女王様がよく訪れるブログの中に内田樹先生のブログがある。
先生の肩書きは,思想家,大学教授,フランス文学研究者・翻訳家。
私がブログを始めて間もない頃に,とても興味深い文章が書かれているブログがあるなと思い,一番最初に読者登録(アメーバの中で)をしたブログのタイトルは「お」。
タイトルが「お」なので誰のブログかは全く分からなかった。
そのブログは,先生が世間一般に公表されているブログの裏ブログだった。
教え子のお一人が,先生の文章を試しに打ち込んでいただけだったのだ。
今は随分とその裏ブログは更新されていない。
しかしながら,
優れた文章と言うのは,どんな人の目も引くものだ。
どこで何をしている方なのか,一切誰だか分からないけれども,
文字だけで人を惹き付ける事は十分ありうる話。
「お」のブログは,私を惹きつけた。だから,なんだか分からないけれども読者になった。
その文章を見て,時には励まされ,時にはにわかに,仄かに恋心を抱いたり。
それは他のものとどこが違うのかと言えば,
全然違うのだ。
「内田研究室」から抜粋
*詳しく読みたい方は検索してご覧になってください。
学力とは読んで字の如く「学ぶ力」である。
「学びに開かれてあること」のことであり、「学んで得た知識や技能や資格などなど」のことではない。それらはたかだか学力の副産物にすぎない。
「学ぶ力」というのは次のようなことを言う。
(1) 自分には知識や技術や見識や情報や、なんであれ、「大人」として遇されるためのものが欠如しているという感覚を有すること
(2) 自分にそれを与えてくれる「メンター」を探し求めるセンサーが起動していること
(3) 「メンター」を「教える気」にさせるための「パスワード」を知っていること
以上である。
無知の自覚、メンター、パスワード。
これが「学ぶ力」を構成するすべてである。
現代日本人の学力が急速な劣化を遂げていることは、繰り返し申し上げているように教育プログラムの不備でも、教育力の欠如でも、日教組のサボタージュのせいでもない。
学力の劣化とは「学ぶ力」の劣化のことである。
英語ができないとか漢字が書けないとか割り算ができないとか、そういうレベルのことではない。
そのさらに根本にあるマインドの問題なのである。