睡眠と発達、合理的配慮 | 誰もが違うということを前提とした教育にしていこう!

誰もが違うということを前提とした教育にしていこう!

主に特別支援教育、インクルーシブ教育、ASD、ADHD、LD等について書いていましたが、社会全体が大きく変わってきており、特定した話だけでは答えのない答えを導き出せない時代がやってきたと感じています。そのため何でも思いつくままに書いています。


 

広島でインクルーシブ教育の普及活動をしている

日本インクルーシブ教育研究所の中谷美佐子です。

 

さて、昨日は第2期学習・発達支援員養成講座第4回を開催していました。

 

午前中はビデオでの講座で講師は兵庫県立リハビリテーション中央病院

子どもの睡眠と発達医療センター副センター長の中井昭夫先生でした。

講座の中でセロトニンを活性化させる表情の作り方や

姿勢等についてのお話があり参加者と一緒に練習してみました。

 

セロトニンを活性化させるために口角をあげる練習をしています。

 

こちらはセロトニンを活性化させることのできる姿勢の練習です。

 

この他にもセロトニンを活性化させることのできる音楽や

リズム運動などもご紹介いたしました。

 

ではアンケートの報告です。

 

・生活で見落としがちな睡眠について見直すきっかけになりました。
大人にとっても大きな影響を与えるのに、

成長過程にある子どもたちにとってはどうであるのか、とても考えることができました。
【教員】

 

・我が子のことを話されたのかと思うほど当てはまっていました。
ASDの特性があり不登校になる前に、

塾で慢性的に睡眠不足になっていたなぁとハッとしました。
食事、運動、睡眠表をつけることを頑張りたいと思います。
今回も細やかに心遣いして下さりありがとうございます。
楽しく快適に学ばせて頂いてます。
【保護者】

 

・リズム障害という言葉が印象に残っています。
心のリズムも大切だと思いますが、

身体的なリズムを崩すことがとても怖いことだと感じました。
まずは自分、家族の睡眠状況を見直すことをしてみたいと思いました。

【児童デイサービス勤務】

 

・先生の話がわかりやすく、VTRがしんどくなかったです。
ADHDの子どもと関わっていますが、

確かに睡眠時間がグチャグチャだったり、

食事が時間も内容も決まっていなかったりで、

そんな所からも子どもを見る必要がある事に気づきました。
【放課後児童支援員】

 

・いつも気持ちよく対応して頂き、資料やお菓子の用意などありがとうございます。
パワーポイントにあって資料にないところもあり、

写しきれないところがあったのは残念でしたが、

帰って検索などしたり、本を読んで学びたいと思います。
基本的な生活習慣(食事、睡眠など)当たり前にするべきことが

いかに大切かを考えさせられました。
便利な世の中になってはいるが、人間はずっと変わっていないので、

世の中に振り回されるのではなく、

夜は寝て朝は起きての当たり前をこれからもしていきたいものです。
【保育士】

 

・当たり前だと思っている睡眠と食事の大切さ、

なんとなくやってきたことがとても意味のあることだと実感できました。
なんのためにそれが大切なのか、

その理由も同時に伝えていくことが必要なのだとより強く感じました。

(根拠をもって伝える大切さ)
照明(光)ですぐ改善できることもありそうなので、意識してみようと思います。
とても良い内容・話でしたが、内容的にもりだくさんすぎて集中するのが難しかったです。
しかし、中谷さんが何度も途中で「切り換え」を入れて下さったのでありがたかったです。
【コンサルタント】

 

・睡眠の大切さがわかった。
いろんな影響が脳・心身に出ることがわかり、関わっている子どもにも伝えたい。
昔から言われていた「早寝、早起き、朝ごはん」を最近いい加減にしていた。
今晩から睡眠を大切にしていきたい。
【特別支援教育アシスタント】

 

・まず自分の家庭から睡眠のことを見直して改善しようと思いました。
あとは、食事についても時間を一定にする事が大切だとあらためて感じました。
【教員】

 

