<ワールドカップ 2日目 100km成立>
一週間晴れが続くことは確実。
今日は、 「 3000mまで上がるぞ! 」 と
天気予報士の声にも力が入るが、選手の目は冷ややかだ。
それでも、コンディションが良いには変わりがない。
そして、組まれたタスクは100km以上だった。
このエリアの特徴は、山あり平野ありのテクニカルステージだ。
しかし、近年のグライダーの進歩から、
直線飛行の比率が高くなった。
さて、川地はと言えば、様々なマイナス要因はあるが、
グライダーの調子が悪い。
渋いところで上がりがいまいち(最小沈下が悪い)。
アクセルを踏むと沈む(ペネトレーションが悪い)。
当然、アクセルを踏まないと遅れる。
勝機を見出すには、サーマルの早い見切りと、コース取り、
そして、コンディションの読みに基づいた戦略が必要だ。
実はこの状況は、
川地がワールドカップに出始めた頃に似ている。
当時は、一部の選ばれた選手が乗るプロト機ではなかったし、
川地自身の能力も当然劣っていた。
それでも、優勝は無理でも、
「 突け入る隙はあるはず 」 「 一泡吹かせてやる! 」
と息巻いていたのを思い出す。
応援して頂いている方には申し訳ないが、
今回の大会は、川地は優勝よりも、
次へステップアップするための 『 試練 』 と考えている。
“ 初心へ帰る ” それが最近の川地のテーマだ。
何事も、それまでの殻を破るには、
それ相応の負荷をかけなければならない。
ぬるま湯に浸かっていては、飛躍などあり得ない。
今日は、序盤は良いで出しで、
中盤遅れたのを、一旦盛り返したが、
その後ミスをして、途中で降りてしまった。
現状では、たった一回のミスが命取りになる。
厳しい状況だ。