東電のみならず
国の帰責性の核心的詳細も徐々に明らかに
~参考~
証人:
地震学者&元原子力規制委員会委員、
2002年当時、内閣府「中央防災会議」推進本部
の地震調査委員会委員(国の「長期評価」に主要関与)
島崎邦彦・東京大学名誉教授(地震学)/
2011年3月の原発事故直前、
東北沿岸に襲来する津波が
内陸まで達する可能性があるとする長期評価の改訂版を
公表する予定だったが、
(内閣府「中央防災会議」)事務局の提案(圧力)で
2011年4月に延期することを了承したと説明。
「延期を了承しなければ、
(津波への注意喚起につながり)
多くの人が助かったかもしれない。
なぜ延期したのかと、自分を責めた。」
~参考~

~参考~

東京電力福島第1原発事故を巡り、
業務上過失致死傷罪で強制起訴された
東電旧経営陣3人の第11回公判が
2018年5月9日、東京地裁(永渕健一裁判長)であった。
東電が2008年に試算した
想定津波(高さ最大15.7メートル)の根拠となった
国の「長期評価」をまとめた
島崎邦彦・東京大名誉教授(地震学)が出廷し、
「長期評価に基づく対策が取られていれば、
原発事故は起きなかった」
と証言した。
検察官役の指定弁護士側は
これまで、元副社長の武藤栄被告(67)らが
長期評価に基づく対策を先送りし、
事故を招いたと主張している。
国の地震調査研究推進本部は
02年に公表した長期評価で
「福島沖を含む日本海溝沿いで巨大津波が発生しうる」
などとした。
東電は
この内容に基づいて想定津波を試算したが、
実際の対策には反映させなかった。
一方で、
内閣府の「中央防災会議」も、
防災計画の作成に当たって長期評価を採用しなかった。
02年当時、
推進本部の地震調査委員会委員だった島崎氏は
2018年5月9日の法廷で
「長期評価の公表前に、
信頼度が低い(Cランク)と明記するよう
内閣府から圧力
をかけられた」
と証言。
長期評価の前書きに
「今回の評価には限界や誤差がある」
などと記された経緯を明らかにした。
島崎氏は、
中央防災会議が長期評価を採用しなかったことで
「誤った(津波)対策が取られることになった」とも指摘。
不採用となった背景を
「原子力関係者への配慮や政治的判断としか思えない」
と述べた。
さらに、
「(国や東電が)長期評価に基づく対策を取っていれば、
命はかなり救われた」
と話した。
【記者会見等】
〔東京電力刑事裁判第11回期日(証人尋問)〕
(2018年5月9日)

東電旧経営陣公判、気象庁職員証言/第10回公判期日〕
(2018年5月9日 福島民友)
東京電力福島第1原発事故を巡り、
業務上過失致死傷罪で強制起訴された
勝俣恒久元会長(78)ら東電旧経営陣3人の第10回公判
が2018年5月8日、東京地裁(永渕健一裁判長)で開かれた。
三陸~房総沖の日本海溝沿いでは
どこでも津波地震が発生し得るとした
政府見解(長期評価)を取りまとめた気象庁職員が
証人として出廷し、
長期評価は
「策定に携わった地震学者らの統一的な見解で
異論はなかった」などと正当性を主張した。
東電は2008年3月、
長期評価を基にすると
最大で15.7メートルの津波が第1原発を襲うと試算。
弁護側は「長期評価は信頼性に乏しい」と主張する一方、
検察官役の指定弁護士は、
この数値が勝俣元会長ら3人が大津波を予測できた根拠
とみており、
公判では同評価の信用性が争われている。
気象庁職員は、
長期評価が三陸~房総沖を一つの領域で扱った理由を
〈1〉プレートの構造が同じ
〈2〉その南北で過去に津波地震が起きた
ため、中間でも発生する可能性がある―と説明。
同領域での津波地震の発生回数は
過去400年で3回と少ない
が、地震学的に確立された知見で導いた結論として
「(福島県沖で)津波地震が起きにくく切迫性がない
という意味ではない」とも話した。
職員は同評価が公表された02年当時、
文部科学省に出向し、
政府の地震調査研究推進本部で事務方を務めた。
東日本大震災後も委員として同評価の見直しに携わったという。
次回は9日午前10時から別の証人を尋問する。
【前街宣/記者会見/報告集会】
〔東京電力刑事裁判第10回期日(証人尋問)〕
(2018年5月8日)


