ひとりをふさぎたくなった夜に

見上げた空には満月で

それすら孤独に感じた私は

歪んでいるのかもしれない


きれいな言葉を口にする人は

その言葉にたどり着くまでに

どれくらいの時間がかかったんだろう?

短時間でも長時間でも

私はきっと気に入らないと思う


選び抜かれた数々の小物は

されるがままに宙に浮かんで

相手の器の中におさまる


どう受け取ったのか

結果は別として

それでも雨に濡れてまで

迎えに来てくれる真の孤独は

満月の下で私を満たしてくれるだろう



本当はさ。

好きだったのかもしれない。


キミの笑った顔も

キミの怒った顔も

私をからかって楽しむ顔も

秘密を隠すいたずらっ子な顔も

無駄に高い身長も

バカにしたように話す声も

さりげない優しさも


今なら素直に言えるのに

もう近くにキミはいなくて

とどまったままの私は

思い出してまた胸が痛くなる


ねえどうしてあの時だったんだろう

ねえどうして今じゃだめだったんだろう


後悔ともいえる渦が

ぐるぐると頭の中をまわって

涙腺を揺るがす


夏にはよく遊びにいったね

その時の曲を聞くたびに

キミを思い出すんだよ

いつも家の下で待っててくれて

強引なくせに優しいから

心惹かれたんだと思う


たまに見せる男らしい顔

たまに見せるバカみたいな顔

全てが私をころがしてた


友達とゆう壁を越えようとしなかったのは

私自身だったんだろうな

その先をのぞいてみたら

なんだか怖くて

臆病な私だから

あと一歩がでなかった


冗談でならいくらでも好きだと言えたのに

ただその冗談をいうたびに

胸が痛んでいたのは事実で

本当の気持ちを届けることができない自分に

苛立っていたのも事実


ねえどうして私達じゃだめだったんだろう

ねえどうして今じゃだめなんだろう


過去の自分に叱りたい

その気持ちを今すぐ彼にぶつけて

今すぐ彼のもとに走って


あぁ・・・

でもきっと臆病は治らないから

今の私でもきっと言えないんだろうな


なんて思いながら

またあの曲を耳にする



深緑の未来に

身を投げ出してみようか

いきかう精密さに

乾いた笑いを届けよう


向上心や好奇心なんて

子供だましの塊で

興味をもたないことが

自分を守るための方法


混沌とした絵画に

憧れすら描いたのは事実で

そろそろ独りになりたい頃だと

自覚したのもその時だ


群青の水槽にはきだした

埋もれたいと感じたのは

いつの時だったか?


取り囲まれた滴は

なおも量を増し続けるから

それに対応することで

意志を保っていたのかも


声を追求していても

それが自分を苦しめているなんて

少しも思わない

だけど静寂な空に

安心をおぼえるのはなぜだろう


矛盾だらけの自分の中に

赤を連想させないのは

わざとだと思うから


今を示す鍵を見つけてほしい



車が通り過ぎる

信号は赤に変わる

止まろうとしないのは

自分の意志じゃない


先に見える高い緑は

私を嘲笑っているのか

それとも歓迎しているのか

暗い夜道じゃわからない


いつも通るパン屋さんは

いつもの明るい顔じゃなかった


前方から見える黒い影に

わざわざおびえる必要はない

ただ自分が弱いことを

知られなければ良いだけの話


街頭の明かりは頼りにならない

そのことは月が一番わかってる

だからいつも照らしてくれる


歪んでみえる道は多分

私にしか見えないもので

温かい水のせいだと思う


空を仰げば答えは返ってくる

そのことを知っているから

あえて見ないようにしよう


聞き取れない声で笑う人がいて

聞き取れる声で泣く人がいる

どっちが偽物かわからないでしょ


だいたい予想はついてた

私がここにくるころには

絶対青にはなってくれない

どうせ進むことわかってるから


自分の意志ではないの

ただ止まり方を知らないだけ

だからきっと弱くはない



存在する意味は人それぞれで

自分の価値は誰かに決めてもらうものじゃない

お互いに見えるものと見えないもの

それがあるのは当たり前で


うれしい時に笑って

かなしい時に泣く

こんなふうに器用なことができるのは

誰もが一緒でしょ


違いと共通が生む関係

それが私たち人間だと思うんだよ


納得のいかないことだって

これからたくさんある

喜びを誰かと分かち合うことだって

これからたくさんある


それを自分がどう感じるか

それが大切なことなんだよ