子ども達が学ばなければならないのは、怒りとはどういったところからやってきているかということです。根本的なことを繰り返し学んでいかなければ、いつまで経っても喧嘩を繰り返す子ども達に変化はないと思います。
それと、腹を立てている子ども達に、大人がイライラして怒るのはもっての他です。大人は子ども達の心を穏やかにさせてやる手助けをするのが役目ですから、一緒に怒ってはいけないんですね。
そこで、今日は怒りとはどこからやってくるかということを解説したいと思います。例えば、廊下を歩いていて誰かがぶつかってきて、自分が持っていた本が全部落ちたとします。そんなとき、皆さんはどんなふうに感じますか?ちょっとイラっとしますか?腹が立ちますか?
でも、誰がぶつかったのか振り向いて見たら、目の不自由な子が皆さんに気づかずに、たまたまぶつかっただけだと分かったとき、どうでしょう?まだ、怒っていますか?そんなことはありませんね。怒りはおさまりますね。そう、人を怒らせるのは自分が「考えていること」や「信じていること」や「物事への見方」なのです。
つまり、「怒り」は「自分自身」からやってくるということです。だから、「考え方と感じ方」の練習をすることが大切なんですね。それと、怒りとはだいたい誤解からやってくるということも知っておくといいと思います。
例えば、A君がB君と関わろうとして、B君の工作を壊したとします。A君はB君と仲よく遊びたいという気持ちがあるのですが、それを適切な言動で表現することが難しいのです。そこで、互いに誤解が生じているわけですね。
この誤解を解いてやるのはそばにいる大人の役目です。まずはA君の気持ちに「仲よく一緒に遊びたいよね」と言って共感してやり「こうしたらうまくいくよ」と言って、友達との具体的な関わり方を丁寧に教えてやればいいのです。
そして、A君がうまくクラスメートと関わることができたら即座に褒めてやり、その適切な行為を強化していくといいです。不適切な言動に対しては温かく見て見ぬふりをしながら、適切な言動が現れた瞬間を見計らって速攻「よくできたね。えらいね」と言ってやりながら、またもや適切な言動を強化していくのです。
そうやって、私達大人が子ども達と接していれば、子ども達は必ず成長していきます。発達障害の子ども達は繊細ですから、ちょっとしたことでも周りの大人の状態を察知することが多いですから、トラブルを起こしたりすることもあります。つまり、発達障害の子ども達がトラブルを起こす時というのは、周りの大人達が自分自身を見つめ直さないといけない時でもあるかもしれませんね。
そこにいる大人が子ども達とどう関わるかによって、彼らの将来が決まってしまうかもしれません。子ども達は大人の言動をかなりよく見ています。そして、そっくりそのまま真似をしながら大きくなっていきます。
子どもはひとり一人、成長の度合いが違いますし、発達の仕方だって違います。子ども達を「比べない、焦らない、じっくりゆっくりひとり一人の子どものペースに合わせて寄り添っていこう!」と思えるといいですね。
親や教師は、ついつい子ども達に焦ったり急いだりしてしまいます。多分、それは「比べる」という行為をしてしまうからでしょう。「比べる」のではなく、その子その子ひとり一人の「良さ」を見ることさえできれば、「急ぐ」という過ちはなくなるだろうと思います。
担任一人で子ども達を見るのではなく学校全体で、保護者も一緒に、おじいちゃんやおばあちゃんも巻き込んで、みんなで子ども達を育てていけるようにしていきたいですね。
「助けを求めること」と「相談できること」、この2つは発達障害の子ども達に必要なソーシャルスキルです。実は、親も教師も同じです。一人で抱え込まないで、みんなで助け合いながら、子ども達に関わっていけるといいですね。

