翔の進歩35 発声 | 見えない翼

見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<保育園> 晴れ

以前にも翔が返事をしたと書いたと思う。

その場で一回しかしないし、空耳? 偶然?と思っていた。

しかし、どうやらそうではないらしい。


川地が聞いたわけでもなく、今日保育園の先生が

「 『 ぅ~ん 』 というような返事をする 」 と教えてくれたのだ。

これだけ大勢の大人が、同時多発的に起こした翔の行動を

見聞きしたのだから、もはや、疑う余地もない。


翔が発声を始めたのだ!! :*:・( ̄∀ ̄)・:*:


まだ、五十音全てが発声できるわけではなく、数音だけだろうが、

話せないと思って居ただけに、明るい材料である事は間違いない。


♪♪~o(゜∇゜*o)(o*゜∇゜)o~♪♪


なぜ、そんなに喜ぶのかというと、

川地はまだ 『 パパ 』 と呼ばれた事が無いのだ。

我が子に最初に呼ばれた時こそ、

自分が親であることを最も実感できる時ではないだろうか?

普通であれば、極当たり前の様に享受する “ 幸せ ” の一つだと思うが、

川地家では普通の事ではない。


間もなく5歳になろうとする我が子に、

一度も 『 パパ 』 と呼ばれた事が無いのは、実に悲しく、遣る瀬無い。

勿論、翔は私のことを親として認識してくれているようだが、

やはり、それでも 『 パパ 』 と呼ばれたいと思う。


何とちっぽけなと思われるかもしれないが、

それは川地の親としてのほんのささやかな “ 望み ”

でも、遠い道のりでもある。



本当は、翔が生まれる前から、したい事、希望があったのだが、

それはきっと叶わぬ夢だろうから、ここでは伏せておく事にしよう。


さぁ、今日も翔が待っている迎えに行かなければ・・・。 (ノ^^)八(^^ )ノ