「パスキーを作成しますか?」「2段階認証を設定してください」。ログインのたびに案内が出るものの、違いが分からず、後回しにしていませんか。
顔認証、指紋認証、認証アプリの数字。どれも本人確認に関係しますが、実は、それぞれ役割が違います。まずは、普段使っている仕組みを整理してみましょう。
■ 時間で変わる6桁の数字は、何?
認証アプリに表示される、時間がたつと変わる6桁などの数字。多くの場合、これはワンタイムパスワードと呼ばれる確認コードで、「自動更新されるパスキー」ではありません。
パスワードに加えて、このコードを使うことで保護を追加できます。ただし、偽サイトにコードまで入力すると悪用されるおそれがあるため、有効時間が短くても、入力先の確認は必要です。
■ パスキーと顔認証は、同じもの?
パスキーは、暗号鍵を使ってログインする仕組みです。その鍵を使うときの本人確認に、顔認証や指紋認証、端末のPINなどが利用されます。
💡 役割を分けると、理解しやすくなります
パスキー:サービスへログインするための認証情報。
顔・指紋・PIN:その認証情報を使う際に、端末側で本人を確認する方法。
パスキーでは、顔や指紋のデータをログイン先へ送る仕組みにはなっていません。また、スマートフォンのロックを顔認証で解除しているだけでは、すべてのサービスにパスキーを設定したことにはなりません。
■ 多要素認証は「2回操作すること」ではない
多要素認証は、「知っているもの」「持っているもの」「本人の特徴」という、異なる種類の要素を組み合わせる方法です。入力画面が2回出るだけで、多要素認証になるわけではありません。
反対に、パスキーと端末での本人確認を組み合わせると、短い操作で複数の要素を確認できる場合があります。画面の多さより、どんな確認が行われるかを見ることが大切です。
■ 設定した後に、もう1つ確認したいこと
それは、スマートフォンをなくしたら、どうやってログインするかです。認証を強くしても、自分が復旧できない状態では困ってしまいます。
✔ 機種変更前に確認したい3点
1.保存先と移行方法
パスキーや認証アプリの情報を、新しい端末で使えるか。
2.実際のログイン
古い端末を初期化する前に、新しい端末で確認できたか。
3.予備の手段
端末がなくても利用できる、復旧方法を用意しているか。
バックアップコードを使う場合も、保存場所を確認しましょう。ログインできなくなったアカウントの中にしか保管していなければ、必要なときに取り出せません。
■ 今日は、メールの設定を1つ確認する
全部を一度に変えなくても大丈夫です。まずは普段使うメールアカウントを開き、「現在の認証方法」と「端末を失った場合の復旧方法」を確認してみてください。
認証コードを人へ教えないこと、身に覚えのない承認通知を許可しないことも大切です。機能を設定するだけでなく、自分が使い方を理解して管理できる状態を目指しましょう。