【感想】リリーのすべて(原題:The Danish Girl)【映画】 | 俺の嫁ちゃん、元男子。(ちぃのGID-MtFの4コマブログ)

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『リリーのすべて』

 

   

【あらすじ】

 

あなたの愛で、
本当の自分になれた。

夫が女性として生きたいと願った時、妻はすべてを受け入れた。

風景画家のアイナー・ヴェイナーは肖像画家の妻ゲルダと結婚し、デンマークで充実の日々を送っていたが、ある日、妻に頼まれて女性モデルの代役をしたことを機に、自分の内側に潜む女性の存在に気づく。

それがどういうことなのかもわからないまま、“リリー"という女性として過ごす時期が増え、心と身体が一致しない状態に苦悩するアイナー。

一方のゲルダは夫の変化に戸惑いながらも、いつしか“リリー"こそアイナーの本質であると理解していく。



【感想】

世界ではじめて性別適合手術をしたリリー・エルベという人物とその妻ゲルダ・ヴェイナーを題材にした作品『リリーのすべて(原題:The Danish Girl)』です。

原作は、デヴィッド・エバーショフによる小説『The Danish Girl』(邦題: 『世界で初めて女性に変身した男と、その妻の愛の物語』のち映画公開に合わせ『リリーのすべて』に改題)。

個人的には「世界ではじめて性別適合手術をした人を題材」にしてるというだけでも見たい!って思える作品なのにリリーを演じるのがあの憑依したかのような迫真の演技をするエディ・レッドメインさんだと知ってさらに期待値があがりました。

ぶっちゃけて言ってしまえばあくまでも「リリーのすべて」は『世界ではじめて性別適合手術をしたリリー・エルベさんを題材』にしているにすぎず、実際のリリー・エルベさんや妻のゲルダ・ヴェイナーさんとは大きく違うんですけどね。
 

さて本編ではやっぱりリリー役のエディ・レッドメインさんの演技力に脱帽というか圧巻という感じでした。


よくぞあそこまで、可愛らしくもあり、割とわがままなリリー・エルベを演じ切ったと。

時代は1926年、場所はデンマークの首都コペンハーゲン。

この時代、偏見も強く、作中でもリリーに対して医者が「精神疾患」「ホモセクシュアル」というレッテルを次々に貼っています。実際に当時のデンマークの刑法では同性愛は犯罪だったそうなので、性別移行はもっとハードルが高かったのかもしれません……いや、世界初の性別適合手術っていうくらいだからハードル高いのは当たり前か。

放射線とか電気ショックの同性愛治療法とか見ながら「あ!これ本で読んだヤツだ。本当にやるんだ」って、どこかショックの様なものをうけました。

 

【妻・ゲルダは裏主人公】

そして妻ゲルダの「受け止める辛さ」というのもこの作品の見どころのひとつで、内容紹介とかを見ると「戸惑いつつも理解していく」と簡単に書いていますが、そんな簡単に書いちゃダメでしょってつっこみたくなるくらい、ゲルダの「アイナーの妻としての苦悩」を感じます。

どんどん女性として生活をしているリリーに対して、傷つき、ぶつかりながらも、なんとか味方になろうと必死で、それでもリリーはもうアイナーではない、自分の夫ではないと理解しながらも、力になろうと健気なゲルダはとても儚さを感じました

ずっと気になっていたことがあって邦題は「リリーのすべて」なのですが原題は「The Danish Girl(デンマークの女の子)」というタイトルで、どうみてもリリーは「girl(女の子)」って感じじゃないんですよね。

なので「意外とガールって30歳くらいの女性でも使う単語なのかな?日本で女子会とかの女子みたいに」くらいにしか考えてなかったのですが、映画本編を観て、タイトルの「girl」は妻のゲルダのことなんじゃ?って思うようになりました。

そのくらいゲルダの葛藤や苦悩は存分に描かれていました。

 

【実話とは違う】

前述の通り、実在のリリー・エルベさんとゲルダ・ヴェイナーさんとはかなり違うのです。

実際のゲルダさんはリリーの性別移行にかなり協力的だったようです。さらに夫が夫でなくなる苦悩というよりはリリーとまるで女性同士の恋愛を楽しんでいるような感じだったらしいです。

結局いろいろあって離婚して別の人と結婚するんですが……。

映画では2回の手術をしていますが、内容的には現在の性別適合手術の2段階に分けてやる造膣の術法に近い感じです。しかし実際のリリーさんは全部で5回(4回という記述もある)の手術をしています

しかも現在の造膣を行う性別適合手術だけではなく、卵巣子宮の移植手術もしている(成功はしてないけど)。

この件に関しては映像化するには倫理観の問題とかあったのかなーと思ったり思わなかったり。

しかも手術を行ったのは48歳の時のリリー!生きるか死ぬかの手術をするには説得のある年齢なのかと。

個人的にはそこが映画で観たかった!むしろそこがメインだと思ってた!

まぁこういった作品は結構脚色されることがあるので、あまり気にしていませんでしたが、一番楽しみにしていた部分が変わっていたのでショックでしたね。

事実とはちょっと違うかもしれませんが、それ以上にリリー役のエディ・レッドメインとゲルダ役のアリシア・ヴィキャンデル演技は素晴らしいし、風景や背景、衣装や小物が美しいのでそちらにも注目していただきたいです!



 

 

 

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