翔の殿様、ご乱心!! | 見えない翼

見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<大学病院> 晴れ

旅行から帰宅したばかりなのに、

今日は脳波の検査のために大学病院へ行かなければならない。

朝早くから起きて、東京へGO!!だ。


信号で止まるたびに翔にパンや牛乳を与えながら、病院へ向かった。

最後に薬を上げようとした時だった。

突然、翔が暴れ始めた。


手に届く範囲のものをちぎっては投げ、ちぎっては投げた。

投げるものがなくなると、今度は、パパの腕を掴んで引っ張った。

翔の腕力を馬鹿にしてはいけない。

何せ、毎日 『 匍匐前進 』 しているので、

引き付ける腕の力は半端ではない。


ハンドルを取られ、蛇行運転になったので流石に翔を叱った。

「 いい加減にしなさい!! 」  (。`Д´。)ノ ヽ( )`ε´( )ノ

しかし、そんな事で引き下がる翔ではなかった。

とにかく、薬が飲みたくないのである。

信号で止まって、何とか事なきを得たが、危なかった。



時間通りに病院へ着いて、脳波の検査を受けることが出来た。

昼食を挟んで診察があるので、近くのファミレスで食事をした。

大学病院に戻ると、入る車で駐車場が物凄く渋滞していた。

診察に1時間も遅刻してしまった。


脳波には異常が見受けられるが、

本人は全然平気なので、先生は首を傾げてた。

とりあえず、少し薬の量を変えて、しばらく見守ることになった。



帰宅後、昼寝をさせて(夕寝と言った方がよいだろう)、

散髪をしてあげた。

気温の上昇と共に体温も上がって来るので、

放熱効果を高めるためにも重要なのである。