現場力の衰え | HAJIMEのひとりごと

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昨日もまさに「ヒヤリハット」と言える事件があった。それは羽田空港で管制官が工事中の滑走路に着陸を指示した事件である。補修工事を行うため、夜間閉鎖としていたA滑走路(RW16R/34L)に、JAL機を着陸させたのである。
そのことを管制官が事前にだれも気づかなかったと言う。
工事中の滑走路に絡む事例としては、数年前だが、同じく羽田のB滑走路(RW04/22)に、JAS機が誤着陸した事件がある。これはB滑走路を、従来のB滑走路に並行して作っていたのだが、運用開始前の新しいB滑走路の方に誤って着陸したのだった。
工事中でなかったのが不幸中の幸いだった。
もうひとつは台湾の台北空港でのことだ。深夜でさらに豪雨の中、離陸しようとしたシンガポール航空機が誤って工事中の滑走路に進入、離陸滑走中に工事車両と衝突し、大破。大事故となった。
前の2つの例はパイロットのミスであったが、今回は管制官のミスであったことだ。管制官のミスとしては、静岡県焼津上空で釜山発成田行きのJAL機と、羽田発沖縄行きの同じくJAL機に誤って高度の指示を出し、際どいところで空中衝突を免れたことがあった。
管制官は公務員である。国土交通省がお詫び会見をしていたが、航空会社を監督する立場がこれでは、なんともしまらない。
この背後にあるものは、現場力の衰えである。言い換えれば「匠の技」を持つ人がいなくなってきたと言えるのではないか。
確かにシステム化し、マニュアルで質の均一化や向上を図ることは大切だが、その反面、熟練した人間の感性や技術がどこかに置き去られているのではないだろうか。
これも管理責任と言えるのかもしれないが、いわゆる現場力の衰えが気になるところである。
いくらマニュアル化されても、危機を察知する人間の感性、感覚(直感)まで奪い去ることは禁物である。