Dr.誠です。

ぜひ読んでいただいたい一冊があります。
集英社新書
「私たちが声を上げるとき
~アメリカを変えた10の問い」(2022年6月初版)。
大坂なおみのほか、AOCやRGBなど、
女性や人種的マイノリティが
いかにアメリカ社会と戦ってきたかの歴史が、
分かりやすく解説されています。
本当にいい本です。
不平等や抑圧で溢れる社会と戦う人、
とりわけ日本においては女性の方は、
この本に本当に勇気付けられると思います。
10人の登場人物がひとつのストーリーのなかで
語られていくわけですが、
最初の一人はみなさんもご存じの
テニスの大坂なおみ選手。
彼女もまた、日本社会からは見えにくいですが、
アメリカにおける人権の歴史においては
とても重要な仕事をした人物でした。
「BlackLivesMatter(黒人の命の問題だ)」運動。
コロナ禍初頭の2020年5月に
ジョージフロイドさんが殺害されたことなどで
全米で一気に火が着いた
黒人差別に対する抗議運動ですが、
この一件に参加する彼女を見て、
その見方が変わった方も多いと思います。
当時、
「アスリートが声をあげる」ことに対する拒否感が、
日本社会には非常に強かったように記憶しています。
しかしその日本社会の見当違いが
この一冊を読めばよく理解できると思います。
彼女はテニスの試合をボイコットしたり、
殺害された同胞の名前のかいてあるマスクを着け
非常に「政治的に」動いたわけですが、
実は彼女の所属する女子テニス協会という組織もまた
彼女の行為を応援してくれていたのです。
社会が差別をなくすという政治運動に
ちゃんと力を貸してくれていたわけです。
正義のために動くということに理解があったわけです。
詳細はぜひ本文を読んでもらいたいと思います。
振り返って、
いかに日本社会が
「人権のために戦う」という
2022年の世界の感覚から遅れているか。
政治は身近なものであるという感覚から遅れているか。
読んでいれば感じられると思いますし、
今、日本社会のなかで不当な扱いと戦っている人、
戦ってきた人にとっては
きっと勇気付けられる一冊になると思います。
そして
「これ」こそが2022年のスタンダードな意識であり、
これにキャッチアップできないようでは、
日本社会は完全に未開の国に転落していく一方だと
私は思うのです。
ぜひご一読ください。