【Aさんの鑑定】

 

これまで、空間(精神)を司る10干・時間(行動)を司る12支から導かれる人生運の上げ方をテーマとしてきましたが、今回から、天中殺から導かれる人生運の上げ方をテーマとしていきます。

 

そこで、Aさんの運命天中殺と宿命天中殺を話題にしていきたいと思っています。また、宿命天中殺所有者は、運命天中殺の読み込み方が変化しますから、そのことについても最後に触れていきたいと思っています。

 

さて、自分の人生のつくり方をお家を建てていくことに例えた時に、大黒柱が「自分らしさ」を表し、家の基礎の部分(コンクリートの部分ですね)は「潜在資質」が表していました。

 

どちらも意識し、人生において稼働することで、人生運が向上していきますが、今回話題にする運命天中殺は、家が建つ地面の話だと思ってもらえれば分かりやすいかなと思います。

 

自分がこれから家を建てていく地面はどんな地面なのか。地面の状態によって、家はどんな基礎づくりが最適化が見えてくるのだと思ってます。

 

少し難しい話で別角度から、天中殺って何?を説明すると、

 

人間は親のDNAを引き継いで肉体と、目に見えないエネルギー(気)と言う霊魂(精神)を引き継ぎます。即ち、見えるものと見えないものの両方を先祖から引き継ぎます。これが家系の流れです。

 

この家系の流れを二代目、三代目と引き継ぐ運命を所有して誕生する子どももいれば、家系の流れからはみ出なければならない運命を所有して誕生するは子どももいるのです。

 

自分は家系の流れを自分が引き継ぐ方が人生運を上げられるのか、引き継ぎを意識しない方が人生運を上げられるのかを判定するのが天中殺です。それ故に運命のベースとなるものが天中殺あるのです。

 

そんな地面、運命のベースの種類は算命学では6種類あります。釋迦院運命学では、算命学の天中殺理論を活用し、地面を話題にしています。

 

Aさんは、寅卯天中殺所有者となります。寅卯天中殺はダンプカー運と釋迦院は呼んでいます。寅卯天中殺の意味と現象をお伝えしたいと思います。

 

人生をダイナミックに生きるスケールの大きい天中殺です。親の跡を継いで、それをさらに大きくしていく宿命を持ちます。二代目、三代目運といわれます。器が大きく、失敗をものともせず、大きな事業に挑戦します。

 

「二代目、三代目運」とは、家系の流れを自分が引き継ぐ方が人生運を上げられるグループに属する人で、従って、財産など物心両面で家系の恩恵を受ける人生になります。

 

まるでダンプカーのような前進力を持ち、スタミナ切れすることなく、ずっと走り続けるパワフルさを持っています。特に欲しいものを手に入れる時には野獣さながらの集中力を見せます。

その思い切りの良さと押しの強さで、たいていのものは手に入れられます。

 

ですが、ややおっちょこちょいで細かい計画を立てるのが苦手、守りに弱い傾向があるかもしれません。また何でも自分一人でやってしまうので、真の友情を育みにくい傾向もあります。

とはいえあなたのパワフルさは六つの天中殺の中で随一のものです。特に中年期~運気の上昇が多い方だと言われていますので、大器晩成型ねと言われることも多いです。

 

【詳細鑑定】

 

ダンプカー運

寅卯天中殺は5方向のうち東方欠落です。
つまり、東方が欠けて西方に傾いていると鑑定します。東方は、「守備本能」と「社会・友人・仕事」を、西方は、その対角。つまり、「攻撃本能」「補佐役・配偶者 または家庭・憩いの場」を司っています。


寅卯天中殺は、守備本能である東方がかけているため、パワフルな攻撃性が出ます。一番活動範囲が広く パワフルな型です。

 

東が欠け、西に傾いているということから、傾きは「欲望」 となって表れますので、欲望=安住を望む、行動=アグレッシブな行動という構造になります。
 

寅卯天中殺の人は常に安住を望みながら、闘争的な攻撃な行動をとる状態を作り出します。この状態は周囲から見れば、自尊心が強く、行動的、攻撃的な人や勝気で働き者に映ります。

 

これは前進力から生まれる諸々の欲などが大きくなるためで、置き換えて言えば、友人を求め、仕事を求めていくからです。

 

後継者運(2~3代目運)

寅卯天冲殺は親の後を継ぐ運で、二代目、三代目運と呼ばれています。

 

天は、この寅卯天中殺の人には、「後継者運」一家の中で初代というよりも、2代目、3代目の役割を与えています。家業を継いだり、もともとある事業を継承して発展させたり、という「2代目、3代目運」を用意しているのです。オーナー企業の場合は、親の代で基盤ができていれば、それを引き継ぐことが得策。

 

