助けを求めることに困難さのある子ども達 | 誰もが違うということを前提とした教育にしていこう!

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主に特別支援教育、インクルーシブ教育、ASD、ADHD、LD等について書いていましたが、社会全体が大きく変わってきており、特定した話だけでは答えのない答えを導き出せない時代がやってきたと感じています。そのため何でも思いつくままに書いています。

広島でインクルーシブ教育や特別支援教育について正しく知ってもらおうと

NPO日本インクルーシブ教育研究所を運営している中谷美佐子です。

 

さて、今日は午後からラジオ(FMちゅーピー)で話していました。

 

毎月第2火曜日午後2時から放送されている

MISAKO先生のVIVA!発達凸凹~s!という番組があって、

こちらで今日は「自閉症の人達が助けを求めることが難しい」

つまり「助けを求めることに困難さがある」というお話をしていました。

 

ラジオで話した内容をまとめるとこんな感じです↓

 

平均的な発達をしている人達は

困ったときはどうすればいいかということを
自然に学んで、自然に身につけて大人になっていくのですが、

自閉症スペクトラムの子ども達は自分が何に困っているのか?
ということが分かりにくくて、、、
たいてい暴れたり、叫んだり、泣いたりして、
パニックになっていることが多いのです。

暴れたり叫んだりしているので
こちらとしては何かあるのではないかと聞いてみたところで、
自閉症の子ども達は
自分が今困ったいる状態にあるということが
分かっていないことが多くて、


あとで聞いてみると、
そのとき困っていたと理解はできるものの、
パニックの最中は
「自分が困っているということが分からなかった」と言うのです。

困っているという概念さえも分かっていないので、
いくら、困った時はこうしようと教えても

たいてい使えるようにはならないのです。

大人の自閉症の人達に聞くと、
「困ったら言ってくれないと分からないから、
ちゃんと困っていることを伝えて欲しいと上司から言われるけれど
自分が何に困っているのかが分からないし、

いつ困っているのかも分からない。
どういうときが困っている時なのか分からない」とおっしゃる方が多いです。

だから「なんで分からないの!そんなこと自分で考えなさい!」って
叱られている子ども達を見ていると

私は胸が痛みます。


それは、自分で考えても分からなくて困っているのが自閉症の子ども達だからです。

それで、自閉症の子ども達が困っている時の見分け方があって、
黙ってしまったり、泣き始めたり、怒り始めたりして、
いろいろ態度に出てきますので、
この辺りの態度を見て助けてやって頂けるといいのではないかと思います。

どのように助けるかというと、

まずは自閉症の人達が自分で自分の身体がどうなっているかに

気づけるようになっていかないと、

どうしていいか分からないという苦しみがずっと続きますから、


黙ってしまったり、泣いたり、怒ったりしているときに

「何をすればいいのか分からない」
「どうしたらいいのか分からない」と
言葉で伝えられるようにトレーニングするといいかもしれません。

 

言葉で伝えられるようになると、
「これが自分が困っている状態なんだ」と、学んでいくことになるからです。

こういった助けを求めるスキルは、人とのやりとりが必要となってくるので、
自閉症の人達にとっては、とにかく大変なことで、
もともと対人関係やコミュニケーションが苦手なのが自閉症の人達ですから
自然と身につけていくことは難しいのだということを知っておく必要があります。

だから、自閉症の人達は助けを求めるスキルを、

一つずつ丁寧に学んでいかないといけない状態にあるわけです。
放っておいて自然に学べるものだと考えてはいけないのです。


自閉症の子ども達を見ていると
自分が困った状況になった時、

何としても自分一人でどうにかしようとしている姿が見受けられます。


この辺りは、人にお願いすることや頼むことを「恥ずかしいこと」とか

「かっこ悪いこと」と捉えていることも多いようです。

どんなときも自分一人で乗りこえなければならない!と
考えている自閉症の子ども達がたくさんいるように私は思います。

「これはこうするもの」「これはこうすべき」と一つだけのやり方に

固執してしまっているというか

決めつけてしまっている様子が伺えるのです。

そのため、子どもが小さい頃から、
周りにいる大人達がこういう時は、
いろいろな考え方があっていいんだよ~、

人によって違うんだよ〜と伝えていくといいと思います。


色々な考え方があることや

色々なやり方があること、

こっちでもいいし、あっちでもいいといったような

幅のあるやり方や考え方を教えて育てるといいわけです。

 

たいていは、日々の生活の中で、困ることというのは、

些細なことから大きな事件にいたるまで
結構いっぱいあって、
平均的な発達をしている人達は、
困りごとすべてに完璧に対処することはできない!
そんなことは無理なんだ!ということを知っているものです。

ときにはミスをしたり、失敗したり、
傷ついたり、落ち込んだりすることもある、

ということを平均的な脳の働きをしている人達は知っているわけです。

そこから新しいことを学んで、次に活かしていくことが
大切なのだということもたいていは分かっているものなのです。

それは、平均的な発達をしている人達が
失敗した時に、次はどうすればいいかということを

自然と学び取る能力を持って生まれてきているからなのです。

そんな学びとる能力を持ち合わせていない自閉症の子ども達は
失敗をくり返すばかりとなってしまうわけです。

 

つまり、その失敗から自然に学びとることができないので

また同じ失敗をするということを繰り返していくため

自己肯定感がどんどん下がっていきます。

だから、私達大人は自閉症を持つ子ども達に

失敗してもすべてがダメになるわけではなくて、
何とかなるものだということを、
具体的にどうすればいいかを教えながら、

育てていかないといけないのです。
 

とまあ、今日はこんな話をラジオでしました。

参考にしてください。

 

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