【鏡音レン】「鏡とタンゴ」について。 | Kouのブログ

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作曲家 Kou Watanabeのブログ。

コウです。

 

この度「マジカルミライ2020楽曲コンテスト応募作品」として、

鏡音レンオリジナル楽曲「鏡とタンゴ」をピアプロに投稿いたしました。

(コンテスト規約により、結果発表のある5月頃までは他サイトなどへの投稿は一切不可となっておりますので、予定はございません)

 

※「マジカルミライ2020」とは!

→初音ミクや鏡音がMMDでライブをする歌って踊る夢の祭典。

グランプリに選ばれた楽曲は、関西と関東で大々的に行われる当イベント内で演奏されます。

 

 

―というところでまさかグランプリがとれるとは思っていないんですけど、

実はこの曲をこの形にするまで発想から約10年位の時間がかかりました。

 

今もまだまだだということは重々承知しているのですが・・・

(悔しくて寝てる間に泣きじゃくってる位のストレスを抱える程には・・・)

 

約10年前、初音ミクと出会ったことにより、自分の夢を叶えてくれるDTMを始め、

師匠の元で修行を開始し始めていた私の中にはたくさん作りたい曲がありました。

 

その中の一つに、「ミュージカルの悪役の歌といえばタンゴ」という私なりの答えがあり、

浮かんでいたのが中華か和風世界の、虎を引き連れたオネエ様系の男性の、嫌われ悪役のタンゴです。

彼は悪役なのでタンゴを踊るにも愛する人とは踊れません。愛されていないのだから。

相手をしてくれるのは相棒の虎位です。

 

その原案曲がこちら、初音ミクの「虎とタンゴ」です。

 

当時「舞台で虎とタンゴは無理だけどミュージカル映画ならどうにかなるだろ・・・」位に考えていましたが、

技術が進んだので今では映画は勿論、舞台もよくよく考えたら結構普通にいけそうですね。

 

ですが、聞いていただければお分かりの通り、当時の自分ではスキルがあまりにもなさすぎたし、

ボーカロイドも初音ミクしか持っていなかったので、男性に歌わせることはできませんでした。

そう、この曲は「この歌詞で」「男性が歌う」ことで完成します。

勿論女性が歌ってもよいのですけど。鏡の中はこちらと反対の世界だから、歌詞の意味も筋は通ります。

 

そして時は流れ、今回昨年の12月下旬から制作に入ったのがこの「鏡とタンゴ」になります。

 

本当に色々まだまだだし、もっと努力しなくちゃいけないことも分かっているんですが、

レンにこれを初めて歌わせることができた時は、「ようやく10年かけて形にしてあげることができた」と思いましたね。涙も出たよ。

 

MMDなら鏡とタンゴを踊らせることもできそうですねー。

舞台も・・・うん、できるな。予算はさておき。

まあ鏡音に歌わせてるので「鏡」の意味は他にもあるんですが・・・(MMDを作るとしたら間奏はリンちゃんと入れ替わって欲しい・・・!)。

 

 

ところでタンゴですが、書籍などにも書かれていますが娼婦のいる酒場などから生まれた音楽なので「悪」のイメージがあるジャンルになります(現代は、さておき)。

ダンスの面では、男性が女性を征服するように踊るとか。

今回このようなことをハスハスと興奮しながら調べたんですが、

バンドネオン(タンゴに使用される楽器)が「悪魔が発明した楽器」という情報が入ってきまして、

「悪魔が発明した楽器・・・カッコよすぎか!」と興奮しました。

(演奏が困難な為「悪魔が作った」といわれているそうです)

 

あとは、ミュージカルでは「悪役が憎めなくなるナンバー」なるものがいくつかあると思うんですけれども(代表曲ライオンキングの"The Madness of King Scar")、これもその枠に当てはまると思います。

彼が「愛されないから悪役になった」なのか、「悪役だから愛されない」のかは分かりませんが、まあ自由に皆想像しよう。

 

しかしレン君がオネエさんな楽曲って他にどの位あるのかしら・・・。

日本から、LGBTサポート曲としても捧げます。

Broadwayというか、アメリカはあんなにも違うのに、例えば今日本に"THE PROM"が来たらきっとチケットは売れないと思うから。

(いや、それとも逆にプロモーションすれば売れまくったりして・・・)

人は皆、自由に生きて幸せになるべきである。

 

 

そんな訳で愛しき私の鏡音レン曲でした。

ここまでご拝読いただきありがとうございました。

 

仕事の都合上、次回の鏡音リンレン制作に入れるのは秋頃を予定しています。

いやあ、本当はもっと作りたいなあ・・・。

 

 

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