ホテルで朝食後、地下鉄駅に向かう。台湾の地下鉄はMRTと呼ばれる。
地下鉄は右側通行で、ホームでは日本と逆の方から電車がやってくる。台北駅で地下鉄を降り、いよいよ台湾最速の特急、「自強号」に乗る。
その前に駅で食料を調達。
駅弁、豚まん、卵(醤油で煮込んだ独特のゆで卵)、飲み物など。
駅の案内所で、台湾鉄道局の時刻表を入手することに成功、これがあとあと非常に役立つことになる。
台北駅9:55発の第1013列車はやや遅れて到着。しばらくはゆっくりと走る。地上に出て、しばらくするとスピードを上げる。
列車は13両編成で、前後に電気機関車がついている、プッシュプル方式である。一見すると電車のようだが、動力のない客車を電気機関車が挟んでいる。フランスのTGVや、ドイツのICEと同様の形態だ。ちなみに機関車は南アフリカ共和国で製造されたもので、中間の客車はドイツ製である。
最高時速は130キロと聞いている。
途中の停車駅の前後は街があるが、それを過ぎると田畑が多い。
平坦で単調な路線だ。しかし、それにしても寒い。
冷房が効き過ぎなのだ。
通りかかった列車長に、筆談で寒い旨を告げる。
メモに「冷機過寒、我要暖室」と書くと、通じた!。
それ以来冷房は弱まり、周囲で上着をかけて震えるようにしていた女性も、上着をとった。
途中の嘉義のあたりでは、阿里山が見えた。ここの登山鉄道は有名だが、今回はパス。
終点高雄が近づくにつれ、さらに自強号は速度を上げた。
高雄には定刻より少し早く着いた。
それでも台北からは4時間20分を要している。
新幹線が開通すれば、90分になるという。
駅の改札口で、事前につくったメモを見せる。
このメモには「我願乗票、記念乗車」と書いた。
文法的にはおそらくめちゃくちゃだと思うが、「乗車記念に切符を下さい」の意で書いたつもりである。
なんとこれで通じた。駅員さんがスタンプを押して切符をくれたのである。
台北から高雄までの台鉄西部幹線を乗っての感想だが、昔の東北本線のイメージがある。車窓風景も似ている気がする。
来月、台湾新幹線が開通するようだが、そうなると様相は一変するだろう。
同区間は高速バスも多数の会社で競合している。値段も安く、デラックスな装備で競争している。
イメージ的には、九州の交通体系に非常によく似ている。
高雄駅の食堂で台南名物の麺を食べる。幅の広い手打ち麺でスープがまたうまい。
一息つき、タクシーで高雄空港へ。
ここから台北まで飛行機で帰ることにしていたが、予約はしていなかった。1日80便位が飛んでるというし、なんとこの路線は航空会社4社の競合している路線なのだ。
日本ではダブルトラック(2社競合)、トリプルトラックはあるが、4社がガチンコで競争しているケースはないだろう。
羽田新千歳のJAL、ANA、SKYMARK、AIRDOも4社だが、ANAとAIRDOはコードシェアをしているので、競合とは言えない。
今日の台北行は4社共満席。キャンセル待ちはいいかげんで、用紙に名前を記入するだけ。ファミレスのようである。
しかし、席がとれない可能性もあり、どこか違うところに飛び、乗り継ぎしようということになる。
そこで選んだのが、花蓮行きである。花蓮から台北も航空便があるので乗り継げばいいし、だめなら花蓮に泊まり、翌日東部幹線の列車で台北方面に向かえばいいと考えた。
uni airのウェイティングリストに名前を書いておいたが、たくさんの人が既に名前を書いており、乗れるとは思っていなかった。ウェイティングカウンターで名前を呼び出したので、だめもとで行ってみると、搭乗OKという。
チェックイン手続き後、花蓮行きのマンダリンエアのチケットをキャンセルしにいくと、キャンセル料なしで手続きしてくれた。
本当に台湾の人は親切だ。
どこでも気軽に「ニイハオ」、「シェイシェイ」と声をかけてくれる。
uni airの機材はMD90。日本のJALのMD90とは座席配置が左右逆で、機首に向かい、左が3人、右が2人席である。
台北まではわずか35分のフライトだった。
国内線用の松山空港に着く。
uniのCAは若くてきぱきとしていて気持ちいい。しかも、燃費をよくするためか?、みな細身である。どこかの航空会社も見習うべきかも。
さらに、わずか35分のフライトで、おそらく10分も水平飛行があるかどうかというのに、ドリンクサービスを行うのである。
しかも、ホットドリンクも出してくれる。これには驚き。
私はコーヒーをリクエスト。予想通りミルクと砂糖が入った甘いコーヒーだった。台湾は甘いものが多い。
今朝駅で買ったウーロン茶も甘くて驚いた。
台北・松山空港からは、タクシーで市内中心部のホテル(晶華飯店)へ。
1夜目の夕食は、ホテルで広東料理いろいろ。
ホテルに戻り、入手した時刻表を手に、明日の予定を考える。
「自強号」以外の優等列車や、ローカル鉄道に乗ってみたい。
台北から北に向かうと、平渓線という非電化のローカル線がある。観光路線でもあるので、これに乗ろう。
それには、台北7:48の「呂光号」(正確には草かんむりに呂)
に乗って、乗り換えればよい。