『ザ・クリエイター(創造者)』ネタばれあり。 | インド・アラビア雑貨と民族衣装店ジジ!(へナ&ジャグアARTスクール主催)

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東京の神楽坂にて、インド・アラビア民族衣装と雑貨レンタル専門店+メヘンディ(ヘナ)アート/ジャグアタトゥのスクールを営む店主のブログ。衣装や雑貨は、CM、TV、映画、PV、雑誌などで実績多数。

こんにちは、こんばんは。

先週名古屋へ出張に行った際に、珍しく映画館にも行きました。

ふだんは飯田橋のギンレイホール専門でしたが、コロナ後に閉館してまってから、

映画館へ足を踏み入れたのは、久しぶりです。

で、目当てはお勧めされた、『ザ・クリエイター』

日本では宣伝がちょっと足りないのか、知らない人も多いようですが、名作です。

題名は、創造者、ということですが、一般的に創造主といえば、神ですよね。

翻訳でも、クリエイターは、創造主、と出ます。

今回は、AI(人造人間)を生み出した創造主として、ザ・クリエイターという名前が

使われていますが、つまり、AI人間を生み出した創造主“ニルマータ”派の「ニューアジア」、

対するは、AIを法律で規制しニルマータとその新兵器を破壊しようとする、

アメリカ軍はじめとした「欧米先進国的な集合体?」という構図です。

 

(あちこちで、『AI 対 人類』 の映画と紹介されてますが、ちょっと違います。)

 

ニューアジアとしてのロケ地が、タイ、カンボジア、インドネシア、ネパール、日本。

見ればわかりますが、監督は相当の日本マニアな感じがします。

撮影したのがコロナ禍だったので、日本でのロケが余りできなかったそうですが、

子供の頃、『子連れ狼』を見て、そのような映画を作りたかったそうです。

そういわれると、作中の子供アルフィーが、子連れ狼の大五郎、に見えてきました。

ー確かに、イメージ似てますね!

現在48歳の監督は、子供だった80年代90年代に、多くの日本映画やアニメを見て

影響を受けたといってますが、映画の随所に日本が出てきて、本当にびっくりします。

 

そして、東南アジアの美しい牧歌的な風景とガムランのような音楽が素晴らしいです。

サントラはぜひ購入しようと思いました。

そして、個人的には、SFチックな飛行艇、『ノマド』のシーンがとても気に入り、

これが見たくて、2度も映画館へ足を運びました。^^

大画面の面目躍如。

AIを掃討するときに出るオーロラのような白い光が、飛行艇からウィーンって出ると、

すごく絵的に迫力があり、AIを掃討して欲しくないけど、このシーンが見たい!

飛行艇は、ナウシカ(風の谷の)のメーヴェの巨大版みたいな形してます。

(たぶん、ナウシカも絶対に観てるでしょ、この監督。)

アニメにしても良さそうな映画ですが、実写にする方がずっと難しいと思うのに、

素晴らしい映像と音楽で実写化したところが、ハリウッド。ーお金あるね!

 

ある意味SFということで許される無茶振りも多く、「そこはSFってことで。^^;」

キャラクター設定も魅力的な上に、映像と音楽が素晴らしく、今時がテーマになってて

今年オスカーとかとるんじゃないでしょうか?

 

とにかく、壮大なスケールですが、一見すると、「AI VS 人類」、という感じでもあり、

近い将来におこりえそうな物語でもありました。

映画の結論は、ハッピーエンドなんですが、正直、私の個人的な結論は、

人類は滅んだ方が良く、AIが残った方が、地球のためにもなりますね。

人類が、人類にとっても地球にとっても、ろくなことをしないのは、今世紀までに

既に十分証明済みであり、同族殺しをする動物は他には居ません。

 

それにしてもこの作品の、原作・脚本・監督をたったひとりでやった、脅威の人、

ギャレス・エドワーズに、今後も期待。

彼がイギリス人で、映画はアメリカの潤沢な資金で作られているのが又なんともいえない

感じがしますが、この映画の遠因となったのが、日本というのをきいて、誇らしくも悲しく。

日本にはもう本当に何も残っていませんからね。

いっそ水没して国ごと伝説になってしまえと思う、今日この頃です。

いや、AIによってニューアジアを築くのか? 笑