月真夜中に空を見上げた 満月に照らされた夜空は明るくて 眩暈も似た錯覚を呼び起こす くっきりと浮かぶ雲は幻想的で 月の明かりにさえ眩しくて 軽く眼を細めた 気が付けば行く当ても無く歩いていた ただ月を追いたくて この夜に あの月を追いたくて 歩道橋の上から手を伸ばした かざした指の間からやわらかい光 優しい光の中で眼を閉じた 頬を伝う涙に冷たく風が過ぎる このまま夜に融けてしまえれば・・・ ぼんやりとした視界の中 一際輝いているあの月にそう願った