バギーの余命 | 見えない翼

見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<自宅->センター> くもり


昨日の企画は、大失敗だった。

今日の午前中には、何も予定を入れていないので、

ショウの為に何かしてあげたいなぁ~。



そう言えば!

バギーを調整してから、もう1年以上になる。

今日は汚してしまったシートを洗っているので、

各部を調整するのに、都合が良い。


玄関へ道具を持ち出して、ゴソゴソしていると、

プレイルームからショウがやってきた。

これまでは、パパの目を盗んで、

ビデオを見る事ばかり考えていたが、

少し成長したのかな?



ズンズン玄関にやってきたショウは、

いつもなら停止する廊下と土間の境目を通り越して、

更に、外に出てきた。


「そこは土間で服が汚れるから止まりなさい!」と言うと、

一時停止はするものの、目を離すと前進を始める。

まるで、『 だるまさんが転んだ 』 状態だ。


仕方が無いので、水の入ったポリタンクで、

玄関にバリケードを作ると怒っていた。

「ボクにも手伝わせてよ!」 と言っているようだった。


ショウが健常児だったら、バギー(小児用車椅子)ではなく、

自転車か何かを二人でいじって、楽しむのだろうな・・・、

と思いつつ、調整を続けた。


ショウを何度か座らせて、微調整をして、

最終確認の為に散歩に行こうと言うと、大喜びをした。

午後には、保育所に預ける事になっているので、

マンション内をウロウロするだけだが。



それにしても、

もうこれ以上は無理という大きさまでショウが成長してきた。

このバギーはあと何ヶ月使えるのだろうか?