○次元俳句691・季節(時間)8春・澁谷道04・2025-03-11(火)
○「なにゆゑの壊滅春を待つ東北に」(→澁谷道04)
○季語(春を待つ・晩冬)【→次元俳句-索引1索引2索引3索引4索引5忌日祈念日俳句】【→俳人一覧(いたうえすせぬねはひへほむめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:14年目の3.11。「壊滅」という絶望的な語句が句の中心で居座る。そして「春を待つ」という季語も同じ句の中心にある。(今まで3/11に掲載してきた東日本大震災関係の13句をまとめます。)



2013/3/11車にも仰臥という死春の月」(『萬の翅』2013)(高野ムツオ)

2014/3/11双子なら同じ死顔桃の花」(『龍宮』2012)(照井翠)

2014/3/11三・一一神はゐないかとても小さい」(『龍宮』2012)(照井翠)

2015/3/11大なゐの後の春泥生臭し」(永瀬十悟)

2015/3/11牛虻よ牛の泪を知つてゐるか」(永瀬十悟)

2016/3/11避難所に回る爪切夕雲雀」(柏原眠雨)

2017/3/11三月や深き祈りの一と日あり」(今橋眞理子)

2018/3/11三月十日も十一日も鳥帰る」(金子兜太)

2019/3/11春潮といふ美しく怖きもの」(今村征一)

2020/3/11三月十一日以降の海を信じない」(『大森海岸』2012)(大牧広)

2022/3/11卒業す泉下にはいと返事して」(『龍宮』2012)(照井翠)

2023/3/11三月十一日手紙のやうな雪が降る」(『聲』2016)(中村光声)

2014/3/11「なにゆゑの壊滅春を待つ東北に」(澁谷道)↑

○五感俳句691・湿感31・板藤くぢら01・2025-03-10(月)
○「ふんはりと濡れて雪間の土であり」(板藤くぢら01)
○季語(雪間・仲春)(「→youtube-板藤(ばんどう)くぢらの俳句」より引用)【→五感俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたうえくけこすせそちつてとにぬねのふへほゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:「雪間(ゆきま)」という季語。白一色の銀世界からようやく見えてきた黒土。土の黒がこんなにも眩しいものであることを雪国育ちとして身をもって体験した。


板藤くぢら(ばんどうくぢら)
○好きな一句「弁当に底冷のこる夜汽車かな」02
○季語(底冷・三冬)

【Profile】:1953年生まれ。新潟県在住。「童子」同人。「童子評論賞」「童子大賞」受賞。童子を代表する俳人の一人。

○五体俳句691・背な1・水沼三郎03・2025-03-09(日)
○「春場所の勝者の背なの色白な」(→水沼三郎03)
○季語(春場所・仲春)(「→575筆まか勢」より引用)【→五体俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたくけせそぬねのへほめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:かつての角界にライバルがいた。「若島津」と「北天祐」。「若島津」は「南海の黒豹」。「北天祐」は「北海のシロクマ」。取組前は固唾をのんで観ていた。掲句はやはり後者のような力士を詠んでいるのだろう。


○挿絵俳句690b・潦の・透次704b・2025-03-08(土)
○「潦の温みを指で測りけり」(『遠景』2025)(鎌田透次704b)【→Haiku and Illustrationへ →第15句集50句へ】
○季語(水温む・仲春)

measured the
temperature of the
puddle by my finger / Touji

【作句メモ】:「潦(にわたずみ)」とは雨上がりの水溜りのこと。その「温(ぬる)み」から発展させた「水温む」という仲春の季語。少し無理のある独自季語である。

○特集俳句690・抱腹絶倒俳句4倒・澤好摩04・2025-03-07(金)
○「倒木がふたたび倒れてみたき夜」(→澤好摩04)
○季語(無季)【→特集俳句-索引1索引2検索3検索4検索5検索6【→俳人一覧(いいいたせそちつてぬねへほむめもゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:いつまでも倒木は横たわったまま。実は彼はもう一度倒れてみたいと思っている。それはまさしく作者の感情である。