ZONOTONE と AET の仮想アースケーブル | オーディオの楽しみ

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仮想アースについては、過去に書いた。その結果、Entreq の OlympusTen を AET のケーブル HIN-EW125NI (約5万円) でプリ・アンプにつなぎ、それでかなり満足していた。

ところがその後、ZONOTNE からも高級アースケーブルが出て、アクセサリー銘機賞のグランプリを取ってしまった。44,000円(1m)とやはり非常に高価だが、仮想アースの効果は十分に実感していたので、使ってみたくなり買った。

それで買ってからの問題は、それをどこにどう使うかだ。私の手元には、上記OlympusTen以外では、光城精工の Crystal E が2台あり、余っているのでPCオーディオ用に使っている。そしてこのアース・ケーブルとしては、 AET の AIC-EW125Y56(約1万円) を使っている。

これをメインシステム用に転用することには何ら問題はない。使う場所として、OPPO Digital の SONICA DAC がある。MetronomeのCDプレイヤーは、現在は SONICA DAC に対するトランスポートとして使っており、これに対する仮想アースも考えられるが、トランスポートに対する仮想アースは効果はあることはあるが、見送ることにした。(※)

それで、SONICA DAC 用に光城精工の仮想アースを2個つなげて使い、2個の仮想アースを連結するのに AET の AIC-EW125Y56 ケーブルを使うことにした(このケーブルは高級とまではいかないが、音色的には何ら問題はなく、HIN-EW125NI が出る前は満足して使っていたものだ)。

つまり、結果として、OlympusTenに対してZONOTONEの高級ケーブル(プリアンプ用)、光城精工に対してAETの高級ケーブル、それを2台つなげるケーブルとしてやはりAETの中級ケーブル(DAC用)という組み合わせになった。


結果は驚きだ。スピーカーから出る音は次元の違う音になった。低音は深くて力強く、音全体の実体感は顕著に増し、奏者との距離は格段に縮まった。レベルが上がったというより、アンプを変えて別次元の音になったと言いたくなるほどだ。それぞれを単体で試したときは、こんな変化は生まれなかった。

別にいろいろと組み合わせて比較試聴を行った結果ではなく、単なる手持ちの製品を組み合わせただけだから、何がこんなに良かったのかもよく分からない。

ZONOTONE の音は堂々としており、ピリッとした感がある AET との組み合わせに妙があるのかも知れない。

 

こういう変化は、音の根本を変えるもので、その自然さからすれば、変えようと思って意図的に出来るものではない。仮想アースというのは、いったい何者なのだ? アースケーブルでなぜこんなに違うのだ?仮想アースというものの可能性を改めて知った次第だ。

 

※ CDプレイヤーを別にDACを用意してCDトランスポートとして使うことには、かなりのメリットがある。何といっても、回転機器の存在を感じさせなくなることで、スピーカーから出てくる音は、かなり落ち着いたしっとりとした音になる(といっても感覚的なものだが。大きな違いとは言えない)。もう一つは、SONICA DACは高価なものではないが、Metronomeの内臓DACよりも新しい分よく感じる(個人差があるかも)。MetronomeのメカはPhilipsのCDM-12で、これはやはり使いたい。