保育参加 | 見えない翼

見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<保育園> 晴れ

“参観”ではない、“参加”である。

つまり、保育園に行って一緒に保育をするのである。


ワイフも休みを取った。

ワイフは出発の準備も終わり、ゆっくりとコーヒーを飲んでいる。

いつもの時間になっても、ママがお出かけしないので何か変だな?

どうして、今日はバイバイしないのだろうといった表情で、

ママの方をチラチラ見ていて、なかなか朝食が進まない。

いつもと違う雰囲気を感じているようだ。

(‐^▽^)u□  (°Д°;≡°Д°;)


保育園までママが付いてきたので、

ますます「怪しい!!」といった表情だ。 (゜д゜;)


翔くんママの登場で、クラスメイト達もいつもと動きが違う。

少し遠巻きに翔を眺め、近付いてこない。

世話好きな女の子達も、挨拶に来た先生の後ろに隠れて出てこない。

「あなたが行きなさいよ!」といった感じで、

お互いに押し合って、おしくら饅頭している。 o(゜∇゜*o)(o*゜∇゜)o


女性、男性の性別に関係なく、

大人の人には少なからず警戒心があるようだ。


ワイフは翔と同年代の子がどんな事が出来るのか?

興味があったようなので観察できて良かったようだ。


川地は男の子から悪者にされて総攻撃を受けていた。

この年代の男の子は、やっぱりヒーローごっこが大好きだ。


( ・д・)/--=≡(((卍 (⌒¬⌒*) ((○o。(^ロ^〃)


翔は、パパもママも居るので超ハイテンションになり、

歌や音楽だけでなく、来月に予定されている発表会の練習等で、

皆が踊っているのでノリノリで笑顔が耐えなかった。


そん中でも、歌がセットになった絵本があり、

先生がCDをセットして、スイッチを入れると、

園児達は全て覚えているようで、一斉に一緒に歌い出した。

途中にアドリブを効かせて、奇声や歓声まであげたりする。

翔も絵本を食い入るように見つめ、園児達と共に飛び跳ねていた。


折りしも、絵本に興味を持ち始めたところだっただけに、

この手の絵本が他にあるのであれば、

クリスマスのプレゼントに買って上げたいと思った。



保育参加を終えてみて、保育園が翔を引き受けるのは、

やはり大変な事なのだと再確認できた。


東京都東大和市の青木鈴花ちゃんの

『保育園の受け入れ』をめぐる裁判は記憶に新しいが、

翔はより重度の障害でありながら、

医療行為が無い事が幸いしたと言わざるを得ない。


因みに、療育施設へ通っていた翔と同じクラスの子は、

鈴花ちゃんと同じように受け入れ先が見つからず、

隣の市に通っている。


一日居ただけで、気疲れしてしまった我々だが、

毎日居る現場の先生の苦労には頭が下がるし、

感謝しなければならない。


特に翔の居るクラスは男の子が多く、

いつも騒然としていて、喧嘩が耐えないので、

クラス全体に目を行き届かさなければならないからだ。



因みに、県?市?が定めた先生が受け持つ最大の園児数は、

年長組、園児30人に対して、先生一人だそうだ。

年小組、園児20人だったかな?

現場は、どう見ても園児10人に先生一人は必要だと感じる。



P.S.

翔のハイテンションは、力尽きて夜寝るまで続いた。