翔の進歩30 指先のリハビリ | 見えない翼

見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<自宅> 晴れ

バスは思ったよりも早く新宿に到着した。

自宅には7時前に着いた。

勿論、翔は寝ている。

早速、溜まった書類や年賀状、メールの処理に追われた。


しばらくすると、翔が起きてきた。

何だかケラケラ笑って、朝から上機嫌だ。


今年は厄年なので、早速、神社に出かけて、

参拝して、家族の健康と仕事の発展を祈願した。

厄払いをして、札を買ってきた。



帰りにデパートで昼食を取り、川地の実家から頂いていたお金で

玩具売り場で新しい玩具を買って上げた。

翔の成長と手先,指先のリハビリになるように、

『 元祖モグラたたきゲーム 』 である。

翔はトンカチは使えないので、

顔を出したモグラをもっぱら手で掴む事になるだろう。


元祖モグラたたきゲーム
OKおもちゃ流通センター

帰宅して早速、セットして動かして見た。

「 速い!! 」 思っていたよりも、モグラの上下が早いのである。

大人の我々でもどうかなと思える程である。

「翔にはチョッと・・・?」ワイフと顔を見合わせて言った。

 (;´o`) (^_^ #)


とりあえず、やらせて見る事にした。

ところが、七匹いるモグラの内、

四匹を瞬く間に取り出して見せたのである。

決して、スマートで器用な指さばきとは言えないが、

手は確実にモグラを掴んでいた。


後で気付いたのだが、翔にとってはこのてのゲームは初めてで、

どんな遊び方をするのか教えていなかった。

これまでのゲームは、穴の空いた所にボールなどを入れたのに対し、

このゲームは全く正反対の取り出すゲームなのである。


にも拘らず、直感的にモグラの人形を穴から引きずり出す

ゲームだと考えて手を動かしたのである。

まぐれでも何でもなく、その意思は手の動きから明らかだった。

オオォォ━ヽ(*゚Д゚)ノ━ォォオオ  Φヾ(゚∀゚*)ノ


パパは翔のことを見くびっていたのかもしれない。

しばらく遊ぶと、もう飽きたのか?

やっぱり指先が器用に動かないことへの苛立ちなのか?

もういらないと言い出した。

折角買ってきた玩具を嫌いになられても困るので、

今日はこの辺で止めにした。