またサラリーマンなど組織に所属する人の場合だと、上司や先輩達がスタートさせた案件を引き継ぐと、持ち前のエネルギッシュさで、事業をどんどん大きくしていけます。そのことで多くの幸せを手にすることができるでしょう。

 

そのために、寅卯天中殺の人は、自分から会社を立ち上げるとか、自分の代から新たな物事を始めるのは、かなり困難となります。絶対にダメだとはいえませんが、相当な苦労は覚悟をしてください。


また、寅卯天中殺は東の座に位置しています。この方向は太陽が昇る場所であり、社会への窓口です。そのために、算命学では、この東の座の運気が強いかどうかで、その人の社会運、友人運などをいい当てます。

 

しかしながら、この寅卯天中殺の人は、この東の座が欠けている運勢のために、社会での真の人間関係ができにくく、誤解を招きやすい状態を作りやすいため、真の親友関係ができにくい特徴があります。また同時に、新規事業を自分から興す際に、天の助けを当てにしづらいのです。


寅卯天中殺が恵まれているもの・欠けているもの

(縁が濃いもの)目上の人・配偶者や子供との縁が濃い

(縁が薄いもの)母親との縁・兄弟との縁が薄い

 

目上の人との縁は深く、両親や祖父母、また社会に出てからは、上司や師匠からかわいがられ、何かとアドバイスを得る機会が増えます。そのために、人間的には穏やかになり、またスケールが大きい人となります。人間は誰かに守られているとか誰かに愛されていると思うと、自分に自信が出てきますし、また度胸がすわってきます。寅卯天中殺は、まさにそのような運気。

 

寅卯天中殺の人は、あまり細かいことにはこだわらないので、友人たちからは付き合いやすい人と見られがちです。しかし家庭内の人間関係はいまひとつ。とりわけ母親や兄弟との間はあまりスムーズにはいきません。

 

お互いに悪気はないのですが、よかれと思ってやったことが裏目に出たりします。親や親族とはいえ、少々距離を置いた付き合い方をしたほうが無難です。自分の育った家や家族との関係は、いまひとつですが、その半面、自分が新たに築いた家庭への思いはとても強いものがあります。自分の配偶者、自分の子どもへの愛はとても深く、すべてを超えて優先させます。

 

たとえば仕事上でどうしても日曜日に出勤せざるをえない場合でも、前から妻に頼まれていたことがあると、仕事を断っても妻のために尽くします。あるいは女性の場合は、自分の夫の予定や頼まれ事は、自分の実家の親からの頼まれ事よりも優先してしまいがち。

 

ただ寅卯天中殺の人は、もともとは惰が深いので、後悔したり、自責の念にさいなまれたりします。大胆に見えながらも、理と情の間で気持ちが揺れ動く特徴を持つ寅卯天中殺は、結構人から好かれたりしますが、家庭を大切にすることが開運の第一歩です。

 

 

寅卯天中殺の強み

豪快さと積極性

天中殺の中で、現実的な面で力を発揮し、もっともパワフルでダイナミックなのが寅卯天中殺です。やることなすことスケールが大きく、何事においても積極的、かつ前向きです。ともかく一時でもじっとしていることがありません。どんな場面でも前進また前進。普通ならば、迷ったり蹟踏したりする場面でも、まずは動いてみよう、やってみよう、となります。

 

それも一つひとつを積み上げるというより、エンジン全開で一気に突っ走ってしまうような圧倒的な力があります。それこそ人跡未踏のうっそうとした深い山でも、平気で踏み込んでしまいます。そこにおける強さは強烈。まるで荒野を一気に地ならししてしまうブルドーザーのようなバイタリティにあふれています。

 

社会人としてありがたいのは、いちばん活躍できる中年期に運気が強いことです。ふつうは若いときに頑張って、中年期には少々息切れしがちですが、このタイプは若いときもさることながら、中年期には若いときを超える勢いで頑張ります。とにかくじっとしていることが苦手。またチャレンジ精神も旺盛です。

 

寅卯天冲殺の運気の上げ方

用心深さを身に着け、詰めの甘さを自覚すること。

つねに前を見据えている人は、どうしても脇が甘くなりがち。確かに大きな攻撃力や前進力はあるのですが、緻密さや用心深さに欠ける面があります。

 

どちらかというと攻めに強く、守りに弱いタイプ。そのために、一つの目的に達して成功したと思い、安心して油断したとたん、じつは足下からポロポロ崩れ始めて結局やり直しになるなどということもしばしばです。

 

つまり、計画性を持って人生を歩むことが大切です。単なるブルドーザーのような推進力だけでなく、ときにはコンピューターの緻密さをプラスすることが肝心です。フォローをしてくれる人を持つことがまた開運にも繋がるでしょう。

これだけの行動力を活かすのは 幅の広い人間関係を築くことです。人への気配りや協調性も意識していきましょう。