「できるだけ難しい大学に入ったほうが、就職も年収も安心なのかな」。大学選びを考えると、こんな疑問が浮かぶことがあります。学びたい学部と、知名度のある大学との間で迷うこともありますよね。
大学名や偏差値は、進路を考える材料の一つです。ただ、それだけで卒業後の仕事や収入まで決まるわけではありません。今回は、大学案内やランキングを見るときに確認したい3つのポイントを紹介します。
1.「入りにくさ」と「学べること」を分ける
偏差値は、入試難易度を考えるための情報です。一方、大学に入ってから何を学べるかは、授業や研究室、実習の内容を見なければわかりません。
たとえば、同じ「情報系」の学部でも、扱う分野や授業の組み合わせは異なります。作りたいものや関心のある分野を、実際の授業で学べるか。ここを確認すると、大学を選ぶ理由が具体的になります。
💡 大学案内で見たいところ
学部名だけでなく、授業の一覧や研究室の紹介も見てみましょう。「この授業を受けたい」「このテーマを研究したい」と思える内容があるかが、一つの手掛かりになります。
2.就職率は「誰を数えた数字か」を見る
「就職率が高い」と聞くと、卒業生のほとんどが就職しているように感じるかもしれません。ただし、就職希望者を分母にする場合と、卒業者全体を分母にする場合では、数字の意味が変わります。
架空の例として、卒業者100人のうち80人が就職を希望し、76人が就職したとします。この場合、就職希望者に対しては95%、卒業者全体に対しては76%です。同じ進路状況でも、分母で見え方が変わります。
さらに、就職先の企業名だけでは、仕事内容まではわかりません。気になる大学では、学部別の実績、職種、大学院への進学状況まで確認すると、自分の進路と結び付けやすくなります。
3.平均年収を、自分の将来の保証にしない
大学別の年収ランキングも、気になる情報です。ただ、回答した人の年齢や職業、人数によって結果は変わります。大学の卒業生全員を調べた数字なのかも、確認が必要です。
また、「高卒・大卒・大学院修了」という学歴別の統計は、「どの大学を出たか」という大学別の統計とは違います。月額の給与と、賞与などを含む年収も分けて読みましょう。
収入を重視すること自体は、悪いことではありません。生活や進学費用を考えるうえで大切です。そのうえで、どんな仕事をしたいか、何を学べるか、無理なく通い続けられるかも一緒に考えてみてください。
まずは、志望校2校の資料を比べてみる
気になる大学を2校選び、授業内容、学部別の進路、卒業までの費用を並べてみましょう。偏差値だけで比較していたときとは、違う特徴が見えてくるかもしれません。
HPの記事では、公式の賃金統計を使った数字の読み方と、大学選びのチェックリストをまとめています。「入れる大学」から一歩進んで、「何を学び、その先をどう考えるか」を整理する際に活用してください。