おてもやん | 事代主のブログ

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神社の伝承と遺跡をめぐり、真実の古代史を編集するのが目的です。



新幹線の熊本駅を下りるとロータリー前に一人の女性の像が建っています。
彼女の名は「おてもやん」
熊本駅の線路横春日万日屋敷公園に「おてもやん」こと富永チモの案内版が建っています。


おてもやん
おてもやん あんたこの頃嫁入りしたではないかいな嫁入りしたこつぁしたばってん
 ご亭どんが ぐじゃっぺだるけん  まあだ杯はせんだった村役 鳶役 肝煎りどん あん人たちのおらすけんで 
あとはどうなときゃあなろたい川端町っつあん きゃあめぐろ 春日ぼうぶらどんたちゃ 尻ひっぴゃあて 花盛り 花盛り
ピーチクパーチク雲雀の子 


げんぱく茄子のいがいがどん一つ山越え も一つ山超え あの山越えて私やあんたに惚れとるばい 
惚れとるばってん いわれんたい追々彼岸も近まれば 
若者衆も寄らすけんくまんどんのよじょもん詣りにゆるゆる話をきゃあしゅうたい男振りには惚れんばな
 煙草入れの銀金具が それもそもそも因縁たい。アカチャカベッチャカ チャカチャカチャー


                                        

 

意味としては

 

 おてもさん あなたは 
最近結婚したんではないんですか?
はい、結婚したのはしたのですが
ただ、婿殿が天然痘のあとが残っているので、
まだ三々九度の杯はしていません。
村の役付きさんや火消しの頭や仲人さんなど、いろんな世話人の人たちがいらっしゃるので、
後はうまくとりなしてくれるでしょう
川端町のほうにまわって歩きましょう。
春日のかぼちゃのような男たちが裾を引っ張ったりして、私はモテています。私の人生は今が花盛り
春の雲雀の子のように浮かれ男や野暮ったいイガグリ男たちは嫌い

 

あなたは幾山を越えたような遠い存在なのだろうか
あなたが好きよ 
でも好きだからこそ言えないのよ
お彼岸ももうすぐだから 若い男たちも来るでしょうし
夜にはお寺へお参りに行って ありがたいお話を聴きましょう
それまでゆっくりとお話でもしましょうか
わたしね 外見だけの男には興味がないの
タバコ入れの洒落た銀金具がステキとか
そういうことで好きになったりするのよ
あら あたしったら・・・ 恥ずかしい!
(囃)アッカンベーのベロベロベー

 

作詞、作曲、 振付けの永田稲(イネ)は慶応元年十二月二十日、熊本市米屋町三丁目の「糀屋」という味噌醤油製造業の家に 一人娘として生まれました。父は大八、母は辰(タツ)であり、永田家は肥後藩に多額のお金を献上し、 名字・帯刀・家紋を持つことを許された名家でもありました。  イネは母タツの希望で明治二年、四歳の時に芸道に入り、事や三味線、太鼓、小唄等、邦楽全般、さらには舞踏、 歌舞伎も習いました。そこで芸の才能を発揮したイネは十八歳の時に師匠の芸名を継いで「亀甲屋嵐亀之助」を名乗り、 プロとしてデビューしたのです。昭和十三年十二月十六日、七十四歳で没しました。 

「おてもやん」のモデルはチモ、そしてイネ自身と言われているそうです。 イネは最後までこのモデルについては「公表できない」と言っていたそうです。


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