2020年4月中旬の東京都台東区浅草・今戸・吉原・三ノ輪散策の続き。
「見返り柳」から「吉原大門跡」を通り、旧吉原遊郭のメイン道路を進んで「吉原神社」「花園公園」と回った後は、「新吉原花園池(弁天池)跡」に向かいました。
見返り柳・吉原大門跡・吉原神社・花園公園のレポ
「花園公園」から道路を進んで行くと、すぐ左手に、「新吉原花園池」があります。
由緒書き「新吉原花園池（弁天池跡）」
江戸時代初期までこの付近は湿地帯で、多くの池が点在していましたが、明暦3年（1657）の大火後、幕府の命により、湿地の一部を埋立て、日本橋の吉原遊郭が移されて、以来、昭和33年までの300年間に及ぶ遊郭街新吉原の歴史が始まりました。
遊郭造成の際、池の一部は残り、いつしか池畔に弁天祠が祀られ、遊郭楼主たちの信仰を集めましたが、現在は浅草七福神の一社として、毎年正月に多くの参拝者が訪れています。
池は、花園池・弁天池の名で呼ばれていましたが、大正12年の関東大震災では多くの人々がこの池に逃れ、490人が溺死したという悲劇が起こりました。
弁天祠付近の築山に建つ大きな観音像は、溺死した人々の供養のため、大正15年に造立されたもので、昭和34年、吉原電話局（現在の吉原ビル）の建設に伴う埋立工事のため、池はわずかにその名残を留めるのみとなりました。
敷地内に入ると、お花がキレイに咲いていて…
先程の由緒書きにある築山のようです。
大日如来を刻んだ石碑。十三回忌、未年・申年生まれとあります。
「信州善光寺大本願 大宮智上人御手植公孫樹」と刻まれた石碑。昭和6年の銘がありますが、公孫樹とはイチョウのことですね。
阿閦如来。七回忌とあります。
「この廓 月雪花も 三菩薩」と刻まれているようですが…句碑ですね。
こちらも、歌碑のようです…これはちょっと読めん…笑
お地蔵さまもいらっしゃって…
築山の後ろには、戦災無縁塔がありました。
普賢菩薩や奉納された石碑が並んでいて…
「関東大震災九十周年忌」
築山の正面に回って…上には大きな観音さま「吉原観音」が…逆光で見づらくて、すみません…
「花吉原名残碑」
「花吉原名残碑」の由緒書き。
吉原は、江戸における唯一の幕府公許の遊廓で、元和3年（1617）葺屋町東隣（現中央区日本橋人形町付近）に開設。吉原の名称は、植物の葭の生い茂る湿地を埋め立てて町を造成したことにより、はじめ葭原と称したのを、のちに縁起の良い文字に改めたことによるといわれます。
明暦3年（1657）の大火を契機に、幕府により吉原遊廓の郊外移転が実行され、明暦3年8月浅草千束村（現台東区千束）に移転。これを「新吉原」と呼び、移転前の遊廓を「元吉原」といいます。
新吉原は江戸で有数の遊興地として繁栄を極め、華麗な江戸文化の一翼を担い、幾多の歴史を刻みましたが、昭和33年「売春防止法」の成立によって廃止されました。
その名残を記す当碑は、昭和35年、地域有志によって建てられたもので、碑文は共立女子大学教授で俳人、古川柳研究家の山路閑古によるもので、昭和41年の住居表示の変更まで新吉原江戸町、京町、角町、揚屋町などのゆかりの町名が残っていました。
こちらは、吉原遊郭の創始者・庄司甚右衛門の碑。
園内を更に進むと、鳥居があって…扁額には「吉原弁財天」とあります。
鳥居をくぐり、社殿。
社殿の横には、池があって…鯉が悠々と泳いでいました。
吉原観音を今一度…
不動明王。
「大震火災十週年記念 月桂樹」…10周年？
こちらにも、お地蔵さまが…
「新吉原花園池(弁天池)跡」をお参りした後は、「鷲神社」に向かいました。
その様子は、また後日。
新吉原花園池(弁天池)跡
東京都台東区千束3-22-3
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