[GID]☆ジョン/ジョアン症例☆ | 俺の嫁ちゃん、元男子。(ちぃのGID-MtFの4コマブログ)

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そんな私の日常を4コマとかにしちゃってるんで、良かったら見て行ってください☆

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こんにちは☆ ちぃです☆

たまには真面目なお話☆

GID関連の事件としては「ブルーボーイ事件」が有名すぎて、あまり「ジョン/ジョアン症例」はフューチャーされないのですが、個人的にはすごくホットなお話なんですよね。

ザックリ説明しますと、1965年、デヴィット・ライマーはカナダで男児として出生したが、生後間もなく割礼手術の失敗で陰茎の大部分を失う。

その後、当時の性科学者の権威であった、ジョン・マネー医師によって、性転換手術をし、女性として育てらたが、

結果として、デイヴィッド・ライマーは14歳のときに父親から真相を知らされるまで一度も自分を女の子のように感じたことはなく、それまで性同一性との不一致に苦悩していた。

彼はかなり早い時期から女児として育てられたものの、女の子らしいところがなく、性格はまさに男の子そのものだったそうです。

この症例は、人の性同一性の形成は、環境要因か生物学的要因かの論争において有名な症例となった事柄です。

かなり壮絶ですね……。

今では当たり前になった「性同一性障害は環境要因によるところではない」というのが、この症例があったからこそだったんでしょうね。

のちにデイヴィッド・ライマーは男性としての人生を歩み、配偶者も設けたのですが、失業や離婚、弟の死などもあって、自殺と言う形で生涯を終えました。

デイヴィッド・ライマーは一卵性の双子で弟が存在していて、片方の兄・デイビッドは性転換手術をし、女性として育てる。

もう一方の弟は遺伝子は全く同じでありながら、性転換した兄とは違い、男性として育てられる。

この症例を担当したジョン・マネー医師からしたら、この上ない実験材料だったのかと思うとすごく切ないです。

デイヴィッド・ライマーの症例とそれについてのジョン・マネーの報告は、医学に影響を与えました。

ジョン・マネーによる報告は、人間の「性別を自己認識(ジェンダーアイデンティティ)する要因は先天性(遺伝子)か後天性(環境)どちらか」という論争における、先天的要因の支持論が主流になりました。

これにより男らしさや女らしさなどの「男性性・女性性」は後天的なものではなく、先天的であり、産まれ持ったものであるという結論に至りました。

今でもよく「性転換手術をしたりして身体の性別を変えるんじゃなくて、心の性別を身体に合わせて行くべきなんじゃないか」という人がいます。

まず結論から言うとジョン/ジョアン症例の事例もあるので、今の医学では心の性別を身体の性別に合わせることはほぼ不可能とされています。

まぁ当事者も心にウソついてまで、身体に合わせようとは思いませんからね(笑)

※性別違和と上手く付き合うような治療方法もあります。

さて、もうひとつ気になる症例を1つ。

GID(性同一性障害)の症例とは違うんですが、ジョン/ジョアン症例に似てるのでご紹介。

とある産婦人科医の元に生後約1年で、地方のある大学病院から「陰茎に発達異常のある男児だが、男性ホルモンをいくら投与しても大きくならない」と紹介されてきた。

請け負った医師は、その男児を詳しく検査をして見ると性染色体は女性型のXXで、子宮も卵巣もちゃんと備わっていた。

その過程で男性ホルモンの過剰分泌が原因で女性の陰核が陰茎のように肥大する病気だと分かった。

つまり女児なのにムリヤリ男児されようとしていたということ。

両親との話合いの結果、性別と名前を法的に女性に変える手続きを取ることに決めたが、その女児は言葉づかいや様子は男っぽく、遊び相手も男の子ばかりだという症例。

この症例に関しては又聞きなので、詳しくは知らないですが、この女児が性分化疾患(詳しくはググってネ)であった可能性が大きいですね。

もちろん性同一性障害という見解も出来ます。

この症例に関しては、その女児がまだ第二次成長まで達していないので、結論もなにも出ていないのですが、

こうして見ると、性別と言うのはまだまだ分からないことだらけで、それでいてデリケートなんだと改めて実感しますね。

今回紹介した「ジョン/ジョアン症例」に関してですが、『ブレンダと呼ばれた少年/ジョン・コラピント 著』に詳しく掲載されています。

ウチは今回、この症例に対して「ジェンダー・アイデンティティは先天性要因」の部分を引き合いに出しましたが、

その他「性のトラウマ」「フェミニスト」「その家族や人生」などについても考えさせられます。

濃い内容ですがその分読みごたえはあるかと☆

ウチも改めて読んでみたいと思います☆

ではでは( ̄▽+ ̄*)