・早寝、早起き、朝ごはんが大切だと常々言っていても「なんで?」と

聞かれた時にどう答えたらいいのか、

具体的にわかりやすく説明ができなかったので、とても参考になりました。
中谷さんの語り口にいつも励まされ、講座に来ることがいつも楽しみになっています。
子ども達の支援がふわっとさりげなくできるよう、

学びを忘れずにいたいといつも思っています。
【児童デイサービス】

 

・自分の子どもの頃の睡眠リズムを思い出し、

このころすでに診断?わかっていたんだと少し楽になりました。
テンポもよく、よかったです。ありがとうございました。
【技師】

 

・睡眠が人に与える影響の大きさを知ることができた。
特別支援学級の生徒で授業中よく居眠りをしている子がいるので気になっていたが、

ASD児の睡眠障害の頻度が高いということで納得できた。
【特別支援学級指導員】

 

・優しい話し方をされる先生の為、たまに眠くなりました。
内容は素晴らしいです。専門用語がわからない時がありました。
スライド資料が全てそろってないのが非常に残念です。
自分自身がスマホのゲームが悪いとわかりながら「あと少し」、

「あと何分」とやめられなくなる時があるので気持ちが引き締まりました。
スライドの資料と実際に提供していただいている資料が一致せず

不足しているのでメモが追い付かず、できれば一致してほしい。
可能ならカラープリントが助かります。グラフ等わかりやすくなります。
【保護者】

 

睡眠不足と体温にも深い関わりがあること、

医食同源、やはり人は体を動かさなければならない動物でもある事、

今さらながら突き付けられました。
支援がわかっても、実践していただける機関(特に教育)が身近にないのが、

もうすぐ成人していく子どもたちのことを考えると不安です。
【児童デイサービス】

 

・脳や生活リズムやセロトニンからみる、

発達障害の子どもへの関係性という、普段聞けないお話が聞けました。
セロトニンは幸せホルモンだということは聞いたことがあり知っていましたが、

それが笑顔や姿勢やすべてのことにつながっているというお話は

興味深いものがありました。
私自身も家事や子育て以外の活動を熱心にすると

(勉強や仕事やPTA活動など何かの活動)

ついつい家庭や食事のことにしわ寄せがいくことがよくありがちですが、

やはり食事・睡眠と子どもたちと基本的なことを

一緒にして楽しく過ごすことがまず何より1番大切で、

療育以前に大事にしたいことなのだと、

本末転倒にならないようにしたいと改めてそう思いました。
【保護者】

 

 

午後からは広島大学大学院教育学研究科

附属特別支援教育実践センター長の川合紀宗先生の講座でした。

川合先生は日本インクルーシブ教育研究所のアドバイザーもしてくださっています。

 

後半40分は学習等に困難がある子どもの事例を各グループに与えられ

各グループで以下の支援の手立ては何が考えられるかを話し合い

各グループの代表が発表しました。

 

・教室環境の整備から

・授業の組み立ての工夫から

・板書やノート指導の工夫から

・発問や指示の出し方、注意の仕方の工夫から

・個々に応じた支援(合理的配慮)の工夫から

・保護者との連携・理解・啓発から

 

 

では川合先生の講座アンケートをご紹介します。

 

・職業的に今、1番関わっている部分であり、

知りたいことだったのでとても勉強になりました。
ワークショップは各々の考えを伝え合い、よい刺激になります。
時間的に無理でしたが、各事例に対し対処の仕方を(ほとんどの事例の子がいるため)

教えていただきたかったです。今日もありがとうございました。
【児童デイサービス】

 

・身近にある事でうんうんと思いながら聴くことができました。
ワークショップも参考になることがたくさんありよかったです。
今、関わっている子ども達のことが頭に浮かびました。
その子の困りはどういうところでつまづいているのか知り、

それに合った支援の方法を考えていきたいと思った。
個に応じた学びの提供をしなくてはいけないと思いました。
【保育士、学習支援員】

 

