(というわけで、更に続き+つまり最終的にはこれ。)
先日とあるニュース番組で、知的な感じの医師が、大学入試の差別問題についてインタビューを受け、このように答えていたのです。
「~結婚してリタイアされる事を考えると~(男子優先にせざるを得ない)」
この“結婚してリタイア”=“女子”をさしているわけです。
そしてこの、平然と言い放たれた、「結婚してリタイアするのは女」が、当たり前のように思われている現実にこそ、根本的な問題がある。
“結婚してリタイア=男性”だったら、受験で優先的に受かるのは、女子にかわるんです。ーそうなりますよね?
ではなぜ、結婚してリタイア=女子、になるのでしょうか?
それはつまり、日本人同士が結婚すると、女が、家事も育児もワンオペ+仕事も、という状態なのに対して、男が、仕事“しか”しないからです。女だって、仕事“しか”しないでいいのなら、それくらい続けられます、私のようにね。
仕事を言い訳に、他の一切合切をやらないで済むなら、こんな楽な事ありません。
現金も稼げるから、威張れますしね!外で働くと、換金されますから、家の中の労働と違って。
話は戻りますが、経済大国とか、先進国の仲間入りをしたと言って久しい日本は、実は、家庭や家族のシステムが、旧態依然としており、女性がどんなに社会進出して仕事をしようとも、男性が家事や育児をシェアする事は無かったわけです。
つまり結婚て、働く女にとって、内にも外にも仕事が増える一方でね。そりゃーリタイアせざるを得ないんじゃないですか、子供預かってくれる保育園も相変わらず足りないし、どーすりゃ働き続けられるんですかね?分身の術でも使って?
この現実を鑑みるに「女の人は結婚するとリタイアするから」とかって、さも女が仕事をやめるのが原因で、受験の合格率を動かすのも仕方が無い、みたいに言って欲しくないですね。
国は、女が子供を産まなくなった原因は、なんだと思ってるんですかね?
問題の根っこは全部同じですよ。最初から、持続性の低いシステムになってるんです、女性が働くには。
今、中高年で、子育てや介護を理由にキャリアを断念したあと、社会復帰を願って難民化してる中高年の数は、100万人以上です。
ということは、“結婚でリタイア”は、自分自身の自立した長い将来のために、実は大変な痛手なのです。
そもそも他の先進国と比べて、女性の医師、(政治家もですが)、正規雇用で働く女性が圧倒的に少ないのが日本です。
日本は一見、女性の労働人口が多く見えます。パートタイマーなど非正規雇用が多いためですが、その結果、女性の平均所得は先進国中でダントツ低いのです。
ところで、男性と女性の能力に、腕力以外の差が無い事は、医学部の正規のテスト結果で、既に証明されている。
女子の方が得点が高いので女子が増えてしまうと困るから、さじ加減(点数調整)をして男子学生の合格率を増やしたと、どの大学も言っている。
受験の公平性は勿論重要なんですが、学部がその後の社会的職業をほぼ決定する医学部において、卒業後に出ていく社会が公平でなければ、受験の性差別問題は、永遠に解決しない、と思いませんか?
男女の合格比率が同じになったとしても、社会の受け入れ態勢は、フィフティー:フィフティーじゃないから。
“結婚してリタイア”しなくてすむために、女性が持続的に働ける環境を、まずは家庭から考えないと無理ですが、そういう発想が日本社会には全く無く、育児や介護問題が発生したら「リタイアするのは、男じゃなくて女」と誰もが平然と決め付け、その前提で話しているところが、この問題の根深いところと思うのです。
そもそも他の真の先進国では、結婚でリタイアなんか必要ないので、しませんけどね?
それが必要になるのは、家庭の支え方が元々いびつな上に、社会システムに問題があるから。
日々の家事の担い手が妻に多く依存していることと、託児所の不足。
これはヨーロッパ(特に北欧はかなり)とはまず違う。子育てには夫が参加したがるし、日本のような託児所の不足問題も無い。
そして、社会での仕事を、わけあって支える(ワークシェアリング)という文化がとても進んでいる。
日本には、分け合うという文化がない。仕事も、家事も、育児も、分け合わないで、分担制にしている。
結果、社会も家庭も共倒れしかかっているように見える。
男の所得は下がっていて、奥さんの稼ぎなしでは子供の学費もままならないのに、共働きになっても、夫は家事は手伝う気が無い。家の中は旧態以前としているのに、妻は、外に働きに出るという負担だけは増えた。
現在の日本があらわしている数字、結果、つまり、所得格差や少子化問題、先日明らかになった受験の性差別問題など、全て根はひとつ。
日本は、経済の数字だけで先進国の仲間入りをした。けど、真の先進国では無い。
若くて才能ある女性には、海外へ出て、能力を発揮し、可能なら結婚相手も先進国のどっかの方が家事も育児も手伝ってくれる。
日本にいても、結婚したら基本ワンオペ生活が待っており、離婚、もしくは子育て一段落で社会復帰しようと思った時、この国にはあなたが活躍できる場所はありません。パートタイムジョブで良ければありますが、あなたの専門は生かせません。本業にワークシェアリングでも戻るシステムは、この国には無いのです。
今私が考える、この国が変わらざるを得ない可能性とは何かといったら、介護のためにリタイアした中高年の男子が、まるで女子のように、社会復帰できなくて何十万人も漂流している点です。
女子が社会復帰できなくて低所得で苦しんでいても平然としている我が国ですが、働き盛りの男子がこのような状態でいるのを、国は見過ごせるでしょうか?
「低所得」「介護」「派遣」は、当初女子に押し付けられていたものだった。これが男子だったらどうなるか?ーつまり、生活の不安から誰も結婚しなくなり、そして子供も生まれなくなり、と。既にその兆候は出ている。まあ地震で一気に世界の最貧国になるっていう道もあるので、少子高齢化どころの騒ぎじゃなくなるかもですが、どっちにしろ、失望するニュースが多くて、暗い気持ちだったのです、特にこの2週間くらい。
前半1週間くらいは、女が悪いんじゃないかと怒ったり、落ち込んだりして。
それは仕事を頑張る気力を奪われる考えでした。
でも怒りを向ける矛先を間違えてはいけないと思いました。これはそういう問題ではないと。理不尽さへの怒りであるべきだと。