〔政府・地震本部「長期評価」(2009)
/三陸沖巨大地震「今後30年以内の発生確率は約20%」〕

/第9回公判期日〕
(2018年4月28日 福島民友)
第9回公判
が2018年4月27日、東京地裁(永渕健一裁判長)で開かれ、
東電の元社員の証人尋問を続けた。
元東電社員は、
津波地震に関する政府見解(長期評価)について
「知見と呼ぶには根拠に乏しく、
個人的には(津波対策に)取り入れる必要はない
と思っていた」と証言した。
証言したのは、
事故前に原発の津波水位を計算する部署の責任者だった
元社員の男性。
元社員は2008(平成20)年3月、
日本海溝寄りではどこでも大地震が起き得るとの長期評価
の考え方に基づき、
最大15.7メートルの津波が福島第1原発を襲う可能性がある
との計算結果を得た。
元社員は同年6月、
被告の一人の武藤栄元副社長(67)に計算結果を伝えたとした。
元社員は法廷で、
日本海溝は南北で海底の地質が違い、
過去に大地震が起きていない場所もあるのに、
長期評価には「どこでも大地震が起きる」ことを裏付ける
根拠がなかったと証言。
武藤氏には計算結果と併せて説明していたという。
ただ、原発の耐震チェックに携わる専門家が
長期評価を重視していることなどから、
対策を取る必要性は感じていたとした。
武藤氏は08年7月、
長期評価に基づく津波対策の保留を元社員らに指示した。
元社員は
「原子力施設の設計では起きる可能性が
非常に低い事象も想定するのがルール」と説明する一方で、
「実態を伴う津波として心配していたわけではなく
切迫性はなかった」
と述べた。
「国の長期評価(2002)」に基づく
「東電社内再試算(2008)」の報告を受けても
「旧経営陣の指示で津波対策が遅延した状況」
(旧経営陣の指示:「更に外部機関再々調査の依頼を指示」)
⇔(旧経営陣は、試算結果(2008)の客観性を担保する趣旨で、
新たな外部機関による再々調査を指示したのではなく)
(「安全対策」経営費用を極力削減するための)
「(単なる「保留」維持としての)時間稼ぎ」に過ぎない
という側面も多分にある。
但し、
「国の長期評価(2002)」見送りは
「(想定とは異なるが)合理性を欠くとまでは言い切れない。」
(証人:東電元社員)
~参考~
〔東電元社員、長期評価見送り「合理性欠くものではない」〕
(2018年4月25日 JNN)
東電元社員(証人):
「長期評価(2002)」を採用するかについて、
原発の安全審査にかかわる専門家が「入れろと言っているのだから入れざるを得ない」
武藤栄元副社長に長期評価の採用見送りを指示されたことには、
「想定とは違うが合理性を欠くものではない」との見解を示しました。




東京電力の旧経営陣の裁判で、
震災前に津波対策を進めなかった経営陣の対応について
東電の元社員が「時間稼ぎと言える」と証言しました。
裁判では、
震災の3年前に津波の規模などを試算していた
部署のトップだった元社員が出廷し、
当時、武藤被告らの指示で対策が進まなかった状況を
「時間稼ぎと言える」と証言しました。
武藤被告は
想定される津波の高さが最大で15.7メートルになると報告
を受けると、
外部に研究を依頼するよう指示し、対策を先送りしていました。
元社員は
「震災前に津波を試算していたので、
自分としては事故は想定外とは言い難い」と話しました。
~参考~




2018年4月17日、東京地裁(永渕健一裁判長)であった。
事故前に想定津波の試算を担当していた
東電の男性社員が第5、6回公判に続いて出廷し、
国の調査機関が
2002年に
「福島沖を含む日本海溝沿いで巨大津波が発生しうる」
とした「長期評価」について
「原子炉を停止するほどの切迫性はないと考えていた」
と証言した。
2017年6月の初公判で
勝俣恒久元会長(78)ら3被告は
「巨大津波は予見できなかった」などと無罪主張している。
男性社員も
「(東日本大震災より前に)福島沖で
いつ(大きな)地震が起きたかは分かっておらず、
平均的な発生間隔も(福島沖に限らず広域で)
400年に3回という情報以上のものはなかった」と話し、
巨大地震発生に備えた原子炉の停止は考えられなかった
との認識を示した。
また、
2011年に襲来した津波は
敷地の東側から浸水したが、
東電子会社が2008年に
高さ15.7メートルの津波を試算した際は
「南側から」の想定だったと説明。
東側からの津波に備えた防潮堤の設置は
検討されていなかったとした。
さらに、
子会社の試算モデルとなった
明治三陸地震(1896年に岩手沖で発生)
と比較し、
東日本大震災は
「規模や津波の高さが違っていた」とも証言。
試算に基づいて防潮堤などの対策を講じたとしても
「浸水は防げなかった」と話した。