XCキャンプ2日目 スタートが肝 | 見えない翼

見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<お仕事> 晴れ


待ちに待ったXCのコンディションがやってきた。

天気は快晴、気温減率はまずまず。


が、しかし、

前回とXCキャンプ同様に、風向きがよくない。

ただ、今日の状況は、シンプルだ。


今日は、東風は入らない。西のち南風。

西テイクオフで飛び出せない方、出たくない方は、

メインテイクオフの南テイクオフから出るしかない。

(ただ、確立は低いし、上がり難い)



塾生は、二手に分かれた。

既に隣りのエリアの機体は既に高く上がっていて、

テイクオフには良い風が入っている、

川地は迷わず西テイクオフ。


西テイクオフは、ハンググライダーが優先な上に、

今日は、X-Tsukubaを開催しているので、

選手が来れば、テイクオフを譲らなければならない。


今日は、 『 空中でのスタートが肝 』

コンディションが良くなる事を、離陸場で待っていたら、

出たい時にテイクオフができない。

そして、ハングも、選手も出切った後には、

ブッ飛びのみが待っている。



そう、今日XCに行きたいのであれば、

一般のパイロットならば、早目に出て、

空中で待機するしかチャンスは無いのである。


“ はずれ ” と分っているくじを引くつもりはない。

川地はさっさとテイクオフした。



空中で待つこと、1時間弱。

ビッグサーマルが発生して、1700mまで吹き上げられた。

パラもハングも続々とXCに出発する。


テイクオフをためらっていた塾生は、未だに動かず、

いつ出るのか分らず・・・。

(おそらく、爽やかに飛んで降りるのを待つばかり。)


チョッと早いような気もするが、

先行した機体も上がっているし、

飛んでいる塾生をこれ以上待たせるのも酷である。

塾生を連れて、XCに出る事にした。



しかし、これが失敗。高峰山で爽やかに降りた。

今日は、800mよりも下がると、風が強く、

サーマルが散っていて、なかなか上げ返せないのだ。


本当のピークはこの後、40分後にやってきた。

随分後から出発したX-Tsukubaの選手たちは、

ビッグウェーブに乗り、高々と高峰を越えていった。

更にトップは、白河ゴール近くまで飛んだようだ。


その様な中、遅れて出発した塾生の一人が、

X-Tsukubaの選手を追いかけ、80km近く飛んで、

自己記録を更新した事は見事だった。



P.S.

全員の無事を確認し、回収を終えて、

帰途に着いた時に、突然、激しい頭痛に襲われた。

あまりの痛みに、食事も取らず後部座席に横になった。


どうやら、ロングフライトに備えて、水分補給を控えた上に、

低体温症を発症して、血液の循環が悪くなったのが、

原因のようだ。(あくまで推測)