松ヶ丘野馬土手 ~江戸時代の牧場跡 ~千葉県柏市の史跡・遺跡 | 九州下町おやじの珍道中

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20198月上旬に、仕事で、千葉県柏市に出掛ける用事があって、その合間に、またまた歴史散策をしちゃいました(^^;

 

 

JR常磐線南柏駅で下車し、お仕事をした後、路地が妙な具合に交差している公園を発見。この公園は「南柏第一公園」。

 

 

上の写真の公園の左手の狭い路地を進んで行くと、更に細い路地が続いていて…。

 

 

南柏第一公園」の方を振り返って…。

 

 

その細い路地を進んで行くと、右手に、やたらと尖がったビルを発見。

 

 

更に細い路地を進みます。この細さは何だろう…?

 

 

細い路地は国道6号線・水戸街道に越えて続いています。

 

 

更に進むと、こんもりとした林が見えて来るんですよね。

 

 

民家の隣から、その林は続いています。

 

 

その林は、土手のように、盛り上がっているんですよね。何だろう、これは…?

 

 

南柏特別緑地保全地区・松ヶ丘特別緑地保全地区」という看板が設置されていました。細長く残る緑地で、緑地の保全地区に指定されているのか~

 

 

松ヶ丘野馬土手」という由緒書きもありましたよ。江戸幕府は、軍事・輸送に大きな役割を果たしていた馬を安定的に確保する為、房総各地に直営牧場を設置しました。

 

 

流山を含む下総には小金牧が設けられ、庄内牧(野田市)、上野牧(柏・流山市)、高田台牧(柏市)、中野牧(鎌ヶ谷・松戸・柏市)、下野牧(千葉・習志野・船橋・八千代・鎌ヶ谷市)、印西牧(印西・白井氏)の6つに分かれていました。

牧はと手と堀で囲われ、生育中の馬が村落や田畑に侵入して危害を加えることがないようにしました。

 

放牧された馬は「野馬(のま)」と呼ばれ、幕府は地元の有力農民に名字帯刀を許し、「牧士(もくし)」として取り立て、牧管理の実務を行わせ、周辺の村々には、牧の維持・監理に労働力を提供するなどの負担が割り振られ、「野付村(のつけむら)」とされました。

野付村には、農耕馬の買い入れや許可を取って牧内から薪・芝・山菜を採取することもでき、牧と村は野馬土手によって隔てられているように見えますが、地域の暮らしを支える重要な役割を果たしていました。

 

流山市松ヶ丘1丁目から5丁目にかけての柏市と市境上に残る野馬土手は「上野牧(かみのまき)」の南西区域に当たり、牧内の柏市側から流山市側の向小金新田名都借村に、野馬が侵入しないように設置されたと推定されます。

 

新田開発が盛んになると、牧の内側に新たな野馬土手を築き、村側から耕作地を拡大して行きます。市内各所に残る野馬土手は、新田開発に伴って築かれたもので、すべてが同じ時期に築かれたものではなく、耕作地の拡大によって徐々に縮小した小金牧は、明治時代になると廃止されました。

 

へぇ~!江戸時代に、この辺りに、「」があったのか~全然知らなかった!

それに、「」の土手・土塁がこうして今も残っているのも、知りませんでしたよ!ビックリ!!!


松ヶ丘野馬土手」は、豊かな緑を伴って、かなりの長さがあるんですね!

そうか!1枚目の写真から続く細い路地は、この野馬土手の名残だったのか!妙な違和感を感じた訳が、よく分かりました(^^)

 

 

木々の隙間から奥を覗いて…。

 

 

由緒書きにありましたが、この「松ヶ丘野馬土手」は、流山市と柏市の市境にあるそうで、流山市側から眺めていましたが、反対側・柏市側に行ってみると、「豊四季第一緑地」という公園になっていました。

 

 

遊歩道のようになっていますので、奥に進んで行きます。

 

 

上の写真の左手を見ると、おお~!確かに堀と土手になっている!

 

 

振り返って見て…。堀を掘った土を盛って、土塁・土手にしているんですね。

 

 

堀と土手が続いていて…。

 

 

松ヶ丘野馬土手」は、数百メートルも続いているそうです。

 

 

住宅街に、このような緑地・野馬土手が残っているとは…。本当に驚きました!

 

 

松ヶ丘野馬土手」を見学した後は、JR常磐線の南側に向かってみました。

その様子は、また後日。

 

 

 

松ヶ丘野馬土手

千葉県流山市松ヶ丘1丁目・柏市豊四季

 

 

 

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