのか分からない」。それでも農作業を続ける夫婦がいた。

約6千人が暮らす山あいの集落に、春のうららかな日差しが降り注ぐ。畑や田んぼからは人影が消えていたが、村役場近くで、夫婦がきれいに並んだ畝にかぶせた黒いシートにシャベルで土をかけていた。「避難になった後、風で吹っ飛ばされないようにな。電信柱に引っ掛かったら迷惑になるから」。夫(62)はそう言って手を止めた。

土からは緑色の芽がのぞく。妻(68)が引き抜いて見せた。「これ、タマネギ。この秋に植えて、やっと根っこ生えたんだけど。どうせ出荷できねんだから」

「あんた、測定器持ってるのか? 測ってみろ」。地表から約1㍍の高さでスイッチを入れると、毎時7マイクロシーベルト前後の表示が現れた。
「地面に近づけてみろ。どんどん上がっていくべ」。土の上に置くと、毎時110マイクロシーベルトに跳ね上がった。この状態が4日続けば、一般人の年間被ばく線量限度に達してしまう。

「電力会社も国も本当のこと言わない。ある先生が村に来て、このくらいの放射線は何の害もないって言ってた。計画避難の話が出たのはその直後。あの人たちは困んねんだ。放射線がないところに住んでんだから。誰を信じていいのか分からねんだよ」


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