<自宅->KS>

今日は休日だが、ママの仕事が立て込んでいるので、
ショウは、KSに預けられる事になっている。
天気が良かった事もあり、散歩に連れて行ってもらえたようだ。
一日を通して楽しく過ごし、パパが帰宅した時も
夕食を終えて、上機嫌でビデオを見ていた。
パパが見えると大喜びして騒いだ。パパとママが食事を終える頃、ショウはオシッコの素振りをした。
いつもの様に、ショウを座位保護椅子から降ろして、
立ち姿勢でパンツの濡れ具合を確認している時に、
それは起きた。
聞いたこともない様なショウの悲鳴?叫び声?がリビングに響くと、
ショウの体が硬直するのが分った。
ショウが痛そうな顔をしているわよ

というワイフの声が聞こえたので、顔を上げると、
ショウは顔の右半分が引きつって、両目が右に寄っていた。
更に、手や足などにも緊張が見られ、
こちらの問えかけにも反応せず、意識がとんでいたので、ゆっくりと床の上に横にして、ショウが落ち着くのを待った。
(全般発作だが、過去のてんかんには無い初めてのパターンだ)ママは、ショウの名前を必死に呼んだが反応は殆んど無かった。
痙攣を起こしている手足をマッサージしながら、
名前を呼ぶと、僅かながら反応があった。
床の上は冷たいので、呼吸が落ち着いたのを見計らって、
プレイルームのマットの上に移動した。
しかし、てんかんが治まる気配はなく、
呼吸はしていたが決して強くはなく、むしろ徐々に弱くなっていった。
もう10分は経過しようとしていたので、救急車を呼ぶことにした。
更に、呼吸が弱くなって、一瞬呼吸が止まった。
と思ったら、夕飯をリバースした。
ただでさえ、久しぶりの発作で混乱していたのに、突然の嘔吐で、我が家は大混乱になった。
しかし、この頃からパパやママの声かけに対して少し反応が見られるようになってきていった。
また、この時を前後して、顔の緊張は右から左に移って、
両目も左に寄ったままになった。
そして、救急車が到着し、隊員が部屋に入ってくると、
隊員の声に対して、笑い声すら発する様になった。
担架で運ばれる間、パパはどこ?という感じで手を上げたので、
手を握ってあげると、安心した笑みを浮かべた。
救急車の中では更に意識がハッキリしてきて、
何処へ行くの

という様な声を上げたり、救急車のサイレンや
「右へ曲がります」というアナウンスに笑ったりもした。
更に、ピカピカ光り、ピッピッと鳴る機器に興味を示し、
壁から垂れ下がっているコードに手を伸ばすようになっていた。
ただ、毛布に包まれて温かくなったせいなのか、
病院に到着する前、5分ぐらいの短い間だけ眠った。
そして、
病院に到着して目が覚めると、いつものショウに戻っていた。
発作が治まってしまっては、処置は必要ないし、
何かが分るような検査があるわけでもない。
しばらく経過観察して、
異常がなければ、帰って良いという事になった。
勿論、何も起きず、ショウはピンピンしていた。
帰宅したら、直ぐにベッドに寝せたのは言うまでも無い。こうして、連休最終日の我が家は、大混乱で幕を下ろした。