・合理的配慮は今の学校にとても必要なことです。
学校・学級のユニバーサルデザイン化が上手くできていると、

生徒もイキイキワクワクしていくんだろうと改めて感じました。
子どもたちの困難さに対して、保護者との連携が難しいことがよくあります。
ラポート形成が早くできることがいいのですが、

どうしても大人は扉を開けるのが時間がかかると思います。
何かいい方法や事例が知りたいです。
【教員】

 

・ヒトの認知情報処理過程に基づいた困難さ、

支援の説明が素人の私にもわかりやすかったです。
成人後に必要になるメタ言語力を育てていくというビジョンも印象深かったです。
ワークショップでは、具体的な対策を思いつくことが難しかったです。
もっと考えていきたいと思います。
【保護者】

 

・配慮の必要な子どもにとって望ましい方策が理解できた。
ただし、それを学校現場において実行する際、

平等とか逆差別の問題があり(教育が気にする)、容易でないことも分かった。
【弁護士】

 

・どこが苦手でつまづくのか、つまづきに気づきどう配慮するかが大切だと感じた。
各合理的配慮例、1人1人の対応の検討、二次障害への対応
【就労支援員】

 

・事例を通して話ができたことが、

普段子どもたちの背景をくみ取ることの重要性をとても感じました。
【児童デイサービス】

 

・後半のワークショップで、具体的な事例について考えることができました。
川合先生の話を聞いた後で、実際に子供にどのように対応すればよいかを

参加者の方々と考えることができて有意義でした。
【特別支援学級指導員】

 

・事例が多くて参考になりました。

(パワーポイントの文字が多くて、そこは少ししんどかったです…)
ワークショップの個別事例の解説を1つずつ学びたかったです。
引き出しはたくさんあった方が、支援のやり方もいろいろできます。

(自分の思い付き、考えでは限界があるので…)
【保護者】

 

・ワークショップで事例への対応を話し合ったとき、

実際に中学校の教師をされている方の例や

ほかの方のご自分が体験された事例などを聞くことができたので、

学校現場での実例を聞くことができ参考になりました。
講義にて、学校生活での困難さ、学習の困難さがあって、

その中のどこにつまづいているのでその困難が現れているのかを見ていく大切さ、

それに応じて細かく対応することを聞いて、

家庭での子どもを育てていく時の対応の仕方や教え方、声のかけ方などにも

参考になり活かせると思いました。
(もっと細かく否定の注意や感情的な言い方・

伝え方になる面を改善して焦らずに具体的に教える姿勢でいるなど…)
【保護者】

 

・しゃべりのスピード、聞き手の自分にはMAX超えでした。
1つずつ丁寧な説明でよかったのですが。
自己肯定感を高める方法・自分の存在を認める方法を見つける方法、

探し方を身に着けたいです。
【技師】

 

・先生の立場、保護者の立場での講義は参考になりました。
ただ、現在、先生でこの場などで学習などされなかったら、

どこで子どもたちの苦手さ、困難、理解は、知るのかな?と考えました。
最後の声の大きさ、力の加減グラフ帰ってすぐやってみます。
前々回のお話を聞いて思ったポイントカードも何とか続いています。

【保護者】

 

・ワークショップでのグループディスカッションがとても楽しく、

観点・視点についてよい経験と学びでした。
スタッフの方々のお気遣いあふれる講座です。
【体育指導員】

 

・とても流暢にお話しされて素晴らしいのですが、

私には早口すぎて聞き取りづらく頭に入ってきませんでした。
すみません。(ずっと早口言葉を聞いてる感じ)
頭の中でイメージをしている間に次々進んでいくので、ついていけませんでした。
高度な教育を受けている方や教育者向けの講座だと感じました。
カラープリントでの資料提供は困難ですか?
質問時間を頂くこともありますが、保護者の立場で言うと、

自分の子どものことをみんなの前で言うのは抵抗があるのが現状です。
【保護者】

 

 

では来月の学習・発達支援員養成講座は1月22日(日)です。

詳細はこちらからご覧ください↓

NPO法人日本インクルーシブ教育研究所