<お仕事> 時々
基本的には曇りで時折日が差す程度の天気だ。
暑くもなく、寒くもなく、丁度良い感じだ。
北西の風を予報として出しているサイトもあったが、
南西の程よい風が入っている。
正に、アキュラシーにうってつけの風だ。
選手は次々とテイクオフ(離陸)して、競技は順調に進んだ。
お客様の入りも、時間と共に増えて、イベントらしくなってきた。
今回のイベントでは、川地は 『 運営部長 』 の任に就き、
イベント会場全体の指揮を任されている。
そして、スタッフのほとんどがボランティアによって運営されている。
特に山形大学のサークルの人力はとても心強いものだった。
唯一気がかりだったのは、ショップのブースとMC(アナウンサー)である。
案の定、他のテントと比較して、ショップテントは閑古鳥が鳴いていた。
売店は、学園祭等で経験があるので、お手の物の様だが、
パラグライダーに興味を持つように話をして、スクール生になってもらう、
所謂、セールスやプレゼンといった活動はした事がないのが、普通だろう。
仕方のないことだが、社会人になったら当然ついて回ることだから、
もっとチャレンジ精神で取り組んで欲しかった。
来年への課題と言える。
MCは、急遽、初体験のMくんがその大役を果たすことになった。
残念ながら、彼はこれまで司会進行役をしたことが無いらしい。
しかし、持ち前の明るさと若さ溢れるパワーで、
この大役を見事こなしてくれた。
勿論、川地もある時は解説者、ある時は司会者としてサポートをした。
この司会が功を奏したのか、会場は盛り上がり、
全般的に好評を得ることができた。
Mくんのがんばりにより、川地は他の事にも目を配ることができた。
来場者数が伸びてないと判断するや否や、
直ぐ近くのショッピングモールに走り、チラシを配ったりもした。
そんな中、アクシデントが発生したのは、残念だった。
ターゲットに向かってアプローチ中に、ブレークコードを引き過ぎて、
失速させて、落着してしまったのだ。
アキュラシー競技では、有りがちな事だが・・・。 (ーー;)
運の悪い事にテレビ局や新聞社などが、
丁度、取材に詰め掛けているところだったので、
一大スクープとなってしまったことだ。
翌朝の新聞紙面を飾ることは間違いないだろう。
マスメディアに取り上げてもらい、日曜日に
更に沢山来てもらおうとしたことが、裏目に出てしまった格好だ。
しかし、市議長さんや観光協会の方々が、
「 スポーツをしていれば、アクシデントは付き物、
競技となれば、なおさらだ! 」 と、
理解を示して頂けた事は、非常に嬉しかった。
幸いにも、パイロットは大事には至らず、数日様子を見てから退院し、
その後は、帰宅して、治療できるという診断だったようだ。
本当に良かった。
夜は盛大にセレモニーが執り行われた。